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期間工が失業保険を受給するには?受給まで流れや時期を紹介

目次

期間工は契約満了してから受け取れる失業保険があります。

契約が終了して次の仕事が決まるまでの大事な収入源となるため、気になる人は多いでしょう。

期間工は3~6ヶ月ごとに契約を更新しますが、もし契約の更新がなければ失業保険に頼ることになります。


自分は支給対象なのか、いつ受け取れるのか疑問を抱く人もいるでしょう。


この記事では、期間工が失業保険を受給する流れを紹介します。

失業保険の受給条件やもらえる金額、ハローワークでの手続きも解説しているので参考にしてください。


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失業保険とは

失業保険とは、自ら会社を辞めたとき、解雇や倒産で職を失ったときなど、次の仕事が見つかるまでの間に支払われる給付金のことです

失業保険があれば生活の心配をすることなく、就職活動ができます。


正確には雇用保険という公的保険制度ですが、ここでは一般的になじみのある「失業保険」という言葉を使用します。


契約期間が決まっている期間工でも、失業保険には加入可能です。

雇用期間が31日以上あり、労働時間が1週間に20時間以上の場合は、失業保険に加入する権利があります。

期間工もこの基準に当てはまるため、失業保険には加入しているはずです。


受給条件

失業保険を受給するには、過去2年以内に失業保険に加入している期間が1年以上あることが条件です。

別の会社で働いていた期間も失業保険に加入していれば、通算してカウントされます。


ちなみに、1ヶ月のうち11日以上働いていない月は、失業保険の対象にはなりません。

また、働く意思があることも条件に含まれているため、失業保険の受給中も求職活動を行う必要があります。


支給時期

失業保険の支給が開始されるのは、ハローワークに届け出てから7日後です。

ただし、自己都合で仕事を辞めた場合は、失業保険に給付制限が設けられます。

給付制限がつくと、失業保険の支給までに、3か月の待機期間が必要になります。


期間工として働き、契約満了で仕事を辞めた場合は会社都合の退職として扱われるので、給付制限はつきません。

契約期間の途中で仕事を辞めると自己都合の退職となるため、給付制限がつき、3ヶ月の待機期間のあと失業保険が支給されます。


支給される期間

年齢や失業保険の加入期間によって、失業保険の支給は90~360日の間で決められます。

65歳未満で、期間満了もしくは自己都合で退職した際、失業保険の加入期間ごとの給付日数を確認してみましょう。



1年未満
1年以上5年未満
5年以上10年未満
10年以上15年未満
15年以上20年未満
なし
90日
90
120日
150日


倒産や解雇の加入期間別給付日数は以下の通りです。




1年未満
1年以上5年未満
5年以上10年未満
10年以上20年未満
20年以上
30歳未満
90日
90日
120日
180日
-
30歳以上35歳未満
90日
90日
180日
210日
240日
35歳以上45歳未満
90日
90日
180日
240日
270日
45歳以上60歳未満
90日
180日
240日
270日
330日
60歳以上65歳未満
90日
150日
180日
210日
240日


失業保険への加入期間が長いほど、給付日数も長くなります。


参考:厚生労働省


もらえる金額

失業保険で1日当たりに受給できる金額を、基本手当日額といいます。

退職した日の直近6ヶ月に支払われた賃金の平均に対して、50~80%が基本手当日額となります。


基本手当日額は以下のように上限が決まっています。



30歳未満
6,760円
30歳以上45歳未満
7,510円
45歳以上60歳未満
8,265円
60歳以上65歳未満
7,096円


基本手当日額に含まれるのは賃金のみで、満了金などの一時金は計算に入れません。


参考:厚生労働省


特定理由離職者の条件

特定理由離職者とは、自己都合による退職者の中で、一定の条件を満たした人のことです。


期間工の場合、契約満了時に契約の更新を希望したものの、会社の都合で更新されなかったときは、特定理由離職者に該当するでしょう。


特定理由離職者になると受給資格の要件が緩和されるため、給付制限の期間がなくなり、給付期間も長くなります。


期間工が失業保険を受給するまでの流れ

つづいて、期間工が失業保険を受給するまでの流れを見ていきましょう。


 1:契約更新について会社と話し合う

契約の更新が可能かどうかを会社の管理職、もしくは人事担当者に相談しましょう。

契約更新できないと言われたら問題なく会社都合の退職となりますが、自分が「契約更新したくない」場合でも、会社都合にしてもらえないか交渉してください。


担当者によっては会社都合としてくれることもあります。

会社都合の退職にしてもらえれば給付制限もなく、すぐに失業保険を受け取れます。


 2:離職票を受け取る

失業保険の手続きで必要なのが離職票です。

退職日までに、離職票の受け取り方を確認しておきましょう。

  • 退職する日に会社で受け取る
  • 自宅に郵送してもらう
  • 後日会社まで取りに来る


会社から受け取り方法を指定されることもあれば、自分で選べることもあります。


離職票を受け取るときは、内容をよく確認してください。退職理由に納得できない場合は、しっかり交渉しましょう。


3:ハローワークで失業保険の申請をする

離職票を持ってハローワークへ行き、失業保険の申請手続きをします。

印鑑や預金通帳、マイナンバーカード、証明写真も一緒に持っていくと、手続きがスムーズになります。


手続きが遅れると、その分支給までの日数も遅くなるので、できるだけ早く申請するのがおすすめです。


4:失業保険説明会に参加する

失業保険の申請手続きが済んだら、失業保険説明会に参加しましょう。

説明会では、失業保険に関する今後の流れを教えてもらえます。

説明会でしっかり確認しておくことが大切です。


5:失業保険の給付

手続きか問題なく終われば、指定した口座に失業保険が振り込まれます。

申請後7日、給付制限がある場合は3ヶ月経過してから7日後に給付されるでしょう。


 6:ハローワークへ行き失業認定を受ける

失業保険を申請したら、4週間に一度、失業認定を受ける必要があります。

ハローワークへ行き、失業認定報告書を提出しましょう。


前回の申請日から次の申請日の前日までに、原則として2回以上の就職活動実績が必要です。


もし認定日にハローワークへ行けない場合は、ハローワークに相談してください。

後日、証明書を提出すれば、失業認定を受けられます。


失業保険ループは可能?

失業保険ループとは、期間工で1年間働いては失業保険を3か月間もらい、また1年働く……というのを繰り返す方法です。

1年おきに、働かず失業保険で生活できる期間がある魅力的な話です。


実際のところ、制度的には失業保険ループは可能です。

しかし、失業保険は給料の50~80%しか保証されません。

失業保険の受給中も、国民健康保険や税金は支払う必要があるので、生活するために十分な金額とは言えないでしょう。


さらに、失業保険の受給中は、求職活動をしなければいけませんが、求職活動のフリというのは、意外に負担となるものです。

失業期間が長くなれば、再就職は不利になります。

これだけのリスクを負ってまで失業保険ループを利用しても、得られるメリットは少ないのではないでしょうか。


期間工は再就職手当をもらえる?

再就職手当は、失業保険の給付日数が一定以上残っている状態で再就職した場合にもらえる手当です。

期間工であっても要件さえ満たせば、再就職手当はもらえます。


再就職手当を受け取るための要件は以下の通りです

  • 失業保険受給手続きから7日間の待機期間を満了後、就職活動を開始すること
  • 失業認定を受けたのが就職日の前日までで、基本手当の支給残日数が3分の1以上あること
  • 離職した会社と関係する会社への就職ではないこと
  •  自己都合など給付制限がある場合、待機期間満了後の1ヶ月間はハローワーク、または職業紹介事業者を通して就職すること
  • 再就職先で1年以上の勤務が見込めること
  • 失業保険の被保険者であること
  • 過去3年以内に再就職手当、または常用就職支度手当の支給履歴がないこと
  • 受給資格決定前から採用が内定していた会社ではないこと


上記の要件に当てはまっていれば、再就職手当は受給可能です。

もし要件に漏れた場合は、次に失業保険を使う時まで持ち越すことになります。

失業保険の不正受給になるケース

失業保険は正しく理解しなければ不正受給になることがあります。

たとえば、以下の場合は申告が必要です。


  • 再就職した
  • アルバイトや内職をした
  • 自営業を始めた


申告せずに失業保険の受給を続けていると、不正受給となります。

失業保険の不正受給が発覚すると、残りの失業保険を受ける権利がなくなるとともに、支給された金額の3倍を支払うことになります。

悪質な場合は、詐欺罪に問われることもあるので注意してください。


「知らなかった」では済まないので、不正受給になるケースもよく理解しておく必要があります。


まとめ

期間工であっても要件を満たしていれば、失業保険に加入できるし、受給も可能です。

契約を更新しないなら、失業保険の受給要件や手続きの流れをよく確認しておきましょう。


自分の都合で契約を更新しない場合でも、会社に相談すれば、会社都合の退職にしてもらえることがあります。

給付制限により失業保険の支給時期は変わるので、できるだけ会社都合の退職になるように交渉しましょう。


失業保険で気を付けなくてはいけないのが、不正受給です。

制度を知らなければ、知らず知らずのうちに不正受給をすることにもなりかねません。

今回紹介した不正受給になるケースも参考にしながら、失業保険の制度を正しく利用しましょう。





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