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「充填」とは?読み方と使い方の実例を紹介

目次

「充填」という言葉を耳にしたことはありませんか?

「仕事でよく聞くけど、どういう意味かは分からない」という人はいないでしょうか。

充填は、さまざまな分野の仕事で使われる言葉です。

この記事では、充填の意味や使い方について紹介しています。

「まず、何と読むのか分からない」という人のために、読み方からしっかり解説していきますよ。



充填とは?


「充填」という文字を見て、そもそも何と読むのだろうと思った方もいるのではないでしょうか。

充填は「じゅうてん」と読みます。


「充」の字は「満たす」、「填」の字は「埋める」という意味を持ちます。

「充填」を分かりやすくいうと、漢字の通り「欠けているところや空いている空間にものを詰めて塞ぐことです。

ビンや缶、ボトルなどの容器に内容物を詰める作業も充填。液体や粉末を扱う業種には欠かせない作業工程です。


充填の類義語

充填と似ている意味の言葉も確認しておきましょう。

充填の類義語には、充員・補填・充当・補充・補完などがあります。


それぞれの意味は以下の通りです。



類義語
読み方
意味

充員

じゅういん

人員を補充すること

補填

ほてん

不足を補い埋めること

充当

じゅうとう

人員や金品を、ある目的や用途に充てること

補充

ほじゅう

不足しているものを補うこと

補完

ほかん

不十分な部分を補って、完全なものにすること



「充填」の使い方

充填の読み方や意味が分かったところで、どのように使うのかも押さえておきましょう。


ここでは「充填」という言葉の使用例を紹介します。


  • 容器に充填された牛乳
  • 歯科用の充填器
  • 空間を充填する
  • ひびが入ったので割れ目を充填材で塞ぐ
  • 不快な煙が、廊下に充填した
  • 自動充填の小銃
  • 糊状のセメントを充填剤として使う


充填の種類


充填には、空間充填・球充填・空間充填モデル・充填率などもあります。

それぞれどういったものかも確認しておきましょう。


空間充填

空間充填とは、デザインの分野で使われる言葉で、空間内を図形で隙間なく埋め尽くす操作です。

広い意味では、テセレーションともいいます。

テセレーションはコンピューターグラフィックの画像演算手法でもあり、平面充填のことを指します。

このテセレーションを、より高次に当てはめたのが空間充填です。


球充填

球充填とは、重なり合わない球を並べて空間を充填することです。

通常であれば同じ大きさの球と3次元ユークリッド空間を扱います。

ただ球の大きさが違う場合や、2次元空間や高次元空間、非ユークリッド空間にも適用可能です。


空間充填モデル

空間充填モデルは、物質の化学構造を視覚的に取り扱うために使われる、空間的分子モデルの一つです。

化合物や生体物質の立体化学を表現するのに役立ちます。

空間充填モデルは球棒モデルを発展させたものです。

原子の相対的な位置と大きさが球体断片の配置で表されます。


充填率

充填率とは、単位格子中における原子の占める体積の割合を指します。

さいころの体積に対する原子の体積の割合なので、原子の体積が分かれば求めることができます。


さまざまな分野における「充填」


充填は、さまざまな分野の仕事で使われています。

分野ごとの充填を見ていきましょう。


製造業の充填

製造業では、ビンやボトルなどの容器に内容物を詰める作業を充填といいます。

液体や粉末など内容物の形態に関係なく、容器に入れる作業を全てを指します。


製造業での充填作業は手作業のほか、内容量を測る機能がある充填機という機械を使うこともあるでしょう。

完全に自動化された自動充填機もあれば、人の手を介して充填する半自動充填機もあります。

自動充填機は、キャップ締め・ラベル貼り・箱詰め・梱包までの作業を行うことも可能です。


建設業の充填作業


建設業における充填とは、コンクリートのひび割れを樹脂やモルタルで補修することを指します。

コンクリートは表面積が大きいほどひび割れができやすくなるため対策が必要です。

ひび割れ予防の対策として、コンクリートの壁に一定区間で目地を入れ、人工的に弱い部分を作ります。

そこにひび割れを集中させるための誘発目地を作ることで、予期せぬひび割れを防ぐことが可能です。


誘発目地を作った部分は防水上弱いので、シーリング材を使って充填します。

コンクリートの目地や亀裂にシーリングを打ち込む作業以外に、止水や防水のために隙間を埋める作業やマンホール回りの接着作業もあります。

防水性や気密性のあるシーリング材、表面が固まり内部は固まらないコーキング材、金属・ガラス・水中などの補修に優れたパテ類など、使用目的に合った材料を選択することが重要です。


歯科治療の充填

歯科治療では、虫歯を削った歯に、歯科用レジンやセメントを詰めることを充填といいます。

これは一般的な治療方法で、「充填治療」「充填処置」と呼ぶこともあるでしょう。


削った穴に詰め物をすることで、細菌の進入を防ぎます。

金属材料を使った治療に比べると強度が弱く、年月とともにすり減ったり変色したりといったデメリットがあります。

ただし型取りする必要がないので、治療に時間がかからないという点はメリットとして挙げられるでしょう。


医療における充填

医療機関でのワクチン接種でも充填が行われます。

注射器にワクチンを入れるのも充填作業です。


薬剤師が希釈・充填したワクチンを、医師や看護師が定められた手順に従い注射します。


ガスの充填

家庭用コンロにも使われる、LPガスの補充も充填作業です。

液体で輸送されたガスを充填設備でガスボンベに詰め、各家庭に配送します。


家庭用ガスのほかに、100円ライターやカセットガスコンロ、医療用ガスの重鎮作業もあります。


充填豆腐

「充填」という言葉は、豆腐にも使われます。

「充填豆腐」という豆腐を、ご存じでしょうか。


スーパーで売られている豆腐は、どれも同じ豆腐に見えますが、絹ごし豆腐に見えるものには、通常の「絹ごし豆腐」と「充填豆腐」があります。

充填豆腐は、一度冷ました豆乳に「にがり」を入れ、密封できる容器に充填した後に、熱を加えて固めます。

その過程で殺菌されるため、保存性に優れ、通常の豆腐よりも賞味期間が長いのが特徴です。


まとめ


「充填」は、さまざまな分野の職業で使われる言葉ですが、基本的には「空いている空間をもので詰めること」という意味です。

今回紹介した充填の使用例を参考にしていただければ、自分が仕事で携わる充填がどのようなものか、お分かりいただけるでしょう。

充填の意味や類義語もしっかり把握して、正しく使用してくださいね。





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