夜勤に向いている人と向いていない人の特徴|向き不向きはとても重要!
「空いている夜間に仕事をしたい」「夜勤は報酬が高そう」。そんな理由から夜勤の仕事に興味を持つ人は多いと思います。夜勤には向き不向きがあり、向いていない人にとっては精神的にも肉体的にも負担が大きくなるためおすすめできません。夜勤に向いている人と向いていない人の特徴、夜勤のメリットやデメリットなどについて説明します。
夜勤のシステムとは
一概に夜勤といっても、以下のように大きく二つの働き方に分かれます。
- 夜の時間帯のみの勤務
- 日中と夜間を交替制で一定期間担当
夜の時間帯のみの勤務は食品・配送関係、日中と夜間の交替制は工場・病院・コンビニ勤務が多いなど、業種によって異なります。
◆2交替制と3交替制
前述した昼と夜の交替制の勤務は、さらに以下に大別されます。
- 2交替制
日中と夜間のそれぞれ9時間程度に勤務時間が別れる。残業が付くケースが多い。
- 3交替制
1日の勤務時間が日勤・準夜勤・夜勤の三つに分かれる。
いずれも休みが切り替わるタイミングとしては1、2週間程度が多いようです。また、シフト例としては2交替制なら4~5日間日勤や夜勤に就いた後に2日間休みというパターンが挙げられます。3交替制の場合も同様に、4~5日間日勤や準夜勤した後にそれぞれ1日休みが入ったり、4~5日間夜勤をした後に2日間休んだり、といったパターンが多いようです。
参考:
勤務体制|北里大学病院看護部 スバル工場勤務の1Dayスケジュール
夜勤に向いている人の特徴
夜勤に向いている人には、以下の特徴があります。
- 日頃から夜型の生活をしている人
- 多く稼げることがモチベーションになる人
- どんな環境でも眠れる人
- 一人暮らしをしている人
- 体調管理が得意な人
- 体力がある人
元々夜間でも気にせず活発に行動できたり不規則な生活に慣れていたりする人、そしてガッツのある人は夜勤に適応しやすいといえます。
◆日頃から夜型の生活をしている人
夜遅くまで眠らずに活動でき、むしろ日中に比べて夜間の方が集中力やパフォーマンスが高い夜型の生活を送っている人は夜勤に向いています。反対に、早起きが得意で日中に活動的になる朝型の生活に向いている人は夜勤になじみにくいでしょう。夜型・朝型の生活には遺伝的に向き不向きがあるとされているため、日頃から夜型の生活を送っても平気な人は夜勤の負担も軽くなります。
夜型の人の特徴としては他にも、寝覚めが悪く寝つくのに時間がかかったり、起床後に食欲が湧きにくかったりといった点が挙げられます。比較的夜間の作業に負担を感じない人にも、夜勤はおすすめです。
◆多く稼げることがモチベーションになる人
前述した通り夜勤は深夜労働や残業を含むケースが多いため、収入は高くなる傾向があります。たくさん稼ぐことで仕事のモチベーションが上がるタイプの人にとっては、向いている働き方です。反対に「身の丈にあった収入での生活で満足している」という人は、積極的に夜勤で働く必要はないといえます。
◆どんな環境でも眠れる人
夜勤を始めると睡眠時間が昼間にしか確保できない日が多くなるため、日中でもスムーズに眠りに就ける人であれば夜勤は比較的苦でなくなります。反対に日中に眠りにくい人や労働後すぐに眠りに入りにくい人にとって、深夜労働や交替制の多い夜勤は過酷になるかもしれません。
◆一人暮らしをしている人
夜勤をしていると帰宅時間が深夜・早朝になったり食事の時間も不規則になったりしがちなため、一人暮らしをしている人の方が環境的に向いています。生活時間が異なることで家族に気兼ねしてしまう可能性もあり、家族と一緒に暮らしている人が夜勤をする場合は家庭内の理解を得ることが重要となります。
◆体調管理が得意な人
これまでに述べたように夜勤になると就業・睡眠・食事などの時間が一定ではなくなるため、個人によっては体調を崩しやすくなります。そのため日頃から体調管理を徹底していないと、環境の変化やストレスによる肉体的・精神的影響を大きく受けてしまう可能性があります。
栄養バランスの整った食事や運動習慣を取り入れるなど、免疫力を高める努力を惜しまない人であれば夜勤が続く生活も乗り切りやすくなります。
◆体力がある人
夜勤の仕事は肉体労働も多いため、体力のある人の方がベターです。業務による肉体的疲労に加え、不規則になりがちな生活リズムから来るストレスにも対応できる自信のある人にとってはおすすめの働き方です。
夜勤に向いていない人の特徴
前述した通り、夜勤は誰にとっても快適な働き方といえるわけではありません。以下の特徴が当てはまる人にとって、夜勤は厳しくなる可能性が高いです。
- 睡眠系の悩みがある人
- 体力に自信がない人
昼夜逆転になりやすい生活が続くため、睡眠環境や体力に不安がある場合夜勤は控えた方がよいです。
◆睡眠系の悩みがある人
これまでに触れた通り、夜勤が続くと睡眠時間が限られたり不規則になったりしがちです。
眠りの途中で何度も目が覚めたり、ぐっすりと眠れないといった「不眠症」と呼ばれる症状があったりする場合はもちろん、朝型の生活になじんでいる人にとっても夜勤生活はつらいものとなります。早寝早起きのリズムが崩れた結果、昼間や労働後に眠りにくくなる不安が生じる場合夜勤はおすすめできません。
◆体力に自信がない人
前述した通り夜勤は体力のある人向きの働き方になるため、反対に「体力に自信がない」という人にはおすすめできません。夜勤の仕事を希望する場合、肉体労働が多いことに加えて生活リズムの急激な変化に適応できる体力を養った上で臨む方が賢明です。
夜勤で働くメリット・デメリット
「夜勤はつらそう」「報酬が高い」などさまざまなイメージを持たれがちですが、実際には夜勤にはメリット・デメリットの両方が存在します。また「夜勤は男性が担当する」というイメージを持つこともあるかもしれませんが、実際には製造・医療などさまざまな現場で取り入れられており男女とも多くの人が経験しています。夜勤で働く女性にとっても当てはまるメリットとデメリットを紹介します。
◆夜勤で働くメリット
夜勤で働く人には報酬など待遇面や、休日に関するメリットが挙げられます。
- 給与が高い
22時~翌日5時の勤務に対しては、基本給の25%増し以上の深夜手当が付くため夜勤で働くと給与が高くなります。2交替制で日勤に入る場合でも残業が付いたり、勤務交替に対する手当が付いたりする企業もあり、日勤のみの仕事をする場合に比べると夜勤には収入の上がるメリットがあります。
- 通勤ラッシュを避けられる
夜勤であれば午前7~9時の通勤ラッシュの時間帯に仕事に出かける必要はありません。国のシンクタンクにより、鉄道通勤時の混雑度合いが日常ストレス度や認知機能に影響する可能性が指摘された研究結果もあります。しかし夜勤をしていれば、通勤ラッシュによるストレスを抱えるリスクも生まれません。
- 昼間の時間が使える
日中に休めるケースが多いため、お店や公共交通機関が空いている平日の昼間に余裕を持って休日を過ごしやすくなります。
◆夜勤で働くデメリット
夜勤で働く場合、健康や人間関係の面でデメリットが生じる要素もあります。以下の点を想定した上で夜勤生活をどう過ごすか、考えておいた方がよいでしょう。
- 生活習慣病などのリスクが高くなる
夜勤の影響で睡眠や食事などの生活リズムが崩れると心筋梗塞や糖尿病、脳血管障害などのリスクが高まります。体内時計の調節が困難になり、睡眠障害・睡眠不足に陥りやすくなるためです。
予防のためには十分な睡眠時間や質の良い眠りを確保することが肝心です。夜勤明けはサングラスをかけるなどして覚醒を促す日光から身を守り、カフェイン摂取を控えて睡眠環境を整えるようにしましょう。栄養バランスの取れた食事や運動習慣を取り入れておくことも、生活習慣病予防につながります。
- 友人や家族と時間が合わない
夜に働いて昼間に自由時間が多いという生活になるため、日勤のみの仕事をしている友人や家族と食事などの約束がしにくくなります。
まとめ
夜勤は幅広い業種や職種で導入されているため、自身の適性や働き方のメリット・デメリットを踏まえて判断するようにしましょう。自身が夜勤に向いている体質かどうかといった点について、日頃の生活を振り返って判断することも重要です。夜勤で働くメリットも理解した上で、働き方の選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。