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研究者の年収っていくら?所属先ごとの違いや年収を上げる方法について解説

「研究者の年収っていくら?」「所属先別の年収の違いを知りたい」という方に向けて、研究者の年収や給料の詳細を解説します。所属先による年収の違いや年収に関わる四つの要素についても詳しく解説しますので、研究者に興味のある方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

目次

研究者の年収はいくら?


研究者の平均年収は約544万円で、月給に置き換えると45万円、初任給はおよそ22万円が相場です。
日本の平均年収と比べると比較的高く、これは研究者が行う仕事の専門性の高さが要因といえるでしょう。

研究費とは?

研究費とは?
大学や研究所に勤務している研究者の場合、給料の他に「研究費」と呼ばれる予算が与えられています。金額はさまざまですが、理化学研究所の研究員の場合、年間100万円の研究費 が相場です。

研究者の給料の構成要素

ここでは、研究者の年収のカギを握る給料の構成要素について解説します。

基本給・能力給

研究者の基本給・能力給は、自身の能力や年齢によって異なります。
そのため、継続勤務年数を加算して研究で成果を出すことができれば、それに応じて基本給・能力給も上がるでしょう。

ボーナス

研究職のボーナスは、一般的な会社員と同様に年に2回もらえる場合がほとんどです。一度の賞与でおよそ40~50万円で、キャリアを重ねるとともにボーナスの金額も増えていきます。
しかし、所属先の業績や規模によってボーナスの金額は左右されるため、注意が必要です。

その他の手当

所属先によって手当は異なりますが、住宅手当や交通費の支給、時間外手当、出張手当などをもらえる可能性があります。

副業で収入を得る人も多い

研究職では、副業が認められているケースも少なくありません。
書籍の出版や講演会への出席、メディア出演などは研究者の貴重な収入源で、特にある分野の第一人者などはさまざまな副業のチャンスを得られるでしょう。

研究者の所属先による年収の違い


研究者の年収は所属先によって違いがあるため、下記で紹介します。

研究所

国立の研究所である「理化学研究所」の2024年度の募集要項を例にすると、給与は年俸制で約55万円、その他にも通勤手当や住宅手当の支給があります。
また、研究費は年単位で100万円支給されており、審査結果によっては予算の追加が可能です。

民間企業

民間企業に勤務している研究者の年収は、他業種の従業員と比較すると高めに設定されていることが多いでしょう。
新卒で就職した場合の年収は300~400万円前後ですが、キャリアを重ねることで主任研究員やプロジェクトリーダーに昇進すると、年収も増えていきます。

大学

大学に所属する研究者の場合、国立と私立、実績、年齢によって年収に違いが生じますが、およそ800〜1000万円が相場です。

研究者の年収に関わる四つの要素


上記で説明した通り、研究者の年収は所属先で大きく異なりますが、専攻分野や学歴も大きく影響します。
この章では、所属先以外の研究者の年収に関わる四つの要素について解説します。

専門に扱う分野

研究者の年収は、専門分野によって大きく左右されます。
特に、近年需要が高まっているITや人工知能、製薬といった分野を専攻することで、高収入が期待できるでしょう。

最終学歴

最終学歴は、研究者の初任給に特に大きな影響を与えます。
求人においても、「博士前期課程(修士)を修了していること」「博士後期課程(博士)を修了していること」を条件としている場合があり、博士課程を修了しているほうが、初任給は高い傾向です。

語学力や海外での勤務経験

語学力や海外での勤務経験は必須ではないものの、重要なスキルとして年収に反映されるケースもあります。
特に、研究では海外の研究者とコミュニケーションを取ったり、外国語の論文を読んだりと語学力を求められる機会が多く、海外の勤務経験などがあれば収入面において有利に働くでしょう。

共同研究の実績

共同研究とは、大学と民間機関などが協力して共通の課題に取り組むことで、研究費などは民間機関から大学に送られることもあります。
共同研究の実績があれば、柔軟な発想力や効率的な研究の進行、共同研究を通じて得たコネクションを評価される場合が多く、年収にも影響を与えやすいでしょう。

研究者の年収を上げる方法


上記のような要素が少ない場合でも、年収を上げる方法を解説します。

資格取得

研究者になるための資格は基本的に必要ありませんが、たとえばTOEICで語学力をアピールしたり、品質管理検定や危険物取扱者の資格で取り扱える分野の幅を広げたりすることで、年収を上げることができます。
また、企業によっては資格手当を受け取れるため、最も手軽に取り組めることが資格取得であるといえるでしょう。

給与交渉

自身のスキルや研究成果が年収と見合っていないと感じるのであれば、上司に直接交渉してみましょう。
しかし、交渉する際は年収を上げることだけを要求するのではなく、実績や貢献度などを数値化したうえで上司に相談することが重要です。

待遇のよい企業への転職

継続勤務年数も十分で、上司に交渉しても年収のアップが見込めない場合は、より条件のよい企業に転職することも検討してみましょう。転職をすれば、自身の能力や実績、貢献度がしっかりと評価される企業を見つけることができるかもしれません。

まとめ

研究者の平均年収は約544万円と比較的高い傾向であり、所属先や専攻分野、学歴によっても大きく左右されます。
また、資格取得や転職によっても年収を上げることは可能なので、求人条件をよく確認して自分に見合った所属先を選びましょう。


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