フォークリフトの免許を無料で取得する方法はある?費用や給付金についても解説
製造業や倉庫業などの物流業界など、幅広い分野で活用できる技能にフォークリフト免許があります。フォークリフト免許を取得しておくことで、対応できる仕事の幅が広がります。ただ、気になるのは資格取得に要する費用です。
ここでは、フォークリフトの免許を無料で取得する方法があるのか、もし無料が難しいならできるだけ費用を抑えて資格を取得する方法があるのか、について解説します。
フォークリフトの免許を無料で取得する方法はある?
結論からいうと、フォークリフトの免許を個人が無料で取得する方法は基本的にありません。ただ、仕事でフォークリフトを使う場合、企業が資格取得のための費用を負担してくれたり、給付金制度を使ったりして、限りなく安く取得することは可能です。
企業が負担してくれるところに努める
企業によっては、フォークリフト免許の資格取得費用を負担してくれます。求人情報に「フォークリフト免許が取得できる」などと掲載されている場合、採用担当者に確認してみましょう。その企業での就職が決まれば、実質無料でフォークリフト免許を取得できます。
教育訓練給付制度の利用
「教育訓練給付制度」を利用する方法もあります。
教育訓練給付制度とは、ハローワークの制度で特定の資格や技能を取得することを希望する人たちを支援する制度ですが、利用するためには条件があります。そのため、フォークリフト運転技能講習に申し込む前に、自分がそれらの条件に当てはまるのかを確認しておきましょう。
制度の具体的な詳細については以下の章で説明します。
教育訓練給付制度とは
教育訓練給付制度とは、厚生労働大臣が指定した教育訓練を終了した人に、受講費用の一部を支給する制度です。
教育訓練給付制度の申請方法
教育訓練給付制度の申請方法は以下の通りです。
1.管轄のハローワークで受給資格があるかを確認
2.教育訓練給付制度の利用者であることを申告し、フォークリフト免許の講習を受講
3.講座受講後、翌日から1カ月以内に管轄のハローワークで費用の支給を申請
4.教育訓練給付金が給付
フォークリフト免許の取得費用
ここでは、フォークリフト免許を取得するのにかかる費用について説明します。
取得費用の内訳
取得費用の内訳は以下の通りです。
【取得費用の内訳】
- 講習費
- テキスト購入費
- 証明書用写真の発行費
- 補講費用
講習費
講習費は、講義に要する時間数によって変動します。神奈川県や埼玉県を中心に展開しているA教習所を例にすると、35時間コースは37,000円、31時間コースは32,000円、15時間コースは16,000円、11時間コースは13,500円です。
テキスト購入費
テキスト購入費を受講費用に含めている教習所もありますが、別途で請求するところもあります。前出のA教習所では、講習費用と別途、1,500円のテキスト購入費を支払う必要があります。
証明書用写真の発行費
証明書用写真は、試験合格後に修了証に添付します。教習所内でも写真撮影が可能ですが、各所に設置されているスピード写真機の利用でも問題ありません。その場合、1回の撮影費用は700円程度です。
補講費
補講費とは、学科や実技試験に合格できなかった場合、補講を受けるのにかかる費用です。前出のA教習所では補講費は5,500円です。
フォークリフト免許の取得までにかかる日数
ここでは、フォークリフト免許の取得までにかかる日数について説明します。
資格の詳細 | 受講資格 | 取得日数 | 講習時間 |
最大積載量1トン未満 | ― | 最短2日 | 学科6時間、実技6時間 |
最大積載量1トン以上 | なし | 平均約5日 | 35時間 |
普通、準中型、中型、大型、大型特殊(限定あり) | 平均約4~5日 | 31時間 | |
最大荷重1トン未満のフォークリフト特別教育修了証取得者(実務経験3カ月以上) | 平均約2~3日 | 15時間 | |
大型車免許および自動車免許・大型特殊免許と運転特別教育修了証取得者(実務経験3カ月以上) | 最短2日 | 11時間 |
フォークリフト免許を取得するにあたり知っておきたい情報
フォークリフト免許を取得するにあたり、知っておきたい情報について説明します。ここでは、受験資格と合格率について解説します。
受験資格
フォークリフト免許の受験資格は、年齢18歳以上であることです。上述の通り、あらかじめ保有している免許や資格によっては運転技能講習が免除され、資格取得までの日数や費用が変わります。
合格率
フォークリフト試験の運転技能講習の試験の合格率は、95%超えで、基本的にほとんどの人が一発で取得できます。安全上問題となる大きなミスをしない限り誰でも合格できるため、落ち着いて試験にのぞむことが大切です。
まとめ
フォークリフト免許は一度取得すれば、幅広い業種で活用できる汎用性の高い資格です。また、真面目に講習を受けさえすれば資格取得も難しくないため、コストパフォーマンスの高い資格といえるでしょう。興味を持った人は、教育訓練給付制度の利用も検討してみてはいかがでしょう。