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フィールドアプリケーションエンジニアとは?業務内容や必要なスキルを紹介

フィールドアプリケーションエンジニアはFAEとも呼ばれる仕事で、IT業界におけるエンジニア職の一つです。ただ、「聞いたことはあるけれど、具体的にどのような仕事なのかわからない」という方もいるでしょう。
 
本記事では、フィールドアプリケーションエンジニアとはどのような業種かわかりやすく解説します。また、求められるスキルや将来性、おすすめの資格も紹介します。

目次

フィールドアプリケーションエンジニア(FAE)とは?


フィールドアプリケーションエンジニア(FAE)とはどのような業種なのか、業務内容と平均年収を紹介します。
また、気にする人の多い「サービスエンジニアとの違い」も解説します。

業務内容 

フィールドアプリケーションエンジニアは、顧客と技術的なやり取りを行い、製品やサービスの導入やトラブルシューティングなどをサポートする仕事です。具体的には、次のような業務があります。
 
●  クライアントに最適な解決策を提案する
●  製品やシステムの導入・設定、トラブルシューティング、問題解決など、顧客の要求に応じて幅広い技術的なサポートを行う
●  クライアントに常駐し、現地で直接的なサポートを提供する
●  クライアントからフィードバックを収集し、製品やサービスの改善に役立てる
 
以上のような業務を通じて、顧客の満足度を高め、製品やサービスの品質向上に貢献する役割を果たします。

平均年収 

フィールドアプリケーションエンジニアの主な年収は次の通りです。
  ●   20代:約440万円
  ●   30代:約560万円
  ●   40代:約776万円
  ●   50代:約950万円

国税庁の『令和3年分 民間給与実態統計調査』によると、平均給与は443万円です。したがって、フィールドアプリケーションエンジニアの平均年収は一般的な平均よりも「高い」といえるでしょう。
 
ただし、かならずしも上記の平均年収になるとは限りません。企業や地域などで平均年収は異なります。また、一般的に30代、40代と年齢を重ねるごとに経験と知識が増して、収入も比例して増加する傾向にあります。

サービスエンジニアとの違い 

フィールドアプリケーションエンジニアは、主にクライアント先で製品やアプリケーションの導入、設定、トラブルシューティングなどを担当します。直接現場に出向き、クライアントのニーズに合わせて技術的なサポートを行い、製品の問題解決や最適な利用方法をアドバイスするのがフィールドアプリケーションエンジニアの特徴です。
 
一方、サービスエンジニアは主にリモート環境で、技術のサポートやトラブル解決を提供します。電話やオンラインのコミュニケーションツールを使用して、クライアントからの問い合わせやトラブルを解決します。このように「直接出向くか、オンラインか」という点が大きな違いといえるでしょう。


フィールドアプリケーションエンジニアに必要なスキル 


フィールドアプリケーションエンジニアにはさまざまなスキルが必要になります。特に重要なのは次のスキルです。

  ●   積極的に行動ができる
  ●   物事を解決するための柔軟性
  ●  他者とのコミュニケーション能力
  ●  物事を完遂する力・成果を出す力

積極的に行動ができる

フィールドアプリケーションエンジニアには、積極的に行動できる姿勢が求められます。クライアントの現地で製品やアプリケーションの導入やトラブルシューティングを担当するためです。
 
現地での作業は、クライアントとの直接的な対話やコミュニケーションが必要になります。積極的に行動し、コミュニケーションを取ることで、顧客のニーズや要求を正確に把握できるでしょう。
 
また、積極的に行動することで、現地で発生するさまざまな問題に素早く対応し、解決策を見つけることも可能です。さらに、積極的な姿勢は信頼関係の構築にもつながるでしょう。以上のように、フィールドアプリケーションエンジニアには積極的な行動力が求められます。

物事を解決するための柔軟性

物事を解決するための柔軟性もフィールドアプリケーションエンジニアにとって重要なスキルの一つです。異なる現場やクライアントの要求に応える必要があることが、その一因です。状況や環境が変わる中では、同じアプローチで解決できない問題に直面することがあるでしょう。
 
柔軟性を持つことで、新しい視点やアイデアを生み出し、効果的な解決策を見つけることができます。また、他のメンバーや関係者との協力においても柔軟性は不可欠です。柔軟な対応とコミュニケーション能力を持つことで、円滑なチームワークを築き、共同で問題を解決できるでしょう。

他者とのコミュニケーション能力

フィールドアプリケーションエンジニアにとって、他者とのコミュニケーション能力は非常に重要です。クライアントと直接対話し、製品やサービスの導入やトラブルシューティングを行うためです。
 
特に外資企業では、異なる文化や背景を持つ人々とのコミュニケーションが頻繁に発生します。異文化への理解や適切な対応が求められるため、コミュニケーション能力は一層重要となるでしょう。
 
さらに、フィールドアプリケーションエンジニアは幅広い人々と関わる機会があります。クライアントだけでなく同僚や上司、技術者など、さまざまな役割や立場の人々と円滑にコミュニケーションを取らなければなりません。

物事を完遂する力・成果を出す力

物事を完遂する力や成果を出す力も重要です。プロジェクトやタスクの遂行において即戦力として求められることが多いため、迅速かつ効果的に成果を出す必要があるでしょう。
 
特に転職の場合、早い段階から結果を出すことが期待されます。プロジェクトやタスクにはスケジュールや目標が設定されており、それを達成するために効率的な行動が求められます。
 
また、単に期限を守るだけでなく、高品質な仕事を提供することも大切です。クライアントの要求を満たし、問題を解決するために適切な結果を生み出すことが求められるでしょう。


フィールドアプリケーションエンジニアの将来性


フィールドアプリケーションエンジニアとしてのキャリアを描いている場合、気になるのは将来性でしょう。ここでは現在の求人傾向や需要と期待できる将来性について解説します。


現在の求人傾向や需要

現在、フィールドアプリケーションエンジニアは「人手不足である」とされています。フィールドアプリケーションエンジニアに必要な知識やコミュニケーション能力、トラブルシューティングのスキルなどを兼ね備えた人材は限られているためです。

そもそも日本はIT人材の不足に悩まされています。経済産業省によれば、2030年までに40~80万人の規模で不足が生じる懸念があると試算されているほどです。 このような状況だからこそ、フィールドアプリケーションエンジニアは企業が高く、年収アップやキャリアアップが実現しやすい状況であるといえるでしょう。

期待できる将来性

フィールドアプリケーションエンジニアは「将来性が期待できる」とされています。その理由として、技術力も交渉力も必要となる職種であり、幅広い業務に対応できるためです。

IT業界では、常に新しい製品やサービスが市場に投入されています。製品やサービスが多様化する中で、高度な知識とスキルを持つフィールドアプリケーションエンジニアへの需要が高まることが期待できるでしょう。

また、現代のビジネスはグローバルに展開されることが多いため、企業は多様な地域や文化にサービスを提供する必要があります。さまざまなクライアントと円滑なコミュニケーションが求められるフィールドアプリケーションエンジニアは、今後も需要が高まるでしょう。


フィールドアプリケーションエンジニアは未経験でもなれる? 


未経験がフィールドアプリケーションエンジニアになることは難しいといえるでしょう。技術的な知識や顧客対応能力、問題解決能力など幅広いスキルが求められるためです。

未経験の場合、まずはITの営業職やエンジニア職として、関連する業務経験や実績を積むことが重要です。それらの職種を通して技術営業の経験やインフラ(AWS)の知識、Webシステムのアーキテクチャ設計や運用保守の経験、デジタルマーケティングの知識など、関連するスキルや知識を身に付けましょう。

外資系企業では語学力(特に英語力)が求められることがあります。クライアントとのコミュニケーションやグローバルなプロジェクトへの参加など、国際的な環境での業務をこなすためには十分な語学力が必要です。


フィールドアプリケーションエンジニアにおすすめの資格 


フィールドアプリケーションエンジニアに資格は必要ありません。ただ、キャリアアップのために資格を取得する方もいます。特におすすめなのが以下の3つです。
 
  ●  第二種電気工事士
  ●  ITパスポート
  ●  情報セキュリティマネジメント試験

第二種電気工事士

第二種電気工事士は、一般用電気工作物等の保安に関して必要な知識・技能を習得する資格です。現場における基礎的な知識・技能を理解できるようになるでしょう。

第二種電気工事士は学科試験と技能試験を受けなければなりません。

2023年の要項

受験日

筆記試験:8月19日(土)

二次試験:11月12 日(日)

受験料

13,800円(インターネット申込みの場合)

合格率

60〜70%



ITパスポート

ITパスポートは、ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。国家試験であるため、転職や就職の際に大きなアピールになる可能性があるでしょう。

具体的には、AIやビッグデータ、IoT、アジャイルといった新しい技術・手法の知識をはじめ、経営全般やIT、プロジェクトマネジメントの知識などが問われます。

2023年の要項

受験日

各地方自治体によって異なる

受験料

7,500円

合格率

50%前後



情報セキュリティマネジメント試験

情報セキュリティマネジメント試験は平成28年度春期から創設された比較的新しい国家試験です。情報セキュリティマネジメントの計画や運用、評価、改善を通して、サイバーテロなどの脅威から継続的に組織を守るために基本的なスキルを問われます。

2023年の要項

受験日

春季:4月16日

秋季:10月8日

筆記試験:8月19日(土)

二次試験:11月12 日(日)

受験料

7,500円

13,800円(インターネット申込みの場合

合格率

50%〜70%

60〜70%



まとめ


フィールドアプリケーションエンジニアは将来性が期待できる業種です。さまざまな知識やスキルが必要になるため、未経験の方にとってハードルは高いものの、平均より高い収入を得られる可能性があるでしょう。
 
未経験の場合、まずは営業職やエンジニア職に就き、基礎的な知識やスキルを身に付けることをおすすめします。業界自体が初めての場合、本記事で紹介した資格を取得し、IT企業に就職・転職することからはじめてみましょう。


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