未経験でエンジニアはやめとけと言われる理由5つ!メリットや転職成功のコツも紹介
近年、IT業界への転職、特に未経験からのエンジニア転職が注目を集めています。高給や働き方の柔軟性など、魅力的な条件が喧伝される一方で、「未経験エンジニアは絶対やめとけ」という強い警告の声も少なくありません。実際のところどうなのか、未経験からエンジニアを目指すことのメリット・デメリットを、現場の実態に基づいて冷静に見ていく必要があるでしょう。
本記事では、未経験からエンジニアへ転職することについて、「やめとけ」と言われる理由や向いている人の特徴を解説していきます。
未経験でエンジニアになるのは可能!
未経験からエンジニアへの転身は、確かに可能です。実際に、プログラミングスキルを一から学び、着実にキャリアを築いている転職成功者は少なくありません。IT業界でも人手不足は問題視されており、転職サイトでは多くの求人が募集されています。
特に、Web開発やフロントエンド開発の分野では、オンライン学習教材やプログラミングスクールの充実により、基礎的なスキルを習得しやすい環境が整っています。また、多くの企業が未経験者向けの研修制度を設けており、技術力が不足していても、やる気と基本的な論理的思考力があれば、段階的にスキルアップできる道が開かれています。
重要なのは、単なる「プログラミングの勉強」ではなく、実践的なプロジェクト経験を積むことです。個人開発やポートフォリオの作成を通じて実務に近い経験を積み、GitHub等で成果物を公開することで、企業にアピールすることができます。
道のりは平坦ではないかもしれませんが、明確な目標と継続的な学習意欲があれば、未経験からでもエンジニアとしてのキャリアをスタートさせることは十分に可能です。
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未経験でのエンジニアはやめとけと言われる理由5つ
未経験でエンジニアをやめとけと言われる理由は、いくつか考えられます。その多くは、エンジニアという仕事に対する誤解や、未経験者が抱えやすい困難さに起因しています。
- 残業や休日出勤が多い
- 常にスキルアップを求められる
- 納期のプレッシャーに追われやすい
- 向き・不向きが分かれやすい
- 下請け・未経験は給与が低くなりがち
残業や休日出勤が多い
IT業界では、システム開発やリリース時期に合わせて業務が集中する傾向があります。特に未経験者は作業効率が低く、必然的に長時間労働に陥りやすい実態があります。顧客都合による仕様変更や急な障害対応なども重なり、定時退社が難しくなることも。
また、システムの保守運用では深夜や休日のメンテナンス作業が発生することもあり、ワークライフバランスの確保が困難になりがちです。
常にスキルアップを求められる
技術革新の速いIT業界では、新しい言語やフレームワーク、ツールの習得が欠かせません。特に未経験からスタートした場合、業務時間外でも継続的な学習が必要となり、その負担は決して小さくありません。
また、多くの企業では技術力に応じた評価制度があり、スキルアップへのプレッシャーは常につきまといます。
納期のプレッシャーに追われやすい
システム開発では、厳格な納期が設定されることが一般的です。特に未経験者は作業の見積もりが甘くなりがちで、予定通りに進まないことも多々あります。
そうした状況下でも納期は動かせないため、精神的なストレスが蓄積しやすい環境となっています。また、品質と納期のバランスを取ることの難しさも、大きなプレッシャーとなります。
向き・不向きが分かれやすい
プログラミングには、論理的思考力や細部への注意力、問題解決能力が必要不可欠です。また、長時間のデスクワークや、画面に向かっての作業が中心となるため、こうした働き方に適性がない場合は苦労することになります。
技術的な理解力だけでなく、こうした作業特性との相性も、エンジニアという職種の向き不向きを大きく左右します。
下請け・未経験は給与が低くなりがち
多くのIT企業では、技術力や経験に応じた給与体系を採用しています。未経験者の場合、スタート時点での給与は決して高くなく、特に下請け企業では業界平均を下回ることも少なくありません。
また、技術力が十分でない段階では、より単価の高い上流工程を任されることも難しく、給与アップの機会も限られてしまいます。スキルアップに時間がかかる分、収入面での不安定さは避けられない現実があります。
未経験者がエンジニアに転職するメリット
未経験からエンジニアへの転職は、一見ハードルが高いように思われるかもしれません。しかし、同時に大きなメリットもたくさんあります。
在宅で働ける
エンジニアという職種は、デジタルツールを使用して仕事が完結するため、場所にとらわれない働き方が実現しやすいです。
特にコロナ禍以降、IT業界ではリモートワークが一般的となり、完全在宅や週数日の在宅勤務といった柔軟な働き方が広く受け入れられています。これにより、通勤時間の削減や、仕事とプライベートの両立が容易になるでしょう。
また、地方在住でも都心の企業で働けるチャンスが広がり、居住地による制約も少なくなっています。
収入アップを狙える
IT業界は技術力と経験に応じて収入が上がりやすい特徴があります。実際に、エンジニアは平均年収が557.6万円と高めです。未経験スタート時は給与が控えめでも、スキルを磨いて上流工程を担当できるようになれば、年収の大幅アップも十分に視野に入ります。
また、副業・複業が認められている企業も多く、本業での経験を活かしたフリーランス案件を並行して受注することで、追加収入を得られる可能性も広がります。技術力次第では、以前の職種と比べて大きく収入を伸ばせる可能性がある点は、大きな魅力でしょう。
参照:厚生労働省「jobtag」
将来的に独立できる
エンジニアとしてのキャリアは、将来の独立や起業への道を開く可能性があります。十分な技術力と実務経験を積んだ後は、フリーランスとして高単価案件を受注したり、自身で開発会社を立ち上げたりするキャリアパスが考えられます。
また、自社サービスの開発・運営という形での起業も選択肢として存在します。特にWebやアプリの開発スキルは、ビジネスアイデアを形にする上で非常に有用です。雇用される側から事業を興す側へと、キャリアの可能性を大きく広げられる点は、エンジニア転職の重要なメリットと言えるでしょう。
未経験でエンジニアになるのは向いていない人の特徴
エンジニアはやりがいのある仕事ですが、向き不向きがあります。未経験でエンジニアになるのが向いていない人の特徴を詳しく見ていきましょう。
- 年収の高さだけで転職しようとしている人
- コツコツ勉強するのが苦手な人
- 丁寧な作業が苦手な人
年収の高さだけで転職しようとしている人
エンジニアの高収入に魅力を感じて転職を考えるのは自然なことですが、収入面だけに着目した転職は危険です。高収入を得られるエンジニアになるまでには、相当な時間と努力が必要だからです。実際には、未経験からスタートする場合、最初の数年は以前の職種より収入が下がることも少なくありません。
また、純粋にプログラミングや技術に興味がない状態で始めると、日々の業務自体がストレスとなり、長続きしない可能性が高くなります。金銭的な動機だけでは、技術習得の過程で直面する困難を乗り越えることは難しいでしょう。
コツコツ勉強するのが苦手な人
エンジニアという職種では、技術の進化に追従するため、継続的な学習が必須となります。新しい言語やフレームワークの習得、セキュリティ対策の最新動向など、学ぶべき内容は常に発生し続けます。そのため、自発的に学習を続けることが苦手な人は、エンジニアとして長期的なキャリアを築くことが困難になりがちです。
特に業務時間外での自己学習も必要となることが多く、学習習慣が身についていない人にとっては大きな負担となります。知的好奇心を持って技術に向き合い、地道な努力を続けられることが、エンジニアには求められます。
丁寧な作業が苦手な人
プログラミングでは、細かなミスが重大な不具合につながる可能性があります。セミコロン一つの打ち忘れやスペルミスが、システム全体に影響を及ぼすこともあります。そのため、細部まで注意を払い、丁寧に作業を進める姿勢が不可欠です。
また、コードの可読性を意識した美しい記述や、適切なコメント付けなども重要な作業となります。「とりあえず動けばいい」という姿勢では、保守性の低い危険なシステムを生み出してしまう恐れがあります。緻密さや几帳面さが求められるエンジニアの仕事は、大雑把な性格の人には向いていないかもしれません。
未経験でもエンジニアを目指すのが向いている人の特徴
一方で、以下に当てはまる人は未経験であってもエンジニアとして活躍できる資質があると言えます。
- 論理的思考が得意な人
- 学習意欲が高い人
- 粘り強さがある人
- 創造性がある人
論理的思考が得意な人
プログラミングの本質は、複雑な問題を小さな単位に分解し、順序立てて解決していく過程にあります。日常生活でも物事を筋道立てて考えることが得意な人は、エンジニアとして大きな強みを発揮できます。
例えば、「なぜこのエラーが起きているのか」「どうすれば効率的にタスクを進められるか」といった課題に対して、原因と結果を冷静に分析し、最適な解決策を見出すことができます。
また、システムの設計段階でも、ユーザーの行動や処理の流れを論理的に整理できる能力は、大きな武器となります。
学習意欲が高い人
IT業界は技術革新のスピードが極めて速く、新しい言語やフレームワーク、開発手法が次々と登場します。こうした環境で活躍するには、強い学習意欲が不可欠です。
新技術への好奇心が強く、自主的に情報収集や勉強会への参加を楽しめる人は、未経験からでも着実にスキルを伸ばしていけます。
また、分からないことを素直に質問でき、他者からのフィードバックを前向きに受け止められる姿勢も、成長を加速させる重要な要素となります。
粘り強さがある人
プログラミングは、思い通りに動かないコードやデバッグに何時間も向き合うことも少なくありません。しかし、諦めずに試行錯誤を続けることで、必ず解決策は見つかります。一つの課題に粘り強く取り組める人、失敗を恐れずにチャレンジできる人は、エンジニアとして大きく成長できる素質があります。
また、基礎的な技術の習得にも時間がかかりますが、コツコツと積み上げていける忍耐力があれば、確実にスキルアップできるでしょう。
創造性がある人
エンジニアの仕事は、単なる機械的なコーディングではありません。ユーザーにとって使いやすいインターフェースの設計や、効率的なアルゴリズムの考案など、創造的な思考が求められる場面が多いです。新しいアイデアを考えることが好きな人、既存の方法にとらわれず柔軟な発想ができる人は、独自の視点で問題解決に取り組むことができます。
また、アプリケーションやサービスの開発では、ユーザーのニーズを想像し、それを形にしていく創造力も重要な要素となります。
未経験でエンジニアへの転職を成功させるためにやること
未経験からエンジニアへの転職を成功させるためには、戦略的な準備と実践が重要です。
まず、基礎的なプログラミングスキルの習得が不可欠です。オンライン学習サービスやプログラミングスクールを活用し、HTML/CSS、JavaScriptなどのWeb開発の基礎を身につけましょう。ただし、座学だけでなく、実際に手を動かしてポートフォリオを作成することが極めて重要です。また、コード管理や開発フローの基礎知識も必須となります。
転職活動では、未経験者育成に積極的な企業をターゲットにすることがポイントです。エンジニアコミュニティへの参加や勉強会への出席を通じて、業界の人脈を広げることも有効です。面接対策としては、学習してきた技術に関する説明だけでなく、なぜエンジニアを目指すのかという強い意志を伝えられることが重要になります。
未経験エンジニアに関してよくある質問
ここからは、未経験エンジニアに関して、よくある質問に回答していきます。
エンジニアに必要なスキルは?
エンジニアに必要なスキルは、専門分野や職種によって異なりますが、共通して求められるスキルがいくつかあります。
主に以下の6つです。
- 基礎的なITスキル
- 論理的思考力
- コミュニケーション能力
- ヒアリング力
- 情報収集力
- 問題解決力など
エンジニアになるためには、プログラミングスキルはもちろん、論理的思考力、問題解決能力、コミュニケーション能力など、様々なスキルが求められます。
未経験の女性でもエンジニアになれる?
未経験の女性でもエンジニアになることは十分可能です。近年、IT業界では女性のエンジニアが増加傾向にあり、未経験からでも活躍できる環境が整いつつあります。
エンジニアは在宅やフレックス制などを採用している企業が多いため、ライフステージによって働き方が変わりやすい女性でも働きやすい環境です。
まとめ
未経験者でもエンジニアへの転職は可能ですが、重要なのは実践的なプロジェクト経験を積むことです。ただし、残業や休日出勤が多い、常にスキルアップが必要、納期のプレッシャーがある、給与が低めになりがちといったデメリットがあります。一方で、在宅勤務の可能性が高い、スキル次第で収入アップが見込める、将来的な独立も視野に入れられるといったメリットもあります。
論理的思考が得意、学習意欲が高い、粘り強さがある、などといった特徴に該当する人は、未経験でもエンジニアとして十分に活躍できる可能性が高いでしょう。転職を成功させるには、基礎的なプログラミングスキルの習得、ポートフォリオの作成、未経験者育成に積極的な企業へのアプローチが重要になります。
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