期間工を辞めたいと思う理由とは|辞める前に考えてみることと辞めるときのポイント
期間工になったものの、つらくて辞めたいと考えていませんか。退職を決心する前に知っておかないと損することや、円満に辞める方法をお伝えします。自分と同じ理由で辞めたいと考えている人が多いと分かれば、少しは不安が和らぐかもしれませんし、実際に辞めるときも円満に退職することで次の仕事もスムーズに始められるでしょう。期間工を辞めたいと悩んでいる人はぜひ、参考にしてください。
期間工を辞めたいと思う理由
希望を持って期間工の仕事を始めても、辞めたくなることもあります。その主な理由は、以下の四つです。
- 体力的にきつい
- 単純作業がつらい
- 人間関係が合わなかった
- 思ったより稼げない
実際に期間工として働いている人が辞めたいと思う理由を知ることで、こんなはずではなかったと悔やむことを回避できます。また、すでに働いている人も「他の人も同じように感じている」と分かれば、少しは仕事に対する嫌悪感が和らぐかもしれません。なぜこうした辞めたい理由が出てくるのか、その原因を紹介します。
体力的にきつい
工場での仕事は立ち仕事や力仕事が多く、重労働のため体力が必要です。配属先によっては座りながらの軽作業もありますが、基本的には体力仕事だと思ったほうがよいでしょう。初日から8時間立ちっぱなしで作業し、足が筋肉痛になった人や腰を痛めたという人もいます。
また、日勤だけではなく、夜勤もあるので生活リズムが不規則になりがちです。若いから大丈夫と思っても、慣れない環境での体力仕事で心身ともに疲れてしまい、辞めたいと感じる人も多いようです。
単純作業がつらい
単純作業の繰り返しがつらいと感じ、辞めたいと思う人もいます。期間工は特定の期間だけ働くので、すぐに覚えられるような単純作業を任されることが多いです。プラスに考えれば仕事内容が単純なので、慣れるのに時間もかかりません。
しかし、慣れてしまえばそこから先は覚えた作業を8時間延々と続けるだけなので「なぜ自分がこの仕事をしているのか、分からなくなってくる」「成長が感じられない」「時間の無駄に思えてしまう」など、だんだんとマイナス思考になってしまいます。やるからには楽しさややりがいがなければ、期間工に限らずどのような仕事でも辞めたいと感じます。単調な作業でも工夫して自分なりの楽しさややりがいを見い出せない人は、苦痛に感じるでしょう。
人間関係が合わなかった
工場での人間関係になじめず、辞めたいと感じることもあります。工場ではさまざまな年代の人が働いており、配属先によっては同僚の年齢に偏りがあるかもしれません。話題や趣味が合わず、毎日の楽しみがないので仕事自体も苦痛になってきてしまうのです。
また、寮が完備されている工場では、職場でも寮でも同じ人間と顔を合わせることになるので、完全なプライベート時間を確保することが難しくなります。寮の壁が薄く相手の会話が聞こえてしまい、自分の生活音も筒抜けかと思うとゆっくりできなかったという声もありました。
思ったより稼げない
工場の仕事は高給であると思いがちですが、想定より稼げないこともあります。工場の給料が高い理由は、残業代があることと夜間勤務手当があることだからです。つまり、残業が少ない仕事や、夜勤シフトがない部署に配属されてしまうと思ったほど稼げないこともあるのです。異動を頼んでも聞いてもらえず、最終的には期間工を辞めようと決断する人も少なくありません。
期間工を辞める前に考えること
体力的にも精神的にもつらく期間工を辞めたいと感じたときに、実際に辞める前に下記の3点について考えてみましょう。
- 上司への相談によって解決しないか
- 予定より稼げなくなって不都合はないか
- 辞めた後の仕事をどうするか
自分が辞めたいと思っている理由によっては、改善ができるかもしれません。また、期間の途中で辞めることはデメリットも伴います。三つの項目の詳細を確認しましょう。
上司への相談によって解決しないか
仕事内容が単純作業でつらい、体力仕事で自分に合わないなど現状の仕事に不安を感じたら、まずは上司に相談してみましょう。相談することで、負担の少ない工程に異動させてもらえる可能性があります。相談する前からどうせ無理と諦めず、まずは話してみましょう。辞めることを決心するのは、それからでも遅くありません。
予定より稼げなくなって不都合はないか
期間の途中で辞めると、確実に収入が減ってしまいます。辞めた後も生活できる程度の貯蓄があればよいですが、期間工の収入がないと生活費を補えない状態では、辞めた後に困ることも多いでしょう。一時的な気持ちで後先考えずに辞めてしまうと「やっぱり働いておけばよかった」と後悔することになりかねません。
また、途中で辞めると契約期間満了時に受け取れる満了金が受け取れません。満了金は一般企業でいう退職金と似た役割を持っていますので、契約期間の最後まで働いてようやく支払われるものです。途中で辞めてしまうと基本的には受け取れなくなるので、注意しましょう。
辞めた後の仕事をどうするか
辞めた後の仕事や住む場所についても、考えておく必要があります。会社の寮は、退職後すぐに退去しなければなりません。さらに、蓄えがない場合は次の仕事をすぐに始められるよう、あらかじめ転職先を見つけておくことも重要です。それらについて何も準備せずに辞めてしまっては、住居も仕事もなく途方に暮れてしまうでしょう。
また、保険料についても支払う金額が増えます。雇われている間は会社が保険料の一部を負担してくれていますが、退職すると個人で国民健康保険に入らなければなりません。国民健康保険は社会保険よりも保険料が高いので、その分負担も増えます。また、失業手当の受給も条件があります。雇用保険に加入している期間が1年未満の場合は、退社しても失業手当は受け取れません。さらに自己都合退職では、失業手当を受け取れるのは約3カ月後です。
このように、退職後のことを考えて動かないと、生活がままならなくなるリスクもあります。
期間工を辞めるときのポイント
期間工を辞めると決断したら、下記の三つに注意して退職の手続きをしましょう。
- 何も言わずに辞めるのはNG
- 直属の上司に相談
- 辞意は早めに伝える
期間工に限らず、上記の三つは退職の際に知っておくべきポイントです。辞める前にそれらを知っておけば円満に、かつスムーズに退職できるでしょう。
何も言わずに辞めるのはNG
出勤日に突然休み何も告げずに辞めてしまう、いわゆるバックレはいけません。無断で辞めるとデメリットしかないからです。具体的には下記のようなことが考えられます。
- 同系列のメーカーや工場で働けなくなる
- 保険の受給に必要な書類を受け取れない
- 満了金がもらえない
- 電話連絡が絶えない
突然辞めた人を再度雇おうと思う会社はありません。系列会社同士でその情報が共有され、雇ってもらえなくなる可能性があります。また、何も言わずに辞めてしまった場合、失業保険受給に必要な書類を得るために自分から郵送願いの連絡をしなければなりません。さらに契約期間満了時に受け取れる満了金も、途中退職では基本的には受け取れません。最後に、辞めたのか、ただ休みなのかを確認するための電話連絡が続く可能性があります。
工場側も契約期間満了前に辞めてしまう人の対処には慣れているので、きちんと手続きを踏んで退職しましょう。
直属の上司に相談
退職する際には、きちんと直属の上司に相談しましょう。休憩中などに個別に話がしたい旨を伝えて、時間を取ってもらうとよいです。また、上司に伝える前に辞めたい理由を説明できるようにしておくと、円滑に話せます。
辞意は早めに伝える
退職の意志は、上司に早めに伝えましょう。「明日辞めたいです」などと言っても、対応ができません。社内規定では辞める何カ月前に伝える決まりになっているか、確認しましょう。だいたいは1カ月~3カ月前までに伝える決まりになっていることが多いようです。
退職の際には退職届など書類の提出を求められることもあるので、上司の指示に従いましょう。
まとめ
期間工を辞めたいと思う理由はさまざまですが、体力面できついこと、単調な作業に耐えられないことなどが理由として挙げられます。しかし、実際に退職する前にまずは上司に相談してみましょう。辞めてしまうと収入は確実に下がりますし、退職後の住居や仕事で困ることもあるかもしれません。それでも辞めたい場合は、会社の規定に沿ってきちんと上司に伝えて退職しましょう。上司に退職の意向を伝えることで、その後の手続きについても教えてくれます。当然、何も言わずに辞めてしまうことはNGです。次回、同系列のメーカーに雇ってもらえなくなるなどのデメリットがあるからです。円満に退職することで次の仕事にも前向きに取り組めるでしょうから、辞めるときにはきちんと手続きを踏みましょう。