Blog

ブログ

アナログ回路設計ってなに?アナログ回路設計におすすめの資格とは?

「アナログ回路設計ってなに?」「アナログ回路設計の仕事とは?」という疑問をもっている方に向けて、アナログ設計の特徴や基本的な仕事な流れを紹介します。また、アナログ回路設計の仕事の魅力やおすすめの資格についても解説しますので、興味のある方はぜひご覧ください。

目次

アナログ回路とは?


アナログ回路とは、コイル・抵抗・トランジスタ・コンデンサなどの部品で構成された電子回路です。
中でも、交流を直流に変換する電源回路や無線通信を行うための高周波回路などは、電子機器にとって必要不可欠な機能として使用されています。

デジタル回路との違い

アナログ回路に似た回路として、デジタル回路がありますが、主な違いは回路から出る信号です。
デジタル回路の場合、0と1のみで表されるデジタル信号を入出力するのに対して、アナログ回路は電圧や高周波、音など、連続した信号(アナログ信号)の波形を取り扱います。また、アナログ回路は小型化や高機能化が難しい側面もあるため、デジタル回路を補助する役割として、電子機器に実装されていることが多いでしょう。

アナログ回路設計とは?

アナログ回路設計とは、多くの種類がある電子回路の中でもアナログ回路を設計することで、デジタル回路の安定した稼働に欠かせない存在として、近年需要が高まりつつあります。

回路設計者の年収

回路設計の仕事全体の平均年収は約497万円で、月給に置き換えると41万円、初任給はおよそ20万円が相場です。
また、アナログIC設計の平均年収は約523万円となっており、回路設計の仕事の中でも比較的高い傾向にあります。

アナログ回路設計の仕事の流れ

アナログ回路設計の基本的な仕事の流れについて解説します。

1.打ち合わせ

初めに、製品設計者と打ち合わせを行い、どのような機械にアナログ回路を搭載するかイメージを固めます。
その際に、機械に必要な回路の規模や性能、コスト、スケジュール管理、部品の選定まで進めていきましょう。また、回路の構造や信号の仕様の定義まで行い、作成された仕様書を確認しながらおおよその構造を考えることが大切です。

2.回路の設計

回路を構成しているオペアンプ・抵抗・トランジスタ・コンデンサなどの部品を組み上げたり、CADを使用した設計や製図などを行ったりします。設計後は、ノイズが発生しないように配線の長さや幅、部品の場所に注意しつつ、レイアウト設計を行いましょう。

3.シミュレーターを用いたチェック・修正作業

回路・レイアウト設計まで完了したら、組み上げたアナログ回路が正常に作動するかチェックします。
回路シミュレーターを使用して、万が一不具合がある場合や完成した回路が目的に沿っていない場合、すぐに修正を行います。

 4.繰り返しのフィードバック

シミュレーターを用いたチェック・修正作業の完了後、試作に取りかかります。
製品によって温度・静電気・ノイズなどの試験を行い、複数回のフィードバックを繰り返しながら完成品に近づける作業です。

アナログ回路設計におすすめの資格

実際にアナログ回路設計に直接的に結びつく資格はありませんが、CADやEMCの資格はエンジニアとしての価値を高めることにつながるため、取得をおすすめします。

CAD利用技術者試験

CAD利用技術者試験は、CADの知識や能力を評価するためのもので、CAD初心者や未経験でも受けることができます。

  • 2次元CAD利用技術者試験基礎
  • 2次元CAD利用技術者試験

   ○ 1級(建築)
   ○ 1級(機械)
   ○ 1級(トレース)
   ○ 2級

  • 3次元CAD利用技術者試験

   ○ 1級
   ○ 準1級
   ○ 2級
初めての方には「2次元CAD利用技術者試験基礎」がおすすめです。アナログ回路設計の仕事でもCADを使用する機会は多いため、検討してみてはいかがでしょうか。

EMC設計技術者資格試験

EMC設計技術者資格試験とは、電子回路やプリント基板などを設計するエンジニアのEMC対応設計力を認定するための試験です。
資格には、以下の2種類があります。
 

  • EMC設計技術者
  • EMCシニア設計技術者

 
EMCシニア設計技術者は、EMC設計技術者の資格取得から3年の実務経験を経て受験資格を得ることができます。
設計技術だけでなく、ノイズ対策などの対応力を学べる資格ですので、アナログ回路設計に興味のある方におすすめです。

アナログ回路設計の仕事の魅力


この章では、アナログ回路設計の仕事の魅力について説明します。

自身の成果を肌で感じられる

アナログ回路は、世の中のあらゆる電子機器に使用されており、自身が開発した製品を日常生活の中で見つけることができるかもしれません。
中でも一般的な電化製品などに使用されている場合、人々の暮らしを支えている姿を直接その目で確かめられるため、成果ややりがいを感じやすい職業といえるでしょう。

チーム一丸となって仕事ができる

アナログ回路設計の仕事は、チームワークが大切です。プロジェクトのメンバーの一員として、他のメンバーと連携しながら製品を作ることで、ものづくりの喜びを共有したり協調性が身に付いたりするでしょう。

最新の技術の知識を身に付けられる

回路設計の分野は技術の移り変わりが激しく、常に最新の技術に触れられます。
その分競合に負けないように、常日頃から最新技術の知識を身に付けておく必要はありますが、自身のエンジニアとしての成長も見込める分野であるといえるでしょう。

アナログ回路設計の仕事に向いている人

アナログ設計の仕事に向いている人は、電子機器や電子回路に興味や関心をもっていることが大切です。動作不良やノイズが発生することも多いアナログ設計の仕事は、興味・関心がないとモチベーションの低下につながってしまいます。また、アナログ設計はチームプレイなので、製品設計者やチームメンバーとの連携を高めるために、協調性やコミュニケーション能力が重要といえるでしょう。

まとめ

アナログ回路は、さまざま分野で使用されており、その回路を設計することは日本の産業を支える重要な仕事です。
そのため、アナログ回路設計の仕事に携わりたい方は、最新の技術に関する知識を身に付け、電子機器や電子回路に強い関心をもっていることが重要でしょう。


回路設計エンジニアの求人情報はこちら

Contact

各種お問い合わせ

Recruit

採用情報