軽作業の仕事内容とは？向いている人・向いていない人を徹底解説

特別なスキルや経験がなくても気軽に始められる「軽作業」。始めてみたいけれど、どんな仕事なのか詳しくは知らない、そもそも私に向いているの？と考えている方も多いことでしょう。

そこで今回の記事では、軽作業の魅力や仕事内容、どんな人に向いているのか、などを徹底的に解説します。軽作業を通して身につく力や、広がるキャリアについてもご紹介しますので、軽作業に興味のある方はぜひ最後まで読んで参考にしてください。

軽作業の仕事内容とは？

軽作業とは、特別なスキルや経験を必要としない「比較的簡単な作業を行う仕事」のことをいいます。主に工場や倉庫などの場所で、作業を行うことがほとんどです。また「未経験歓迎」「資格必要なし」といった文言で求人が出ている通り、誰でも気軽にスタートできる点が1番の魅力。そんな軽作業の代表的な業務には、以下の6つがあります。

• 仕分け
• 梱包
• 検品
• ピッキング
• リスト確認
• ハンコ押し

それぞれの業務を一言で説明すると、1つ目の仕分けは荷物を種別・配送先別などに分類する仕事。2つ目の梱包は、商品を段ボールやギフトBOXなどに梱包する仕事。3つ目の検品は「正しい商品かどうか」や「不良はないかどうか」をチェックする仕事。4つ目のピッキングは、指定された商品をピックアップする仕事。5つ目のリスト確認は、ピッキングする商品リストの内容を確認する仕事。最後のハンコ押しは、紙にハンコやスタンプを押す仕事です。次の項目で、それぞれの業務の概要や基本的な流れなどをご紹介します。

仕分け

「仕分け業務」は指定された通りに荷物を分類するのが主な仕事になります。配送業者の倉庫や百貨店の倉庫などで仕事をする場合が多いです。配送業者の場合、DMや手紙などの郵便物に加え、宅配便を取り扱います。百貨店の場合は、お中元やお歳暮の商品を取り扱います。そのため、小さなものから大きなものまでさまざまな荷物を仕分けする必要があります。

仕分け業務の勤務時間・勤務形態

仕分け業務の勤務時間と勤務形態は以下の通りです。

物流の倉庫は基本24時間稼働しているので、昼間勤務の求人もあれば夜間勤務の求人もあります。ライフスタイルに合わせて働けるので、自由な働き方を求める方におすすめです。

仕分け業務の給料相場

仕分け業務の給料は地域によっても異なりますが、時給相場はおおよそ974円〜1,509円となります。特に夜勤帯の時給が高い傾向です。

梱包

「梱包業務」はピッキングされてきた商品を段ボールやギフトBOXなどに梱包するのが主な仕事です。一見すると、用意された商品を箱に入れるだけの簡単な作業のように感じますが、適切な大きさの箱を選んだり商品が傷付かないよう丁寧に扱う必要があったりと、とても大変な仕事です。

梱包業務の勤務時間・勤務形態

梱包業務の勤務時間と勤務形態は以下の通りです。

梱包業務も仕分け業務と同じ24時間稼働の物流倉庫で行う仕事なので、昼間勤務と夜間勤務があります。そのため、掛け持ちで働きたい人にも適した仕事です。

梱包業務の給料相場

梱包業務の給料も地域によって異なりますが、時給相場はおおよそ974円〜1,509円となります。仕分け業務と同様に特に夜勤帯の時給が高い傾向にあります。

検品

「検品業務」は出荷する商品に不良品や異物が混入していないかをチェックする仕事です。主にメーカーの工場で仕事をします。例えば、菓子メーカーの場合、形が整っていないものや割れているものはないかなどを確認します。衣料品メーカーの場合は、縫い針の混入や汚れはないかなどを確認します。

検品業務の勤務時間・勤務形態

検品業務の勤務時間と勤務形態は以下の通りです。

メーカーの工場も基本24時間フル稼働しています。そのため、検品業務も昼間勤務と夜間勤務両方の求人が出ていることが多いです。

検品業務の給料相場

検品業務の給料も同様に地域によって差異がありますが、時給相場はおおよそ974円〜1,509円です。仕分け業務や梱包業務と同様に特に夜勤帯の時給が高くなっています。

ピッキング

「ピッキング業務」は出荷商品が記入されたリストをもとに商品をピックアップする仕事です。仕分けや検品と同じく物流の倉庫で仕事をします。ネット通販や衣料品メーカーなどの在庫が大量に眠る大型倉庫の場合、動く範囲が広いのでより体力が必要です。また、小売店へ出荷する冷蔵商品や冷凍商品を扱う倉庫の場合は、季節問わず常に低い温度の環境で働かなければいけないので注意が必要です。

ピッキング業務の勤務時間・勤務形態

ピッキング業務の勤務時間と勤務形態は以下の通りです。

ピッキング業務も物流倉庫での作業になるので、昼間勤務、夜間勤務ともに求人があります。単発派遣の場合は入りたいタイミングで1日だけでも働けるので、お小遣い稼ぎにもぴったりです。

ピッキング業務の給料相場

ピッキング業務の給料も地域によって異なりますが、時給相場はおおよそ1,000円〜1,515円となっています。物流業務の中でも重要なポジションのピッキング業務は、ほかの倉庫内作業と比べると少し高い金額に設定されています。

リスト確認

「リスト確認業務」は出荷伝票を確認する仕事です。働く場所によっては、確認だけでなく出荷データをもとにリストを作成する場合もあります。リスト確認業務でミスが起こると、その後に続くピッキングや梱包作業にも影響が出ます。そのため、リスト確認業務は正確さがとても大切です。

リスト確認業務の勤務時間・勤務形態

リスト確認業務の勤務時間と勤務形態は以下の通りです。

リスト確認業務も24時間稼働の倉庫での仕事です。そのため、ほかの倉庫内作業と同様で昼間、夜間ともに求人が出ていることが多いです。

リスト確認業務の給料相場

リスト確認業務の給料は地域によっても異なりますが、おおよそ974円〜1,509円が時給相場になります。ほかの倉庫内作業と同じく、特に夜勤帯の時給は高いです。

ハンコ押し

「ハンコ押し業務」は証明書や封筒、資料などの紙にハンコやスタンプを押す仕事です。書類や資料の送付に関する仕事にあたるので、チラシ折りや封入作業といった業務も兼任する場合がほとんどです。

ハンコ押し業務の勤務時間・勤務形態

ハンコ押し業務の勤務時間と勤務形態は以下の通りです。

基本的に昼間勤務の仕事です。また、場合によっては在宅で仕事ができる求人もあります。在宅の場合、作業道具と配送物が段ボールで自宅に送られてくるので、指示通りに業務を行い、再度段ボールに入れて送り返す形になります。

ハンコ押し業務の給料相場

ハンコ押し業務はシール貼りやチラシ折り、封入作業といった別の業務と一緒に募集されている場合が多いので、業務単体の給料相場は確認できません。そのため、ハンコ押し業務を含めたその他軽作業の相場になりますが、おおよそ984円〜1,579円が時給相場です。

軽作業に必要なスキル・資格

軽作業は冒頭でもお話しした通り、特別なスキルや資格は必要ありません。そのため、まったくの未経験でも気軽にチャレンジできます。

ただし、フォークリフトや自動車の運転免許を持っていると、仕事の幅が広がったり、より良い条件で働けたりする場合もあるので求人をよく確認しましょう。

軽作業のやりがい・身につく力

軽作業は、特別な理由がない限りは、基本的に同じ場所で同じ業務を担当します。そのため、業務に慣れてくると必然的に正確性が上がり、スピードもアップしていきます。その結果、自分の成長を日々実感できるのがこの仕事の最大の魅力となります。自分の成長を感じながら、こなせる仕事や量が増えることで同時にやりがいも感じられるのです。

また、軽作業で身に付く力にはさまざまなものがあります。一部を例に挙げると、集中力・持久力・段取力・正確さなどです。どんな仕事にも活きるとても大切な4つの力を、軽作業の仕事を通じて自然と身につけられます。

軽作業から広がるキャリア

軽作業から広がるキャリアは幅広くあります。なぜなら、前述した軽作業で得られる集中力・持久力・段取力・正確さはどの仕事にも活きる力だからです。例えば、段取力や正確さはオフィスワークや管理職の立場にも活きてくる力です。また、持久力は運送業や販売員などの「立ち仕事」や「体を動かす仕事」にも活かせます。

軽作業を経験して、さまざまな職種に活かせる力を身につければ、今よりもっと仕事の幅が広がることでしょう。

軽作業に向いている人

未経験可で誰でも気軽に始められる軽作業ですが、もちろん向き不向きはあります。これまで解説してきた内容を踏まえて、ここでは軽作業に向いている人の特徴を3つほど挙げます。

• 黙々と作業をするのが好きな人
• 1つの物事を突き詰めるのが得意な人
• 体力に自信のある人

軽作業は1つの業務を繰り返し行うものが多いです。そのため、黙々と作業をするのが好きな人や1つの物事を突き詰めるのが得意な人にとても向いています。また、業務によっては体を動かすものもあるので、体力に自信のある人にも向いている仕事です。以下では、軽作業に向いている人の特徴をそれぞれ詳しく解説します。

黙々と作業をするのが好きな人

軽作業は、黙々と作業をするのが好きな人に向いています。なぜなら、基本的には同じ業務の繰り返しだからです。新たな指示や持ち場の変更がない限りはずっと同じ作業を行うので、集中して黙々と作業をすることになります。そのため、黙々と作業をするのが好きな方に向いている仕事と言えます。

1つの物事を突き詰めるのが得意な人

1つの物事を突き詰めるのが得意な人にも向いています。なぜなら、軽作業は正確さとスピードが大切な仕事で、突き詰めればどんどん成長できるからです。1つの物事を突き詰めるのが得意な人であれば「正確さを欠くことなく作業のスピードを上げるためにはどうすれば良いのか」を考え、実践することができます。やっていくうちに正確さやスピードはどんどんアップしていくので、1つの物事を突き詰めるタイプの人にはとても適しています。

体力に自信のある人

軽作業は、体力に自信がある人にも向いている仕事です。なぜなら、仕分けや梱包など業務によっては、重い荷物を持ち上げたり倉庫中を動き回ったりする必要があるからです。

もちろん、ハンコ押しやシール貼りといった比較的体力が必要ではない業務もあるので、自分に合った仕事を見つけ出すことが大切です。

軽作業に向いていない人

続いて、軽作業にあまり向いていない人の特徴もご紹介します。一例として、3つほど挙げるので、適正があるのかどうかの判断材料としてぜひ参考にしてください。

• 単純作業が苦手な人
• 細かい指示が守れない人
• 体力にあまり自信がない人

軽作業は細かいルールに従って、基本的に同じ業務を繰り返します。そのため、単純作業が苦手な人や細かい指示が守れない人には向いていません。また、立ちっぱなしや体を動かす業務も多いため、体力に自信がない人にもあまり向いていない場合があります。以下では、軽作業に向いていない人の特徴をそれぞれ詳しく解説します。

単純作業が苦手な人

軽作業は、単純作業が苦手な人にはあまり向いていません。なぜなら、ルーティンワーク的な側面が大きいからです。大きく業務内容が変化することはほとんどないので、ひたすら同じ作業を繰り返すことになります。そのため、単純作業が苦手な人にとっては、つまらないと感じてしまう場合もあるでしょう。

細かい指示が守れない人

細かい指示が守れない人にも向いていません。なぜなら、軽作業は正確性が重要視される仕事で、ルールも細かく決まっているからです。現場では、基本的に用意されたマニュアル通りに仕事を進めなければいけません。そのため、細かく決められたルールや指示が守れない人にはあまり向いていない仕事です。

体力にあまり自信がない人

体力にあまり自信がない人にも向いていない場合があります。なぜなら、仕分けやピッキングといった業務の場合、体を動かす場面がほとんどだからです。そのため、体力に自信がない人は業務内容をよく確認して、自分に合う仕事かどうかはしっかり確認するようにしましょう。

まとめ

本記事では、軽作業の魅力や仕事内容、どんな人に向いているのかなどを解説しました。軽作業の仕事は、スキルも資格も必要ない未経験歓迎の仕事なので、誰でも気軽にチャレンジできます。

また、やりがいを感じられるだけでなく、キャリアチェンジにも活かせるさまざまな力も身につけることが可能です。ぜひ本記事を参考に、あなたに合う軽作業の仕事を探してみてください。