もの造り(ものづくり)の意味|製造業との違いは?どんな仕事がある?
製品や商品を製造している企業のHPなどでよく見かける「ものづくり」。どんな意味で使われているのか、ご存じでしょうか?今回は、ものづくりの意味や製造業との違い、ものづくりとモノづくりの違いについて詳しく解説します。
「ものづくり」には、どんな仕事の種類があるのかについても紹介!この記事を読めば、「ものづくり」の意味や仕事内容などを知ることができますので、「ものづくり」について調べている人はぜひ参考にしてください。
ものづくりとは
ものづくりとは、「物」をつくることです。「物」には家電製品や車など日常生活を便利にしてくれるものやゲームなど、様々なものづくりがあります。
しかし、「ものづくり」の意味は企業によって考え方や捉え方が異なります。例えば、物をつくるにあたって「壊れにくくするにはどうすればいいか」など、製造物に対して付加価値をもたせる「ものづくり」を行っているなどです。
このように、「ものづくり」といっても単なる「物」をつくるといった意味だけでなく、職人の思いが詰まった意味も含めて「ものづくり」の言葉を使っています。
ものづくりと製造業の違い
製造業は「ものづくり」の職業であり、「ものづくり」とは物に付加価値を付けて製造することを指します。
主に「ものづくり」と「製造業」では上記のような違いがあり、使い分けされる場合と同じ意味として使うときもあります。では、どのような時に使い分けされるのか、具体例を交えながら詳しく解説します。
ものづくり
「ものづくり」を使う場面は様々ありますが、主に熟練された職人技によって作られた製品に対して使います。例えば、陶芸品などの伝統工芸などを作っている企業では「ものづくり」の言葉をよく使います。これはただ単に「物」を作っているのではなく、「職人が一つひとつに思いを込めて丁寧に作り上げている」といった意味を含めて使うことが主です。
このように、「ものづくり」の言葉には深い意味を込めて使うことが多いです。すなわち、製造業に限らず「ものづくり」は様々な業種や職種で用いられています。
製造業
一方で製造業とは、物を造って製品化する業種です。例えば、家電製品や自動車などを造る企業を製造業と指します。その企業内で、ものづくりに対する思いを表明するときに「ものづくり」の言葉を使用しますが、根本的に「製造業」と「ものづくり」では意味合いが違うことを覚えておきましょう。
ものづくりとモノづくりの違い
ものづくりと製造業の違いについて解説してきましたが、続いては「ものづくり」と「モノづくり」の違いについて見ていきましょう。
「ものづくり」と「モノづくり」の意味を同じと捉えて使用している場合もあれば、「もの」をひらがなとカタカナにして意味を使い分けているケースもあります。
例えば、ひらがなの「ものづくり」はそのままの意味合いで、「物(製品)」を生産することを指します。一方でカタカナの「モノづくり」は、ただ単に製品を作るだけでなく、もっといい製品にするには?など製品に付加価値を付ける製品づくりの意味合いで使います。
企業によってはひらがなの「ものづくり」でも付加価値の意味も含めて使用している場合もあるので一概には言えませんが、使い分けしている場合もあることを覚えておきましょう。
ものづくりの仕事
「ものづくり」の意味について解説してきましたが、続いてはものづくりの仕事について見ていきましょう。ものづくりの仕事には実に様々な種類がありますが、大きく分けると以下の種類に分類できます。
- 製造系
- 建築系
- IT系
- 芸術系
- 職人系
それぞれの種類の中でもさらに分類できるので、具体例を交えてものづくりの仕事について詳しく解説していきます。
製造系
製造系のものづくりの仕事には、以下の種類があります。
- 生産管理:品質や原価、納期や在庫などを管理し生産性を把握する仕事
- 品質管理:品質の検査や検証、品質に対する価格やサービスなど品質全般を管理する仕事
- 商品企画:ニーズに合った商品やサービスを企画する仕事
この他にもマーケティングや営業、研究開発や設計など製造系の仕事は多岐に渡ります。「製品を造る」ことが主な仕事になるため、想像力のある人やコツコツした作業が苦にならない人におすすめです。
建築系
建築系のものづくりの仕事には、以下の種類があります。
- 建築士:建物の設計から現場監督や管理などが仕事
- 設計:建物の構造や設備の設計をする仕事
- 施工:建築の施工が仕事
この他にインテイリアコーディネーターやCADオペレーター、建築施工管理技士や建築模型制作士なども建築系の仕事に含まれます。建築系の仕事は他業種の人とも連携を取りながら業務が遂行されていくためコミュニケーション力のある人や、動く仕事なので体力に自信のある人に向いている仕事です。
IT系
IT系のものづくりの仕事には、以下の種類があります。
- エンジニア:クライアントから依頼された内容に基づき設計書を作成するのが主な仕事
- プログラマー:エンジニアが作成した設計書を基にプログラミングするのが仕事
- ITコンサルタント:クライアントから経営課題を聞き課題解決のためのシステム導入を提案するのが仕事
この他にもWEBエンジニアやAIエンジニア、プロジェクトマネージャーやプロジェクトリーダーといったマネジメント職もあります。IT系は複数の人と関係を持ちながら一つのものを造り上げていくためチームで活動できる人や、長時間のデスクワークが苦にならない人に向いている仕事です。
芸術系
芸術系のものづくりの仕事には、以下の種類があります。
- 陶芸家:食器などの陶芸を造る仕事
- 書道家:筆と墨を使って書の作品をつくる仕事
- カメラマン:被写体を美しく撮る仕事
その他にもファッションデザイナーや雑貨デザイナー、ジュェリーデザイナーなど芸術系の仕事は多岐に渡ります。芸術系は想像力を働かせてもの造りをするため、独創性がある人や作品づくりが好きな人に向いている仕事です。
職人系
職人系のものづくりの仕事には、以下の種類があります。
- 家具職人:住宅内で使用する家具を製作する仕事
- ガラス職人:グラスや花瓶などガラス製品を造る仕事
- 大工:家などの建物を造る仕事
この他にも料理人や彫刻家、楽器職人や織物職人など、職人技を使ってものづくりを行うのが職人系です。アイデアや想像力を働かせて独自のものを造り出す能力がある人や、モノづくりが好きな人に向いている仕事です。
まとめ
もの造り(ものづくり)とは単に物をつくる場合に使用されることもありますが、カタカナのモノづくりになると製品に付加価値をもたせた「ものづくり」の意味合いで使われるケースもあります。また、ものづくりは製造業に限らず職人系やIT系など様々な種類の仕事があることも覚えておきましょう。