電子部品製造工場の仕事ってなに?役立つ資格やメリット・デメリットを解説
電子部品製造工場での仕事は、未経験からでも始められるなど、スキルアップを目指せる仕事です。今回の記事では、電子部品製造工場での仕事の詳細や、どんな人が向いてる仕事なのかを紹介します。メリットとデメリットも併せて紹介しますので、電子部品製造工場で働きたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
電子部品製造工場の仕事とは?
まずは、電子部品製造工場の仕事について紹介します。
部品の組み立て・組み付け
電子部品や電化製品を、組み立て・組み付けをする作業ですが、大規模の工場では、複数人で作業を分担して行うことも珍しくありません。作業内容の詳細は、以下の通りです。
- ネジを締める
- シールを貼る
- 部品を組み付ける
部品の加工・検査
部品の加工や検査を行う機械を操作する作業は、ベルトコンベアから流れてきた製品を機械にセットし、加工を行います。機械の操作以外にも、製品に傷が付いていないか目視検査を行ったり、マイクロメーターを使用して、製品のサイズを計測したりすることもあります。
クリーンルーム内の作業
クリーンルームとは、ミクロ単位の小さなホコリやゴミが徹底的に除去されている部屋です。中で行う作業は特殊な環境での作業になるため、まずは見学や研修が行われます。その後適性が判断され、作業担当に割り振られます。
電子部品製造に役立つ「電子機器組立て技能士」の資格
電子機器組立て技能士は、電子部品製造に役立つ資格です。以下では、電子機器組立て技能士について解説します。
電子機器組立て技能士とは?
電子機器組立技能士とは、都道府県職業能力開発協会が実施している技能検定制度で、国家資格の扱いです。有資格者は、電子機器の組み立てから修理に必要な技術や知識があることを証明できます。特に、パソコンやスマートフォン・タブレットなどの電子機器を扱う業務には必須の資格です。
資格のレベルは4段階に分かれており、特級、1級、2級、3級があります。
電子機器組立て技能士の資格試験
資格取得には、学科試験と実技試験の両方に合格する必要があります。
- 学科試験:電子機器の組み立て方や材料、製図について
- 実技試験:制作作業の成果
ただし特級の試験では、マネジメント要素の理解や計画立案の作業スキルも問われます。
電子機器組立て技能士の受験資格
電子機器組立て技能士の受験資格は、以下の表の通りです。
特級 | 1級合格後、5年以上の実務経験 |
---|---|
1級 | 7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上、3級合格後4年以上の実務経験 |
2級 | 実務経験2年以上、または3級合格者 |
3級 | 不問 |
電子部品製造工場で働くメリット
電子部品製造工場で働くメリットには、以下の四つがあります。
未経験でも歓迎される
多くの求人で、「はんだやドライバーを使用して電子部品を基盤に組み込む」などの単純作業で未経験者が歓迎されています。特別な技術や知識が必要ないことから、未経験者でも安心して働くことができるでしょう。また、性別や年齢、学歴も基本的に問われないため、多くの人が従事できる仕事といえます。
専門的な知識・技術が身に付く
溶接やはんだ付けなどの専門的な知識・技術を、電子部品組立の仕事を通して身に付けられます。将来的に技術職目指す方にとって、電子部品製造工場での作業はキャリアアップにつながる仕事といえるでしょう。
体力や腕力が必要ない
電子部品製造工場での作業は基本的に機械で行うため、体力や腕力が必要ありません。また、ほとんどの作業を座って行うので、立ち仕事のように足腰への負担も少ないのが特徴です。
夜勤で働けるため稼ぎやすい
電子部品製造工場での勤務には夜勤があるため、夜勤手当や残業手当が付きます。夜勤に抵抗がない方であれば、未経験からでも収入を上げることが可能です。
電子部品製造工場で働くデメリット
以下では、電子部品製造工場で働くデメリットを紹介します。
単純な作業が多い
電子部品製造工場での仕事内容は基本的にマニュアル通りの作業で、複雑な工程のない単純作業です。あまり刺激がない作業のため、退屈に感じて飽きてしまう人も珍しくありません。
運動不足になりやすい
電子部品の組立や組み付けの作業は大きな動作を必要としないため、運動不足になりやすい仕事といえます。体を動かすのが好きな人にとっては、ストレスに感じる場合もあるでしょう。
不規則な生活になる可能性がある
夜勤がある場合、収入は増えやすい半面、生活が不規則になりがちです。しっかりとした睡眠を取らないと疲れがたまりやすくなるため、休日の過ごし方などに工夫が必要といえます。
電子部品製造工場の仕事に向いている人
電子部品製造工場の仕事に向いている人の特徴は、主に以下の二つです。
真面目にコツコツと取り組める人
自分なりのやり方を見つけてコツコツと一つの作業に打ち込める人は、電子部品製造工場の仕事に向いているといえます。反対に、単純作業にすぐに飽きてしまい、集中力が続かないタイプの人にはあまり向いていない仕事です。
要領が良く手先の器用な人
電子部品製造工場での作業内容は、単純作業から複雑な組み立て作業まで行うため、作業の要点を要領良くつかめる能力が重要です。また、手先が器用でものづくりが好きな人も重宝される傾向にあります。
まとめ
電子部品製造工場での仕事は、未経験からでも専門的な技術や知識を身に付けることができます。また、電子機器組立て技能士の資格を保有している方であれば、専門知識を生かして大いに活躍できるでしょう。真面目にコツコツ作業をすることが得意な方は、ぜひ電子部品製造工場での仕事に挑戦してみてください。