食肉加工の仕事内容|年収・資格・向いている人の特徴・求人内容を紹介
求人の募集を探していると「食肉加工」という仕事を目にすることがあります。
どんな仕事をするのだろうと興味を持ったことはありませんか?
この記事では、食肉加工の仕事内容や、仕事に必要な資格、年収の目安について紹介します。
食肉加工の仕事で大変なことや、仕事に向いている人の特徴もまとめているので参考にしてください。
食肉加工の仕事内容
食肉加工とは、解体後の肉を加工する仕事です。
食肉加工には主に以下のような仕事があります。
- 食肉の切り分け
- ソーセージなどへの加工
- 梱包・パック詰め
それぞれの仕事内容を詳しく見ていきましょう。
食肉の切り分け
食肉の切り分け作業は、解体された肉を決められたグラム数にスライスする仕事です。
作業はスライサーなどの機械を使いますが、切り分け方によっては手作業でカットすることもあります。
機械を使う作業は、ほとんど力を必要としませんが、手作業でカットする場合は、手首や腕に負担がかかることもあるでしょう。
多くの場合、作業に慣れてコツをつかめば負担も軽減できます。
職場によって、生肉を扱うこともあれば冷凍肉を扱うこともあります。
どちらにしても鮮度を保つために室温は低く設定されていることがほとんどです。
ソーセージなどへの加工
切り分けられた肉は、ソーセージやベーコンなどに加工します。
多くの場合ライン作業で行われるので、一人の作業員が担当する工程は一つだけです。
決められた手順通りに進めればいいので、難しい作業ではありません。
料理が好きな人であれば、楽しみながら作業できるでしょう。
梱包・パック詰め
できあがった加工肉は、商品として出荷できるように梱包・パック詰めします。
輸送中に商品が傷まないように、決められた方法で適切な作業を行う必要があります。
商品を確認できる最終段階でもあるので、異物が入っていないか、不良品はないかなど、検品作業を行うこともあります。
企業によっては金属探知機などの機械を使うこともあるでしょう。
食肉加工の仕事に必要な資格
スーパーや工場での食肉加工の求人で、特別な資格が必要になることはほとんどありません。
無資格、未経験でも可としている求人もたくさんあります。
ただし食肉加工の現場には、食品衛生責任者や食品衛生管理者を置くことが義務付けられています。
【食品衛生責任者とは】
食品衛生責任者は、自治体が管轄する公的資格で、食材の管理や作業員の健康管理、設備の衛生確認などの業務を行います。
食品衛生法に定められた営業許可施設ごとに食品衛生責任者を配置しなくてはなりません。
食品衛生責任者養成講習を受講して、保健所に申請することで資格を取得できます。
ただし次の資格を保持している場合は、講習を受講する必要はありません。
- 医師
- 歯科医師
- 獣医師
- 薬剤師
- 栄養士
- 調理師
- 製菓衛生師 など
【食品衛生管理者とは】
食品衛生管理者は、厚生労働省が管轄する国家資格です。
食品衛生法施行令第13条に記された食品の加工や製造を行う施設への配置が義務付けられており、食肉加工の現場にも専任の食品衛生管理者を置かなくてはなりません。
資格を取得するには、食品衛生管理者の設置義務がある施設で3年以上衛生管理業務に従事した上で、食品衛生管理者登録講習会を受講する必要があります。
参考:厚生労働省「食品衛生管理者」
食肉加工の仕事の年収
食肉加工の仕事は、どのくらいの収入を得られるのでしょうか。
企業によって違いはあるものの、給料の相場を知っておくことで仕事も選びやすくなるでしょう。
ここでは、食肉加工の仕事で得られる収入の目安をご紹介します。
【食肉加工業務の収入の目安】
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商品開発や経理、法務に関する業務であれば、年収で500~600万円という求人もあります。
勤務先や勤務形態、作業内容によっても年収は変わりますが、給料が相場より極端に低い求人には注意しましょう。
食品加工の仕事はつらい?
人によっては、「食品加工の仕事がつらい」と感じることがあるようです。
仕事がつらいという人の多くは、現場が寒いことや、加工の過程で見ることになる血の生々しさに苦手意識を持っているようです。
もう少し詳しく見ていきましょう。
現場が寒い
食肉加工の現場では、肉の鮮度を保つために、室温が低く設定されています。
冷凍肉を扱う場合は、冷凍庫で作業することもあるため、寒さが苦手な人にとってはつらい職場環境といえるでしょう。
働くのであれば、暖かいインナーを着用したり、カイロを身に付けたりするなどの工夫が必要です。
冷え性だったり寒さが苦手だったりする人は、食肉加工の仕事の中でも、それほど寒くない環境でできる仕事を選ぶとよいでしょう。
肉の加工や調理をする場所であれば、それほど寒さが気になりません。
血が生々しい
生肉を扱う食肉加工の現場では、肉から出る血が生々しくて嫌だという人もいるでしょう。
特に生肉を切り分ける作業では、血を見ることも多くなります。
血が苦手な人は、肉から出る血を見る機会の少ない部門で働くとよいでしょう。
ソーセージやハムへの加工業務がおすすめです。
食肉加工の仕事に向いている人の特徴
続いて、食肉加工の仕事が向いている人の特徴を紹介します。
- 調理器具の扱いに慣れている
- 寒さに強い
- 単純作業が得意
詳しく見ていきましょう。
調理器具の扱いに慣れている
食肉加工の仕事は、調理器具の扱いに慣れている人に向いています。
肉の切り分けを手作業で行うこともあるので、包丁を使うことに慣れていると作業しやすいでしょう。
日常的に料理をしている主婦にもおすすめの仕事です。
寒さに強い
食肉加工の作業場では、温度が低く設定されています。
常に寒い中で作業するので、寒さに強い人の方が、仕事も苦にならないでしょう。
暑さが苦手な人や、すぐに汗をかいてしまうという人にも向いています。
単純作業が得意
食肉加工の仕事は、基本的に単純作業です。
未経験者でもできる簡単な仕事がほとんどですが、中には単純作業の繰り返しがつまらないと感じる人もいます。
同じ作業の繰り返しになるので、単純作業が苦にならない人に向いているでしょう。
食肉加工の仕事の求人例
同じ食肉加工の求人でも、給料や勤務時間、待遇などに違いがあります。
ここでは、食肉加工の仕事の求人例を紹介するので、仕事選びの参考にしてください。
A社 | B社 | C社 | |
仕事内容 | 食肉加工スタッフ | 食肉の加工・梱包業務 | 食肉のカットやスライスなど |
勤務形態 | 社員・アルバイト・パート | 正社員 | 正社員 |
勤務時間 | 9:00~17:00 | 7:30~17:00(実務8時間) | 9:00~19:00 |
休日 | 完全週休2日制 | 週休2日制(土日休み) | 月7日(シフト制) |
給料 | 正社員:月給17.6~35万円 パート:時給1,200円~ | 月給18~25万円 | 月収27万円 (経験により優遇) |
待遇 |
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食肉加工の仕事の求人は、実務8時間程度の日勤が多いようです。
休みも週休2日制のところが多いので、プライベートの予定も無理なく入れられるでしょう。
勤務先によって、社員登用が可能だったり社員割引があったりと、待遇もさまざまです。
紹介した求人例をもとに、自分のライフスタイルに合った仕事を見つけましょう。
まとめ
食肉加工の仕事は求人数も多く、未経験や無資格でも働けます。
仕事内容も比較的簡単ですが、人によって仕事が合う人もいれば合わない人もいます。
寒さに弱い人や肉から出る血が苦手な人にとっては、つらい仕事だと感じることもあるでしょう。
今回紹介した、仕事に向いている人の特徴も参考にして、働きやすい職場を見つけてくださいね。