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IoTエンジニアの仕事内容とは?求められるスキル・知識や有利な資格を解説

IoT(Internet of Things)は“モノのインターネット”と呼ばれているように、モノとインターネットをつなぎ、これまで埋もれていたデータをサーバー上で処理したり、分析したり、変換したりすることです。スマート家電や産業用ロボットなど、IoTはさまざまな業界で活用されています。そんなIoTの開発を担うIoTエンジニアとは、具体的にどのような仕事をするのでしょうか。

本記事では、IoTエンジニアの仕事内容、求められるスキル、必要な資格などを解説します。

目次

IoTエンジニアとは


IoTエンジニアとは、 IoTに関わる製品や技術システムを開発するエンジニアです。モノとインターネットをつなぐIoTは近年AIと同様に注目されている最新技術で、現在はあらゆるモノがインターネットと接続されています。

 

IoTエンジニアはモノとインターネットをつなぐシステムを開発したり、家電やロボット、自転車、デジタルデバイスなどにIoT機能を実装したりする職種です。IoTシステムの開発だけでなく、製品の企画や設計段階からプロジェクトに関わることもあるため、業務は多岐にわたるでしょう。

 

さらに、現在ではエンジニアの人手不足が深刻になっていることに加え、IoTを活用した製品やサービスが次々と登場しているので、IoTエンジニアの求人数は増加傾向にあります。

 

インターネットは私たちの生活に必要不可欠な社会のインフラになっているため、今後もIoTエンジニアの需要が高まると予想されているのです。




IoTエンジニアの仕事内容



IoTエンジニアの仕事内容は、主に以下の3つとなります。

  • プロジェクトの企画・設計
  • プログラミングの実装・テスト
  • システムの保守・運用

それぞれ具体的にどのような内容なのか、詳しくチェックしていきましょう。
 

プロジェクトの企画・設計

基本的に、IoTエンジニアはIoT関連製品の企画を立てたり、設計したりという上流工程の業務を行うことになります。上流工程はクライアントからヒアリングを行い、要件をまとめた上で開発の方向性を決めなければなりません。上流工程は、この後の下流工程にも大きな影響を与える重要な業務です。
 

プログラミングの実装・テスト

上流工程で作成した設計書をもとにシステムを構築し、プログラミングの実装とテストを行います。そこで出てきた問題点や課題を修正し、改善しながら、テストと実装を繰り返して行うことになるでしょう。IoTネットワークを適切に構築し、クライアントが求めるIoTシステムを作り上げるには、実装とテストで問題点を明らかにし、丁寧な作業を積み重ねていく必要があります。
 

システムの保守・運用

IoTエンジニアは開発後もシステムの運用と保守を行うことになります。安定したサービスをユーザーへ提供し続けるためには、定期的なメンテナンスとアップデートが必要です。特に、IoTシステムはモノとネットワークが接続されているため、セキュリティ対策が必須となります。トラブルが起きた際は原因を突き止め、迅速に対応しなければなりません。


IoTエンジニアの年収は550万



厚生労働省「jobtag」によると、IoTエンジニアの平均年収は550万円です。国税庁が発表している日本の平均年収は461万となっているため、IoTエンジニアの平均年収は平均よりも高めといえます。
 
また、前述したように、IoTエンジニアは需要が高まっているため、スキルや企業によっては年収アップが期待できるでしょう。エンジニア経験者や役職が付けば500万円〜、スキルによっては1,000万円を超える可能性もあります。
 
参考:厚生労働省|職業情報提供サイト「jobtag」
参考:国税庁|平均給与


IoTエンジニアに求められるスキル



IoTエンジニアに求められるスキルは、主に以下の7点です。

  • IoT関連の知識
  • ネットワークセキュリティ関連の知識
  • AI関連の知識
  • 組み込み関連の知識
  • アプリケーション関連のスキル
  • ハードウェア・デバイス関連の知識
  • コミュニケーションスキル

上記のスキルがなぜ必要なのか、詳しく説明していきましょう。
 

IoT関連の知識

IoT関連製品を開発と運用を担うIoTエンジニアは、IoTに関する知識が必要不可欠です。IoTシステムの開発に必要なプログラミング言語はもちろん、セキュリティやビッグデータの取り扱いなど全般的な知識を身につけておく必要があります。また、最近はスマホを使用したIoT製品が登場していることもあり、アプリ開発の知識も持っておくとよいでしょう。
 

ネットワークセキュリティ関連の知識

前述したように、IoTはモノとネットワークが接続されているので、IoTエンジニアはネットワークセキュリティ関連の知識が必要です。インターネットに接続されるモノすべては、どこから個人情報が流出するかわかりません。ハッキングされる恐れもあるため、個人情報の漏えいを防ぐためにもセキュリティ対策が必須となります。IoTシステムを開発する際は、セキュリティシステムを構築するための知識が大切です。
 

AI関連の知識

IoTと同じく最新技術として注目されているのがAIです。AIとIoTは関係ないと思われがちですが、IoTシステムを構築する際にAIの予測を組み込むケースがあります。AIや機械学習に関する知識・スキルを身につけておけば、IoTエンジニアとしての市場価値が高まるでしょう。
 

組み込み関連の知識

IoTは家電や家具、産業用ロボットといった機械に組み込まれることが多いため、組み込み関連の知識も必要になります。組み込み系の知識を身につけておけば、クライアントの要望に合わせた組み込みが行えるでしょう。そのため、組み込み系エンジニアからIoTエンジニアへ転職するケースもよくあります。
 

アプリケーション関連のスキル

最近はIoT製品とスマホを連携して使用することが増えてきているため、アプリ開発のスキルも必要です。IoTエンジニアはパソコンやスマホで使用するアプリを開発することもあるので、アプリ開発の知識も身につけておくと役立ちます。
 

ハードウェア・デバイス関連の知識

生活家電、産業用ロボット、医療機器などIoT製品はさまざまなジャンルで使用されています。そのため、IoTエンジニアはハードウェアやデバイス関連の知識も身につけておいたほうがいいでしょう。ハードウェアやデバイス関連の知識を習得しておけば、ユーザー視点からIoTシステムの企画・開発ができるようになります。
 

コミュニケーションスキル

エンジニアは1人作業が多いと思われがちですが、IoTエンジニアはクライアントとの調整、プロジェクトメンバーとのチームワークが必要です。基本的に、IoTシステム企画と開発はプロジェクトで進行するため、クライアントだけでなく、複数のエンジニアとコミュニケーションを取る必要があります。業務が円滑に進められるように、コミュニケーションスキルは必要です。


IoTエンジニアになるために有利な資格



IoTエンジニアになるために有利な資格は、主に以下の4つです。

  • IoT検定
  • IoTシステム技術検定試験
  • 情報処理安全確保支援士試験
  • エンベデッドシステムスペシャリスト試験

それでは、それぞれの資格について詳しく説明していきましょう。
 

IoT検定

IoTの企画・開発・運用のために必要な知識があることを証明する検定試験です。 IoT検定の資格を取得している人は、IoTの企画開発やビッグデータの取り扱いに関する技術があると証明できますが、IoTに関する幅広い知識と理解が求められます。
 
また、IoT検定は、基礎・中級・上級の3つにレベル分けされている点が特徴です。IoTシステムの構築をメインとしたい方は中級、システムの企画・設計構築・運用とリーダーとしてプロジェクトを進めていきたい方は上級を取得してください。ただし、基礎→中級→上級の順で難易度が高くなるため、未経験者はやや易しめの基礎から挑戦するとよいでしょう。
 

IoTシステム技術検定試験

IoTシステム技術検定試験は、IoTの企画や運用保守などの基本的知識を習得することが目的の検定試験です。IoT検定とは異なり、IoT技術に特化している点が特徴となります。IoTシステムを構築する際の実務的な知識を問われることになるため、スキルアップを目指したい方におすすめです。
 
なお、IoTシステム技術検定試験も基礎・中級・上級と3つのレベルに分かれています。IT系資格試験の中では比較的難易度が易しめですので、IoT検定のハードルが高く感じる方はIoTシステム技術検定試験から挑戦するのも選択肢の1つです。IoTエンジニアとしてキャリアアップを目指す場合は、中級・上級レベルの取得をおすすめします。
 

情報処理安全確保支援士試験

社会からの信用度が高い国家資格を取得したい方は、情報処理安全確保支援士試験がおすすめです。情報セキュリティに関する国家試験なので、取得すればセキュリティエンジニアやセキュリティコンサルタントへのキャリアアップも期待できます。現在は情報社会なので、セキュリティに関する情報や知識はIoTシステムにおいて必要なスキルです。
 
ただし、国家試験ということもあって難易度は高く、主催のIPA(経済産業省のIT政策実施機関)によると、2022年度春期の合格率は19.2%でした。
 

エンベデッドシステムスペシャリスト試験

IoTを含む組み込み系システムに関する資格を取得したい方は、エンベデッドシステムスペシャリスト試験がおすすめです。情報処理安全確保支援士試験と同じく、IPA主催の国家資格で、高度な組み込み系のスキルが問われます。
 
なお、高度情報処理技術者試験の中で難易度は高めですので、しっかりと勉強してから試験を受けたほうがよいでしょう。ちなみに、IPAの発表によると、2021年度秋期試験の合格率は18.3%でした。


IoTエンジニアによくある質問



IoTエンジニアに関してよくある質問と回答をまとめました。ぜひ参考にしてください。
 

未経験でもIoTエンジニアになれる?

IoTエンジニアは、未経験でもなれる職種です。しかし、基本的なITの知識が求められるため、理系の大学や専門学校を出ていないと難しいところがあります。とはいえ、現在はIT業界全体で深刻な人材不足に陥っているので、20代ならポテンシャルで採用される可能性もゼロではありません。未経験者からIoTエンジニアになる場合は、未経験歓迎かつ育成サポートが整っている求人を選ぶとよいでしょう。
 

IoTが使われている業界はどこ?

IoTは、製造業・物流業・医療・農業など幅広い業界で使われています。たとえば、製造業や物流業の工場ではIoTを使用したロボットやドローンが活躍していたり、医療においてはIoTでリモート診療を提供したりするなど使用シーンはさまざまです。農業ではIoTでデータを収集・分析し、より効率的な方法で農作物を管理しています。


まとめ



AIやIoT技術が注目されている今、IoTシステムの企画や開発、運用・保守を行うIoTエンジニアの需要が高まってきています。IoTエンジニアは未経験者でもなれますが、IoTやAI全般、ネットワークセキュリティ関連などの専門的な知識とスキルが必要です。

テクノ事業部では、ポテンシャル人材からスペシャリストのエンジニアまで、レベルに合わせて成長できる環境が整っています。IoTエンジニアやスキルアップを目指したい方は、ぜひ検討してみてください。


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