修理工とは?仕 事内容や必要な資格を紹介!
就職活動をしていると、「修理工募集」という求人を見かけることがあります。修理工は、どこでどのような仕事をするのか気になっている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、修理工の仕事内容や活躍場所について解説します。修理工の魅力や仕事で大変なことについてもまとめてあるので、これから修理工を目指したいと考えている人はぜひ参考にしてください。
修理工とはどんな仕事?
修理工とは主に、機械類の修理を専門とする職業に従事する人を指します。
家具や洋服などの修理を行う職業もありますが、「修理工」という時は、機械類の修理を指すと考えましょう。
修理工は、機械の不具合や故障の原因を突き止め、直すのはもちろん、安心・安全に稼働させるための点検やメンテナンスも行います。
ひとことで「機械」とはいっても、その分野は多岐に渡り、扱う機械によって求められるスキルも変わります。
様々な機械の修理やメンテナンスをするためには、高度な知識と技術が必要です。
修理工が活躍する場所
修理工が活躍する場所の一例を以下にまとめました。
- 機械修理
- 自動車整備
- 家電修理
- 業務用機器 など
このほかにも、機械を扱う様々な業種で修理工の技術が必要になります。
修理工が活躍する分野は幅広く、勤務先も工場や企業の修理部門、修理会社など様々です。
企業の修理部門で働く場合は、自社の製品修理を専門に行います。
アフターサービスとして、購入してもらった製品の修理やメンテナンスを行うこともあるでしょう。
修理会社で働く場合は、メーカーを問わず様々な機械の修理を行います。
メーカーの下請けとして修理を請け負っている修理会社もあるでしょう。
修理工の年収
修理工の年収は、会社の規模によっても変わり、規模が大きく社員数が多い会社ほど、年収も高い傾向にあります。
休日出勤や夜勤があると、その分手当が加算されるので収入も増えます。
修理工の平均的な年収の目安は、400~500万前後です。
下記に年齢別の平均的な給料の目安もまとめましたので確認しておきましょう。
年齢 | 平均的な給料 |
初任給 | 18万円~ |
20代 | 24万円 |
30代 | 27万円 |
40代 | 35万円 |
あくまでも目安の金額で、会社の規模や勤務地域によって差はありますが、就活・転職活動をする際は、この金額より大幅に給料が少ない会社は避けた方が良いでしょう。
修理工の魅力
修理工として働くことの魅力は以下の通りです。
- 省エネ・省資源に貢献できる
- 専門的な技術が身に付く
詳しく見ていきましょう。
省エネ・省資源に貢献できる
修理工のやりがいは何といっても、修理することで長く製品を使ってもらえることでしょう。
安い製品の大量生産や大量販売が行われる中で、機械は壊れたら買い替えるという使い捨てのような状況もありました。
しかし昨今では、省エネ・省資源が叫ばれるようになり、「ものを大切に使う」「修理して長く使う」という考え方も増えつつあります。
修理をすることで製品が長く使われるようになれば、結果的に省エネや省資源に繋がります。
自分の仕事が社会貢献に繋がっているというのは、大きなやりがいになるでしょう。
専門的な技術が身に付く
修理工として働くことで、製品への理解が深まり、専門性も高まります。
機械の修理をするためには、製品に関する知識が必要ですが、実際に働いて修理することで得られる知識もたくさんあります。
修理工として身に付けた技術は幅広い分野で役立つので、転職にも有利になるでしょう。
技術を磨いて将来的には独立することも可能です。
修理工の仕事で大変なこと
修理工として働く上で大変なのが、AI化に伴い機械の構造が複雑になっていることでしょう。
家電や携帯電話などに至っては、すぐに新しいものが発売されるので、常に最新の技術を学び続けなくてはいけません。
修理工の将来性
様々な業界で作業の機械化や自動化が進んでいる中で、修理工の仕事将来的に安定して働けるのだろうかという不安もあるのではないでしょうか。
多くの業界で機械化が進んでいますが、どのように優れた機械でも、不具合が発生することはありますし、年月が経てば劣化します。
機械化が進む現代社会の中で、修理工の需要はますます増えるのではないでしょうか。
将来的に修理工の仕事がなくなる可能性は、低いと考えてよいでしょう。
修理工の仕事に向いている人
修理工の仕事には向き不向きがあります。
修理工の仕事に向いている人の特徴は以下の通りです。
- 機械関係に興味がある人
- マルチタスクが得意な人
機械関係に興味がある人
修理工は、機械関係に興味のある人に向いています。
機械に携わる修理工の仕事は、機械関係に興味がなければ面白みのない仕事になるでしょう。
技術の発展とともに次々に新しい製品が出回り、常に最新の技術を学ばなくてはいけない修理工の仕事は、機械が好きじゃなければモチベーションを維持できません。
マルチタスクが得意な人
修理工は、目の前の機械を直すだけが仕事ではありません。
状況によっては、差し迫った納期の中、いくつもの修理やメンテナンスをこなさなくてはいけないこともあるでしょう。
周りの人たちと連携しながら、複数の業務を同時進行できる能力も必要です。
マルチタスクが得意な人は、修理工の仕事に向いています。
修理工になるために必要な資格
修理工として働くにあたり、必ずしも資格が必要なわけではありません。
無資格・未経験でも求人を募集している会社もあります。
見習いとしてはたらきながら 技術を身に付いていくことも可能でしょう。
ただ資格があれば自分の知識と技術を客観的に証明できるので、仕事に対する信頼度も高まります。
長く働くのであれば、資格の取得も視野に入れておいた方が良いでしょう。
企業によっては、資格取得の支援制度を設けている場合もあります。
ここでは、修理工として働く時にあると役立つ資格をご紹介します。
勤務先によって扱う機械が異なるので、必要に応じて取得を検討してください。
機械保全技能士
機械保全士は、機械のメンテナンスや修理に関する知識や技術を証明する国家資格です。
3級・2級・1級・特級という区分があります。
区分 | 受験資格 | 受験料 |
3級 | 不問 | 19,400円 ・35歳未満10,400円 ・学生14,000円 ・35歳未満の学生6,900円 |
2級 | 2年以上の実務経験 | 19,400円 ・35歳未満10,400円 |
1級 | 7年以上の実務経験 | 19,400円 |
特級 | 1級合格後5年以上の実務経験 | 19,400円 |
自動車整備士
車関係の修理や整備を行うのであれば、国家資格である自動車整備士を取得しておくと良いでしょう。
自動車整備士は、3級・2級・1級という区分に分けられます。
区分 | 受験資格 | 受験料 |
3級 | 実務経験1年以上 | 学科試験:7,200円 実技試験:14,000円 |
2級 | 3級合格後3年以上 | 学科試験:7,200円 実技試験:14,000円 |
1級 | 2級合格後3年以上 | 学科試験:9,300円 実技試験:14,000円 |
電気工事士
電気設備の工事や取り扱いに必要な国家資格が電気工事士です。
電気工事士の資格には、第二種電気工事士と第一種電気工事士があります。
区分 | 受験資格 | 受験料 |
第二種電気工事士 | 不問 | 9,600円 |
第一種電気工事士 | 不問 | 11,300円 |
技術士
技術士は、技術士法に基づく、ものづくりに関わる国家資格です。
一次試験に合格後、二次試験にも合格することで技術士として認められます。
区分 | 受験資格 | 受験料 |
一次試験 | 不問 | 11,000円 |
2次試験 | ・技術士補として登録し、指導技術士の下での4年以上の実務経験(総合技術監理部門の場合は7年) ・職務上の監督者の下での4年以上の実務経験(総合技術監理部門の場合は7年) ・実務経験修習技術者となる前でも7年以上の実務経験あれば参入可能(総合技術監理部門の場合は10年) | 28,000円 |
ボイラー整備士
一定規格以上のボイラーに関して、点検や整備を行う場合に必要な国家資格が、ボイラー整備士です。
受験資格 | 受験料 |
不問 | 6,800円 |
ボイラーを実際に取り扱う場合は、ボイラー技士という資格が必要になるので注意しましょう。
まとめ
修理工は、機械を扱う様々な分野で活躍する職業です。
術の発展とともに、精密で高機能な機械が増えてくると、その構造も複雑になっています。
修理工の需要は今後も増えると思われますが、その分求められる技術も高くなるでしょう。
とはいえ、未経験でもできる仕事もあるので、これから修理工を目指すのであれば、見習いとして働きながら技術を学ぶのも一つの方法でしょう。
どのような分野の機械修理に携わるかによって、必要な資格も変わります。
今回紹介した資格を参考に必要に応じて資格の取得も検討してくださいね。