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AIエンジニアになるには?3つの方法や必要なスキルについて解説

高度な技術が必要でAIエンジニアになるのは難しいと思われがちですが、その需要の高さから意外にもチャンスは広がっています。AIエンジニアとしてキャリアを築いていくためには、学習と経験の積み重ねが欠かせません。
 
この記事では、仕事内容や必要なスキルをはじめ、AIエンジニアになるための具体的な方法、あると有利な資格まで、AIエンジニアについて解説します。

目次

AIエンジニアとはどんな仕事?



AIエンジニアとは、AI(人工知能)の開発や分析を主に行う専門家のことです。近年、スマートフォンの音声認識やお掃除ロボット、車の自動運転といったさまざまな分野でAIが普及し、AIエンジニアの需要が高まっています。
 
AIエンジニアは主に以下の3職種に分類されます。
 

  • 機械学習エンジニア:AIの学習アルゴリズムを開発・実装する
  • データサイエンティスト:膨大なデータを分析し、価値ある情報を抽出する
  • データアナリスト:データを分析し、ビジネス上の洞察を提供する

 
こうした役割は重複することも多く、状況に応じてフレキシブルに対応する必要があります。常に最新技術を学びながら開発を進めることが求められる職業だと言えるでしょう。


AIエンジニアの仕事内容



AIエンジニアの仕事内容は、主に3つの段階に分けられます。
 

  • AI開発
  • 学習
  • 分析

 

AI開発

AI開発は、AIシステムの設計から実装までを行う工程で、AIエンジニアの仕事のコアとなる部分です。
 
まずは解決すべき問題を明らかにし、それに適したAIモデルを選択します。次に、そのモデルを実現するためのアルゴリズムを設計し、主にPythonなどのプログラミング言語を使ってコーディングします。
 
開発過程では、TensorFlowやPyTorchなどの機械学習ライブラリを活用することが多く、こうしたツールを使いこなしながら効率よくAIシステムを構築していくのです。
 
開発したAIシステムには十分なテストを行い、期待通りの性能が出ているかを確認し、問題があれば修正を加えて最適な状態に調整する、という流れです。
 

学習

学習は、開発したAIシステムに知識や経験を与える重要なプロセスです。
 
大量のデータをAIに与え、そのデータから法則性やパターンを見出す能力を身につけさせます。例えば画像認識AIの場合、大量の画像データとその正解ラベルを与えることで、AIは徐々に物体を識別する能力を獲得していきます。
 
AIエンジニアの役割は、この学習プロセスを管理し、最適化することです。適切なデータセットの選択、データの前処理、学習アルゴリズムの調整などを行うことで、AIの性能を向上させます。
 

分析

AIシステムの開発と学習が終わったら、次は分析の段階に入ります。
 
分析は、AIの性能を評価し、改善点を見つけ出す工程です。テストデータを使ってAIの判断が正確かどうかを確認し、その結果を分析します。
 
例えば、どのような種類のデータに対して精度が低いのか、どの部分で誤判断が起きやすいのかなどを調べ、分析結果に基づいてAIモデルの調整や、必要に応じて追加の学習を行います。
 
また、AIの判断プロセスを解釈可能にする「説明可能なAI(XAI)」の開発も、最近では注目されている分析の一つです。AIがなぜそのような判断をしたのか、人間が理解できるような形で説明する機能を付加することも、AIエンジニアの仕事に含まれます。


AIエンジニアになるにはどうしたらいい?3つの方法を解説



AIエンジニアになるための道筋はいくつかありますが、ここでは主な3つの方法について紹介します。
 

  • 大学や専門学校でAIを学んで関連企業に就職する
  • 社内の関連部署に異動する
  • AIエンジニアを募集している企業に転職する

 

大学や専門学校でAIを学んで関連企業に就職する

社会人経験がない方の場合は、大学や専門学校でAIに関する専門知識を学んだ後、AI関連企業に就職するのが王道です。
 
近年、多くの大学がAIや機械学習に関する学科やコースを設置しているため、プログラミングの基礎からAIの最新技術まで体系的に学ぶことができるでしょう。
 
専門学校でもAIエンジニアを目指すためのカリキュラムが充実してきており、短期間で集中的に学ぶことができます。
 
こうした教育機関では、企業と連携した就職支援の体制を整えている場合が多く、就職が有利になるという点もメリットの一つです。
 

社内の関連部署に異動する

すでに会社に勤めている人にとっては、社内の関連部署への異動がAIエンジニアになるための近道かもしれません。
 
昨今、AIの活用に力を入れている企業が多く、社内にAI開発チームやDXを推進する部署が設置されているケースも増えています。こうした部署への異動を希望し、実現できれば、実務を通じてAIエンジニアとしてのスキルを磨くことができます。
 
転職をするわけではないため、すでに適応した環境で、新しいスキルの習得に集中できる点が大きなメリットだと言えるでしょう。
 

AIエンジニアを募集している企業に転職する

AIエンジニアとしての経験はなくてもプログラミングスキルを持っている場合は、AIエンジニアを募集している企業への転職も選択肢の一つです。
 
特にエンジニアの経験がある方は、その経験をアピールすることでAIエンジニアへの転身を図れる可能性があります。これまで培ってきたプログラミング言語の知識や、システム開発の経験は、AIエンジニアの仕事にも通じる部分が多いからです。
 
ただし、そういった経験やスキルがない場合は、自主的に学ぶ必要があります。オンラインスクールや書籍を活用して、最低限のスキルを身につけておくといいでしょう。


AIエンジニアになるために必要なスキル



AIエンジニアには幅広いスキルが求められますが、主なものとしては以下の4つが挙げられます。
 

  • プログラミングスキル
  • 数学の知識
  • 機械学習・ディープラーニングスキル
  • データベースの運用知識

 
それぞれについて詳しく解説します。
 

プログラミングスキル

AIエンジニアにとって、プログラミングスキルは必須の能力です。AIエンジニアには、単なるコーディング能力だけでなく、複雑なアルゴリズムの理解や効率の良いソフトウェア開発のスキルも求められます。
 
特にPythonは、豊富な機械学習ライブラリを持ち、AI開発やデータ解析に広く使われているため、最重要言語だと言えるでしょう。また、R、JavaScript、C++、Javaなども AI開発においては重要です。
 
複数の言語をマスターすることで、さまざまな環境や要求に対応できる柔軟性が身につき、新たなAIソリューションを生み出す可能性が高まるでしょう。
 

数学の知識

AIの基礎となる理論の多くは数学に基づいているため、AIエンジニアには一定レベルの数学の知識が必要です。
 
特に線形代数、確率統計、微分積分学といった分野は、機械学習のアルゴリズムを理解し、適切に実装するために欠かせません。例えば、線形代数はデータの表現や変換に、確率統計は予測モデルの構築に、微分積分学は最適化問題の解決に使われます。
 
AIエンジニアは実践的に数学の知識を応用していく必要があるため、数学が苦手な場合も、自主的に少しずつ理解を深めておいた方がいいでしょう。
 

機械学習・ディープラーニングスキル

AIエンジニアの核となるスキルが、機械学習とディープラーニングです。
 
機械学習はデータから規則性やパターンを見出し、それに基づいて予測や判断を行う技術です。教師あり学習、教師なし学習、強化学習などの手法があります。
 
ディープラーニングは機械学習の一種で、人間の脳のようにニューロン(神経細胞)が情報を伝え合っている仕組みをコンピューター上で再現して使用します。
 
画像認識や自然言語処理などの複雑なタスクで特に威力を発揮するスキルです。
 

データベースの運用知識

AIエンジニアにとって、データベース管理スキルは重要です。
 
大規模なデータを効果的に扱うため、特にSQLを中心としたデータベース言語の習得が欠かせません。SQLは国際標準化されており、さまざまなデータベースシステムで広く採用されているためです。
 
AIエンジニアには、データベースの設計から、データの収集・処理・分析まで多岐にわたる知識が求められます。特に、深層学習や機械学習におけるビッグデータの活用には、高度なデータベース運用技術が欠かせません。
 
データベース管理システムに精通し、必要なデータを抽出・処理できるスキルを身につけることで、データ駆動型のAIソリューションの実現が可能となり、新たなAI開発につながるでしょう。


AIエンジニアになるためにおすすめの資格



AIエンジニアになるために必須の資格はありませんが、特定の資格を持っていると就職や転職の際に有利になる可能性があります。
 
以下では、AIエンジニアを目指す方におすすめの資格を5つ紹介します。
 

①基本情報技術者試験

ITの基礎知識を問う国家資格です。AIに限らず、IT全般の基本的なスキルを証明できます。
 

②G検定(ジェネラリスト)

日本ディープラーニング協会が実施する資格で、AIの基礎知識を問います。AIをビジネスに活用する人向けの資格として知られています。
 

③E資格(エンジニア)

G検定の上位資格で、AIの実装スキルを証明します。AIエンジニアとしての専門性をアピールできる資格です。
 

④Pythonエンジニア認定試験

AIで広く使われるPython言語のスキルを証明する資格です。基礎レベルから応用レベルまでいくつかの段階があります。
 

⑤統計検定

データ分析や機械学習の基礎となる統計学の力を証明できる資格です。AIエンジニアに必要な数学的素養をアピールできます。
 
これらの資格があると、AIエンジニアとしての基礎的な知識やスキルを備えていることを客観的にアピールしやすくなるでしょう。


AIエンジニアになるには?よくある質問



AIエンジニアを目指す方がよく感じる疑問について、お答えします。
 

AIエンジニアの年収は?

AIエンジニアの年収は、経験や能力、勤務先などによっても大きく異なりますが、一般的には高水準だといえそうです。
 
厚生労働省による2023年度の調査によると、AIエンジニアを含む情報処理・通信技術者の平均年収は558.3万円となっています。
 
スキルレベル別に見ると、ITSS(ITスキル標準)レベル1~2の初級者で420~620万円、中級のレベル3で450~700万円、上級のレベル4で500~780万円、そして最上級のレベル5以上では600~950万円となっています。
 
よって、AIエンジニアはスキルアップにより高年収が期待できる職種だといえるでしょう。
 
【参照】厚生労働省職業情報提供サイト|AIエンジニア
 

AIエンジニアは未経験でもなれるの?

ハードルは決して低くありませんが、完全な未経験からでもAIエンジニアとしての就職は可能でしょう。
 
未経験の場合は、プログラミングや統計学といった基礎的なスキルを身につけてから応募すると、比較的スムーズに就職できる可能性があります。
 
書籍やオンラインスクールなどを活用し、まずは基礎的なプログラミングスキルを身につけた後、AI特有の知識に広げて学んでいくといいでしょう。
 

まとめ



AIエンジニアは、人工知能技術を使ってさまざまな問題を解決する専門家です。あらゆる産業でAIの活用が進む中、AIエンジニアのニーズは高まっており、キャリアとしての将来性も期待できます。
 
AIエンジニアになるためには、プログラミング、数学、機械学習・ディープラーニング、データベースの知識といった専門的なスキルが求められます。
 
また、急速に発展している分野だからこそ、常に新しい知識や技術を学び続ける姿勢も大切でしょう。
 
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