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C#でできること6つ!メリット・デメリットや学習するコツを紹介

C#とはプログラミング言語の一種で、VRやAR、様々なアプリ、ゲームやシステムの開発に使用されています。C#は汎用性が高いことが特徴で、ライブラリの豊富さや実行速度の速さもメリットです。反面、構文が長い、AI開発には向かないなどのデメリットもあります。本記事を読んでC#でできることや学習のコツ、メリット・デメリット、将来性を把握し、C#の理解を深めていきましょう。

目次

C#とは?



C#(シーシャープ)とは、Microsoft社が2000年代に開発したC系のプログラミング言語の1つです。スマートフォンやPCのアプリ、ゲーム、VRやAR、システムなど様々なものの開発の現場で使用されています。C系の言語には、家電製品やOSなどで使用されているC++、C#と同様にアプリ開発に使われているJavaなどがあります。なお、C#はC++とJavaをもとに作られているため似通った言語になっています。


C#で開発できること6つ



C#の特徴は、他のプログラミング言語よりも活用できる幅が広いことです。C#で開発できる6つのものについて、下記で解説します。
 

VR・AR・MR

C#は、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、MR(複合現実)の開発に使用されています。ゲーム開発によく使われる「Unity」や、「Unity engine」などのプラットフォームでC#を使って開発していきます。ドラゴンクエストウォークやPokemon Goなどのゲームは、ARを使ったゲームの代表例として挙げられます。

Webアプリ

Webアプリの開発にもC#が使われています。例えばX(旧Twitter)やFacebookのような、Web上で利用できるアプリはC#で作られています。Microsoft社の「Visual studio」という総合開発環境や、「ASP.NET」というフレームワークを利用して開発をしていきます。
 

PC向けのアプリ

C#は、Microsoft社が開発したプログラミング言語のため、Windowsのアプリ開発には最適です。Microsoft Officeでお馴染みのPower PointやExcelもC#を元に作られています。Microsoft社が開発した「Visual studio」を利用し開発をしますが、「Visual studio」はMac向けのデスクトップアプリも開発ができます。
 

スマホアプリ

C#はスマートフォン用のアプリの開発も可能です。iOS(iPhone)のアプリであれば「Xamarin.IOS」、Android用のアプリなら「Xamarin.Android」を利用して開発します。
 

ゲーム

ゲーム開発でよく使用される開発環境の「Unity」を活用すれば、C#でゲームの開発もできます。Nintendo Switch、PS4、PS5、XboxなどのコンシューマーゲームからPCゲームまで、多様なゲームに対応しています。スーパーマリオやドラゴンクエスト、バイオハザードなど有名なゲームにもC#が使用されています。
 

システム

C#は、CUIアプリのシステム開発も行えます。CUI(キャラクターインターフェース)とは、テキストとしてコマンドを入力するタイプのユーザーインターフェースのことです。C#を使用できるOSは、Windows・Mac・Linuxです。


C#を学習するコツ3つ



C#を習得すれば、開発の幅が広がります。下記では、C#を学習する際の3つのコツを紹介します。
 

C++やJavaを習得する

C#は全くの未経験から学ぶには、難易度が高めの言語だと言われています。そのため、初めてプログラミング言語を学ぶ人は、C#と文法が似ているJavaや、同じC系言語であるC++から習得するのがおすすめです。オンラインスクールを活用して、基礎から学ぶと理解しやすくなるでしょう。
 

ゲームを作りながら勉強する

C#は「Unity」に対応しているため、ゲームを作成しながらC#を学び、習得する方法もあります。ゲームに使用するプログラムだけでは学習内容に偏りが出てしまうので、ゲーム作成に慣れたら、オンラインスクールや書籍などを活用してC#を基礎から応用までしっかり学ぶのがおすすめです。
 

学習システムを活用する

動画学習ツールのドットインストールやUdemyなどの学習システムを活用して、C#を基礎から学ぶことができます。実際にC#でプログラミングを構築している様子を見ながら学べるので、初心者でもわかりやすいことが特徴です。また、返答に時間がかかることが多いですが、わかりにくいところは質問できるようになっている学習システムもあり、独学でも疑問を解決しやすいです。


C#のメリット7つ



多様な媒体でのシステム開発に対応しているC#ですが、それ以外にも開発時や学習時におけるメリットがあります。C#の7つのメリットを解説します。
 

人気の言語のため学習しやすい

C#はできることが多岐に渡り、様々なアプリやシステム、コンテンツの作成に使用されているので、人気のプログラミング言語であると言えるでしょう。習得を志す人も多く、インターネット上には学習の際に助けとなる情報が豊富なこともメリットです。ただし、C#はJavaやC++をもとに作られたプログラミング言語のため、初心者が独学で習得するには難易度が高めである点は注意しましょう。
 

用途が広く使いやすい

C#は、アプリ、高度なシステム、ゲームの開発などが可能な汎用性の高い言語です。使用用途が幅広いため、一度習得すればあらゆる場面で活用できます。エンジニアとして他業種に転職したいときにも、C#を習得していれば選択肢が広がるでしょう。
 

環境構築が難しくない

プログラミング言語を使用するためには、それを利用できる開発環境を整えなければなりません。C#は、利用できる開発環境の準備がしやすいこともメリットです。例えば、環境開発のプラットフォームとしてMicrosoft社が提供している「Visual Studio」は、無料で利用できます。それ以外にもC#をサポートする他の開発環境があり、開発者は自分のやりたいことに合わせて環境を選ぶことができます。
 

実行速度が速くストレスがない

C#での開発にあたっては、C#の開発元であるマイクロソフト社が提供している「Visual Studio」上でプログラミングできることや、C#自体の実行速度が速いことから、ストレスなく開発が進められるでしょう。実行速度が速ければ、それだけ開発スピードも上がります。また、C#を使用したシステムそのものも反応が速く、ユーザーも使いやすい傾向にあることが特徴です。
 

ライブラリが豊富で開発しやすい

C#はライブラリが豊富なので、開発しやすいこともメリットです。標準ライブラリとして「.NET Framework」が付随しています。ほかにも、JSON(JavaScript Object Notation)用の「JSON.NET」や、テスト時間が短縮できる「moq」、デバッグに必要なログ情報を出力できる「NLog」、ビッグデータを使用した統計処理が可能になる「Math.NET Numerics」など、無料のライブラリも数多くあります。様々なライブラリを活用することで、開発効率をアップさせられるでしょう。
 

オブジェクト指向でカスタマイズしやすい

オブジェクト指向であるC#で開発すると、仕様変更や完成品のカスタマイズ、再利用などがしやすくなります。また、多数のパーツを複数の作業者が分担して開発するのに向いており、チーム開発もしやすいです。チーム内での認識を共有しやすく、円滑に作業が進められるようになるでしょう。
 

メモリリークによる混乱が起こりにくい

C#にはメモリリークを防ぐための仕組みが備わっており、自動でリソースの開放が行われようになっています。メモリリークとは、プログラムを使用した後のメモリの開放忘れにより、メモリの空き容量がなくなることです。最悪の場合はパソコンが動かなくなり、システムもストップしてしまいます。個人のパソコンであれば再起動で解決できますが、企業で利用しているシステムがストップしてしまっては一大事です。しかし、C#であれば不要となったメモリ領域は自動で開放されるため、そうした混乱は起こりにくいです。


C#のデメリット7つ



開発者にとってもユーザーにとってもメリットがあるC#ですが、デメリットもあります。下記で、7つのデメリットを解説します。
 

AIとの相性は良くない

近年、活用の幅が広がっているAIですが、C#はAIや機械学習に関するプログラミングには不向きであるとされています。C#はプログラミング実行時に、プログラミング言語が再解釈されており、その分のラグがAIや機械学習のような反応速度や高度な計算処理を求めるシステムには向いていません。Pythonを代表とするAI開発に適したプログラミング言語がすでにあるため、そちらの使用がおすすめです。
 

Windows以外の環境では使いにくい

C#はあらゆるOSに対応していますが、Windows社が開発した関係上、Windows環境を基準としています。そのため、Windows以外の環境には馴染まないこともあります。Windows以外のOSを使って開発をする場合は、C#以外の言語を選択しましょう。
 

PCのスペックが低いと相性が悪い

C#の開発環境である「Visual Studio」は、PCのスペックが低いと容量不足によりうまく動かないことがあります。C#で開発したいときは、事前に必要スペックを確認しておきましょう。
 

コーディング標準が厳密で自由度が低い

C#は、コーディング標準が細かく指定されているため、コードの管理が容易である反面、自由度の低さが目立ちます。しかし、自由度が高い言語だとエラー処理対応が複雑になり、プログラミング作業が難しくなります。したがって、C#のようにチーム開発がしやすく、多くのエンジニアが関わることが想定されるのであれば、コーティング基準の厳密さが作業のしやすさにもつながってきます。
 

コンパイルが必要なため気軽に実行ができない

C#を含めたコンパイラ言語(コンパイル言語)を実行する際には、プログラミング言語を機械が読めるようにするために変換する、コンパイルという作業が必要です。コンパイルが終了するまでエラーが発生しているかどうかわからず、簡単なミスでも発見に時間がかかる可能性があります。
 

構文が長い

C#を始めとするC系言語は、コードが長いです。プログラム開発に必要な構文も長くなり、解読が難しくなることや、修正に時間がかかることがデメリットです。特に、最初のうちはコードを書くのに時間がかかってしまい、その分、開発スピードが遅れてしまいます。経験を積み、コードを書き慣れていけば、スムーズに作業できるようになるでしょう。
 

計算処理には向かない

C#の実行には「.NET Framework」が必要ですが、「.NET Framework」はWindowsにしかインストールできません。また、開発者が外部から最適化することはできず、「.NET Framework」以上にハイレベルな計算処理もできません。高度な処理には、他の言語が向いているでしょう。


C#の将来性とは



C#は開発環境が整いやすく、活用できる幅も広いため、今後も多様なプラットフォームでの需要が期待されます。C#で開発されたプログラムも多く、運用や保守にもC#の知識は必要です。また、「Unity」でC#が使用できるのでゲーム業界では今後も需要が見込めます。コンシューマーゲームの市場規模は429億ドルとされており、2025年には706億ドルにまで成長することが予想されています。また、2021年の国内ゲーム市場は2兆円規模、そのうちの1.3兆円をゲームアプリが担っており、引き続きゲーム用のアプリ開発でもC#は必要とされるでしょう。


まとめ



C#は様々な製品を開発できることが特徴で、主に開発できるものはVR・AR・MR、Webアプリ、PC向けアプリ、スマホアプリ、ゲーム、システムの6つです。その汎用性の高さから人気があり、情報が得やすいことや実行速度が速く開発ストレスがないこと、ライブラリが豊富で開発しやすいことなどがメリットです。一方、自由度が低い、低いスペックのPCでは十分に動かせない、構文が長いなどのデメリットもあります。しかし、そのデメリットを補って余りあるほどの将来性の高さが見込めます。活用の幅が広さや、市場規模の大きいゲーム業界で利用されていることが、将来性の高さの理由です。C#の取得は、仕事の幅を広げてくれる選択となるでしょう。


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