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ブルーカラーとは|メリット・デメリットや今後の将来性についても解説!

目次

職種を分ける用語として「ブルーカラー」や「ホワイトカラー」と呼ばれるものがあります。仕事を探している人の中には、ブルーカラーの仕事内容を知りたい人や、ブルーカラーの将来性を把握しておきたい人もいるでしょう。この記事では、ブルーカラーと呼ばれる業種や特徴をホワイトカラーなどの他の分類と併せて紹介していきます。ブルーカラーの仕事が自分に向いているか確かめたい人は、ぜひチェックしてみてください。



ブルーカラーとは


「ブルーカラー」とは、生産現場で生産工程や現場作業に従事する労働者のことです。ブルーカラーのカラーは、色(color)ではなく、襟(collar)を意味します。かつて現場作業者と監督者を見分けやすくするために服に色分けがされており、現場作業者が青い襟の作業着を着ていたことによって、作業着を着て現場で働く作業員や技術者は「ブルーカラー」と呼ばれています。


現場での仕事と聞くと力仕事をイメージする人は多いかもしれませんが、ブルーカラーには力仕事のほかに技能を要する仕事も含まれます。


ブルーカラーに分類される業種

ブルーカラーには、建設業や製造業など、さまざまな業種があります。ここでは、ブルーカラーの業種と仕事内容について解説します。


【ブルーカラーに分類される業種】

  • 建設業

建設業のブルーカラーは、建設現場で働く作業員です。道路やダムを造る土木作業員、家を建てる建築作業員、塗料を使って建物の塗装を行う塗装工などが当てはまります。


  • 製造業

製造業のうちブルーカラーに該当するのは、組み立て、溶接、旋盤を行う作業員です。組み立ては、製品を作るのに必要な部品を組み立てる仕事を指します。溶接は、加熱や加圧により、金属を溶かしてつなぎ合わせる作業です。旋盤は機械の名称で、旋盤を使って金属に穴をあけたり、削ったりしてネジなどの部品を作ります。マニュアルがあればできる単純な仕事から高い技術力を要する仕事まで、多岐にわたるのが製造業のブルーカラーの仕事です。


  • 運輸業

運輸業にもブルーカラーの仕事があります。工場や店舗へ荷物を運ぶ配達ドライバー、大型の荷物を運ぶためのクレーン操作をするオペレーターが該当します。また、物流だけでなく、バスや電車、飛行機、船などで人を運ぶ旅客機の運転手も運輸・運送業もブルーカラーとなります。


  • 農林水産業

農業、林業、水産業は、機械で対応できる部分もありますが、人の手が必要な仕事です。力仕事も多いため、ブルーカラーに分類されます。


  • 鉱業

鉱業でのブルーカラーは、貴金属や石炭などの採掘に関わる仕事です。採掘時に使用する大型機械の操作やメンテナンスが主な作業となっています。


  •  サービス業

サービス業のうちブルーカラーに該当するのは、自動車などの整備や修理、点検をする作業員です。電気やガスをはじめとするインフラ整備を行う作業員もサービス業のブルーカラーに含まれます。



ブルーカラーの収入

ブルーカラーの仕事を検討している人は、収入も選ぶのに重要な要素でしょう。厚生労働省が2021年6月に公開した賃金の統計調査の結果によると、業種別の給与額は以下の通りになっています。


業種

1カ月分の給与額

建設業
333,200円
製造業
294,900円
運輸業(郵便業含む)
278,500円
鉱業(採石業、砂利採取業含む)
323,300円

参照元:厚生労働省|令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況


上記の数値は、所定内給与額の平均です。所定内給与額とは、決まって支給される給与額のうち所定労働時間を超えた分の給与額を差し引いた額のことです。所定内給与額を示すことで、時間外労働や深夜手当などの影響が給与額に反映されず、同じ条件で比較できるように考慮されています。2021年のデータでは、建設業、鉱業、製造業、運輸業の順に給与額が高くなっています。


ブルーカラー以外の労働者を指す用語とそれぞれの違い


ブルーカラーのほかにも「ホワイトカラー」や「グリーンカラー」などの用語があり、仕事の特徴別に労働者の呼称が分けられています。ここでは、ブルーカラー以外の労働者を指す用語について紹介します。


ホワイトカラーとは

ホワイトカラーは、ブルーカラーとは対の意味を持つ用語です。直訳すると白い襟という意味で、スーツの下に着る白い襟のシャツを表しています。ブルーカラーが現場で力を使う仕事であるのに対し、ホワイトカラーはオフィスで頭を使う仕事です。ホワイトカラーの職種には、事務や企画、経理、マーケティング、研究などがあります。


 グリーンカラーとは

グリーンカラーは、自然環境の分野で働く労働者を指します。自然環境の仕事といえば林業のイメージが強いかもしれませんが、林業だけでなく、自然環境に関連する仕事全般の労働者のことをグリーンカラーと呼ばれています。具体的には、風力発電や太陽光発電など環境への負荷が少ないエネルギー開発や、建設に携わる人が挙げられます。ほかにも水質調査やリサイクル事業、グリーンビルの建設などもグリーンカラーの職業です。


メタルカラーとは

メタルカラーは、ブルーカラーやホワイトカラーの派生としてできた用語です。最先端技術に携わる人は、メタルカラーとされています。具体的な例としては、AIを搭載したロボットや、その開発に関与した技術者が挙げられます。他にも鉄鋼や自動車、半導体製造業など高度な技術が必要とされる職種に就いている人も対象になることがあります。


ブルーカラーのメリット


ブルーカラーのメリットには、以下の六つが挙げられます。


【ブルーカラーのメリット】

  •   専門スキルやノウハウを会得できる
  •   定時通りに終わることがほとんど
  •   中小企業から大企業まで幅広く募集している
  •   従業員間のコミュニケーションが最小限
  •   転勤が少ない
  •   ホワイトカラーに比べて休みがしっかり取れる


それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。


専門スキルやノウハウを会得できる

ブルーカラーは技術が必要な職種ではありますが、スキルや経験を問わず募集しているケースも多く、未経験からも挑戦しやすい点がメリットです。長く勤務するうちにできることが増え、現場経験でしか得られない専門スキルやノウハウが自然と身に付きます。


また、ブルーカラーは資格の取得や技術講習を受けなければ、特定の作業に従事できないことがあります。そのため、資格や講習を通して専門的なスキルを身に付ける機会も多いです。社内ではもちろん、社外で通用するスキルを会得できるのもメリットでしょう。


定時通りに終わることがほとんど

ブルーカラーの仕事は納期に合わせて計画的に生産量や作業量を決めていくため、残業は多くありません。例外として繁忙期や納期が短い場合、建設業であれば悪天候が続いた場合などは、残業が発生する場合があります。基本的には、体力を使う仕事であることを考慮して、余裕のある生産計画が組まれることがほとんどです。メリハリのある働き方で、プライベートの時間も大切にできるメリットがあります。


中小企業から大企業まで幅広く募集している

ブルーカラーは中小企業から大企業まで幅広く募集しているため、希望する企業で働きやすいメリットがあります。特に事業展開が図りやすい大企業の場合、現場での作業要員が不足しがちです。常に募集をかけている企業もあるため、大企業で働きたい人にはおすすめです。


従業員間のコミュニケーションが最小限

ブルーカラーの仕事は、ホワイトカラーの営業職や企画職などのように人と話し合いながら業務を進めていくスタイルではありません。自分が担当する作業と向き合い、黙々と仕事に取り組んでいきます。初めのうちは、分からないことを質問するなどのコミュニケーションは必要かもしれませんが、慣れれば人とコミュニケーションを取らずに作業に没頭できる点が特徴です。人とのコミュニケーションにストレスを感じやすく、人との関わりが少ない仕事を選びたい人にブルーカラーはおすすめです。


 転勤が少ない

ブルーカラーの特徴として一般職での募集が多いというものがあります。一般職では、総合職よりも転勤や異動が少ないケースが多いです。そのため、結婚などの将来設計が立てやすいほか、同じ場所で長く勤められるため、専門的なスキルを極めやすい点もメリットです。


ホワイトカラーに比べて休みがしっかり取れる

ブルーカラーの仕事は、納期に合わせて無理のない計画を立て、その計画に沿って進められます。生産量の多い企業でもシフト制や交替制を導入しているため、仕事を引き継ぐことが可能です。スケジュールが天候に左右されやすい建設業では、急な休みや埋め合わせが発生する場合はありますが、ホワイトカラーよりも休日出勤が少なく、カレンダー通りやシフト通りに休みやすい仕組みになっています。休みの予定が立てやすいため、休日の過ごし方を充実させたい人にはおすすめの労働環境です。


ブルーカラーのデメリット


ブルーカラーにはさまざまなメリットがある一方で、デメリットも存在します。ここでは、ブルーカラーのデメリットについて以下の3点を紹介します。


【ブルーカラーのデメリット】

  •   給与が上がりにくい
  •   3K
  •   疲れやすい


給与が上がりにくい

ブルーカラーは、ホワイトカラーと比較して給与が上がりにくい傾向があります。大企業の場合、経験とスキルを積めば年収500〜700万円に到達できるケースもありますが、高度な技術を扱わない限り、年収1,000万円には及ばないのが現状です。


ホワイトカラーには、医師やITエンジニア、管理職など給与水準の高い職種も該当するため、ブルーカラーよりも給与が上がりやすくなっています。ただし、初任給で比較すれば、ブルーカラーの方が高く設定されているケースもまれではありません。誰でも取り組みやすい仕事のため給与は上がりづらいですが、短期間で収入を得たい人や高収入にこだわらない人には大きなデメリットではないでしょう。


3K

3Kとは労働環境を表した用語のことで、「きつい・汚い・危険」の頭文字を取ってアルファベット表記したものです。ブルーカラーは、3Kの要素が強い仕事です。体力を使う仕事であり、身体への負荷が大きいことから、「きつい」といわれる場合があります。


「汚い」といわれるのは、塗料や油などの薬剤が付着しやすかったり、材料が飛び散ったりするため、作業着や作業場が汚れやすいことが理由です。大きな機械の操作では、扱いを間違えれば身体の一部が巻き込まれるなどの事故につながります。また、高所での作業は転落の恐れがあり、「危険」な仕事です。


このように、3Kのイメージが強いブルーカラーですが、近年では安全性が重視され、事故が起こらないよう対策が取られています。衛生面に関しても同様で、従業員が快適に働ける環境を整えるため、企業ごとに改善が重ねられています。


 疲れやすい

ブルーカラーは身体を酷使するため、疲れやすい点がデメリットです。立ち仕事であることが多く、動き回ったり、重い荷物を運んだりする場合もあります。また、外で作業する業種も多いため、夏場であれば暑さで体力が奪われやすいでしょう。身体を動かすのが好きな人や、体力がある人には向いているかもしれませんが、体力に自信がない人にはつらい仕事です。


ブルーカラーの将来性


ブルーカラーの仕事は、今後AIやロボットに代わっていくことが予想されます。すでにブルーカラーに該当するさまざまな分野でAIやロボットが導入されています。


例えば運輸業では、大型倉庫の管理を自動で行うロボットが使われています。指示を出せば、自動で荷物の移動や取り出しが可能です。加えて、AIが搭載されているシステムでは、商品の売り上げの状況から取り出しが必要になる時期を判断し、適切な場所に荷物を移動させておくことができます。建設業でも墨出しを自動で行うロボットがあるほか、ドローンと連携し工事の遅れや間違いがないかを自動で判断するロボットも実用化されています。


AIやロボットの導入が進むほどブルーカラーの仕事は減っていきますが、人の手が必要な作業があるのも事実です。機械の修理やメンテナンス、最終検査など人の感覚でしか分からない作業は必ず残ります。逆に、自動化が進めば、ロボットやドローンの操作など新しい仕事も増えるはずです。今後ブルーカラーでの就職を検討する人は、AIやロボットで代替されるような単純な作業にとどまらず、人にしかできない作業を中心に技術を身に付けておくと安心でしょう。


まとめ


現場作業が中心となるブルーカラーは、体力を使う仕事がほとんどです。そのため、過酷なイメージを持つ人も多いでしょう。給与が上がりにくく、疲れやすい点がデメリットですが、働くメリットも多くあります。


未経験からチャレンジしやすく、自分の手を動かすことでしか得られない専門スキルが身に付きます。計画的に仕事が組まれるため、残業が少なく休日が多いのもうれしいポイントです。将来的には、AIやロボットに仕事が移行する可能性がありますが、それはブルーカラーに限った話ではありません。人にしかできない仕事はどの職種にも必ずあるため、見極めながら取得するスキルを選択していくと周りから頼られる人材になれるでしょう。








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