未経験から半導体エンジニアになるには?年収や業界の将来性、おすすめの資格を解説
「半導体エンジニアは未経験でもなれる?」
「年収や将来性はどうなってるの?」
といった疑問をお持ちの方もいるでしょう。
結論、半導体エンジニアは未経験でも就職できます。仕事内容が向いている人の資質や、求められるスキルなどをあらかじめ知っておくことで、転職時に有利になるでしょう。
そこで本記事では、未経験で半導体エンジニアになるためのポイントや平均年収などの概要を解説します。未経験から半導体エンジニアを目指している方は、ぜひ最後までご覧ください。
未経験でも半導体エンジニアになれる!
未経験でも半導体エンジニアになれる理由は、業界全体で人材不足となっており、積極的に採用をしている企業が増えているからです。
半導体エンジニアの経験がない方でも、別のエンジニア経験をしていれば優遇して採用される可能性もあります。
エンジニア自体の経験がない方でも、研修制度が整っている企業は、未経験からでも就職できるでしょう。
未経験から半導体エンジニアになるには?
半導体エンジニアは人材不足ですが、簡単に就職できるわけではありません。
未経験から半導体エンジニアになるには、以下の努力が必要です。
- 半導体エンジニアの仕事内容と求められるスキルを理解する
- 必要な知識・スキルを身につける
- 半導体業界で経験を積む
- 転職活動を行う
それぞれの方法について詳しく解説するので、未経験から半導体エンジニアを目指している方は、ぜひ参考にしてください。
1.半導体エンジニアの仕事内容と求められるスキルを理解する
そもそも、半導体エンジニアになるには仕事の理解が必要です。仕事内容を理解しない状態では、面接での質問にも答えられず、採用されないでしょう。
未経験で半導体エンジニアを目指す場合は、まず仕事内容と求められるスキルの理解が必要です。半導体エンジニアの具体的な仕事は、半導体の設計、製造、テスト、品質管理など、さまざまな業務に携わります。
また、電気工学、電子工学、材料工学、情報工学などの専門知識が欠かせません。
スキルでは、論理的思考力、問題解決能力、コミュニケーション能力なども求められるでしょう。
半導体エンジニアとしての有利なスキルについては、以下で詳しく解説しています。
関連記事:半導体エンジニアとは?仕事内容や年収、将来性 、有利なスキルを解説
2. 必要な知識・スキルを身につける
半導体エンジニアに必要な知識・スキルを身につける方法としては、主に以下のようなものが挙げられます。
- 大学で電気工学、電子工学、材料工学、情報工学などを専攻する
- 専門学校で半導体に関する技術を学ぶ
- 独学で勉強する
- 資格を取得する
半導体エンジニアとして働くには、まず専門的な知識・スキルを得るための努力が必要です。たとえ未経験でも、知識やスキルが身についていれば、採用される可能性が高まります。
また、資格はその知識・スキルを証明する重要な証拠となるため、企業で重宝されるでしょう。
なお、半導体エンジニアにおすすめの資格は、【半導体エンジニアになるためにおすすめの資格】で詳しく解説します。
3.半導体業界で経験を積む
未経験から半導体エンジニアになるには、半導体業界の経験を積むことも重要です。
たとえば、アルバイトやインターンシップに参加したり、関連企業で営業・事務の仕事をしたりすることで、業界知識を身につけられます。
エンジニアとしてではなく、半導体業界の経験から課題を理解できれば、業務にも早く慣れるでしょう。
4.転職活動を行う
未経験から半導体エンジニアとして働くには、転職活動も欠かせません。
転職活動を成功させるには、募集している企業の募集要項を見るのがポイントです。たとえば、募集要項に「未経験応募可」と記載されていれば、未経験でも半導体エンジニアに転職できる可能性は高まります。
一方で「経験者優遇」と記載されている場合は、未経験の採用しているケースが少ないため、応募しても不採用になるでしょう。
未経験から半導体エンジニアに転職するには、未経験を募集し、研修制度が整っている企業がおすすめです。
半導体エンジニアの平均年収は414万円
半導体エンジニアの平均年収は、厚生労働省「職業情報提供サイトjobtag」によると414万円です。月の給与に換算すると、月々約34万円です。
とはいえあくまでも平均額であり、勤務先や経験によって年収に幅があるため、スキルを磨いてキャリアアップを目指せば年収を上げることも可能でしょう。
半導体業界の将来性
結論から言うと、半導体業界の将来性は高い傾向にあります。日本の半導体産業はかつて世界をリードしていましたが、近年はアメリカや中国に遅れをとっています。
また、AIの発達により半導体の需要は増えているため、日本でも半導体エンジニアは重要視されている傾向にあるようです。
半導体業界の将来性について詳しく知りたい方は、以下の記事を参照ください。
関連記事:日本の半導体は今後復活の兆しが見えている!市場や主要各国の動向を徹底解説
半導体エンジニアになるためにおすすめの資格
ここでは、半導体エンジニアになるためにおすすめの資格を解説します。資格を取得すれば、就職・転職に有利になるため、採用される可能性は高まります。
おすすめの資格は、以下のとおりです。
- 半導体技術者検定
- ディジタル技術検定
- CAD利用技術者試験
- 機械保全技能検定
- プロセスエンジニア
それぞれの資格について、詳しく見ていきましょう。
半導体技術者検定
半導体技術者検定は、日本において半導体技術に関する知識と技能を認定するための資格です。
半導体技術は、電子機器の設計・製造において非常に重要な分野であり、半導体技術者検定は専門知識を証明する手段となります。
検定は通常、初級、中級、上級といったレベルに分かれており、それぞれのレベルに応じた知識と技能が求められます。
ディジタル技術検定
ディジタル技術検定は、日本で実施されている資格試験で、ディジタル技術に関する知識や技能を認定するための資格です。情報技術やディジタル技術の基礎から応用までを網羅し、ディジタル技術に関連する幅広い分野のスキルを証明できます。
検定は1級から4級までのレベルに分かれており、それぞれのレベルに応じた知識と技能が問われます。
- 1級:高度な専門知識と実務経験が必要
- 2級:専門的な知識と技能を有し、実務に応用できる
- 3級:基本的な知識と技能を理解している
- 4級:入門レベルの知識を有する
ディジタル技術検定の知識は、半導体エンジニアにも必須であり、特にディジタル回路の設計や解析において重要です。
CAD利用技術者試験
CAD利用技術者試験は、コンピュータ支援設計(Computer-Aided Design)の知識と技能を評価するための資格試験です。
CAD利用技術者試験は、以下3つのレベルに分かれています。
- 1級:高度なCAD技術を持ち、複雑な設計や製図を行うスキルを評価。機械、建築、電気、土木などの分野ごとに試験が分かれている
- 2級:基本的なCAD操作や製図のスキルを評価。主に機械と建築の2分野がある
- 基礎級:初心者向けで、CADの基本的な知識と操作スキルを評価
半導体エンジニアはICや半導体デバイスの設計に関わるため、CADのスキルがあれば、物理的なレイアウト設計・回路図の作成が効率的に実施できるでしょう。
機械保全技能検定
機械保全技能検定は、機械設備の保全(メンテナンス)に必要な知識と技術を認定する国家資格です。
機械保全技能検定は、以下の3つの級に分かれています。
- 1級:高度な保全技能を持つ技術者を対象とし、複雑な設備の保全作業ができることを評価
- 2級:中級レベルの保全技能を持つ技術者を対象とし、基本的な設備の保全作業ができることを評価
- 3級:初級レベルの保全技能を持つ技術者を対象とし、基本的な保全作業の知識と技能を評価
半導体製造設備は高度な精度と信頼性が求められるため、定期的な保全とメンテナンスが不可欠です。
機械保全技能検定で学ぶ設備保全のスキルは、半導体製造装置のメンテナンス作業に直接応用できます。
プロセスエンジニア
プロセスエンジニアは、製造プロセスの設計、最適化、管理を専門とする技術者の資格です。
具体的には、以下の業務に専門性がある証明をおこないます。
- 製造プロセスの設計および改良
- 新しい製造技術や設備の導入
- 生産効率の最適化
- 品質管理と品質保証
- 環境・安全管理の実施
- プロセスのトラブルシューティングと問題解決
半導体製造は非常に複雑なプロセスであり、プロセスエンジニアの知識が求められます。
プロセスエンジニアとしての資格があれば、製造工程の各ステップであるウェハの成長、リソグラフィ、エッチング、ドーピングなどを最適化し、効率的かつ高品質な製造を実現できるでしょう。
まとめ
半導体エンジニアは未経験でも就職・転職できますが、資格やスキルを取得することで、より採用される可能性を高められます。また、機械保全技能検定2級以上に合格すると、資格手当を付与しているケースも多くあります。そのため、資格を取得すれば年収アップの期待もできるでしょう。
ワールドインテックのFC事業では、日本の最先端技術を学べるため、大きく成長できます。また、研修制度が整っているため、未経験で就職・転職をしても焦ることなく成長できるでしょう。
半導体エンジニアに未経験から挑戦したい方は、検討してみてはいかがでしょうか。