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社内SEへの転職が難しいと言われる理由は?転職を成功させるポイントを解説

社内SEは、自社のシステム構築や運用保守に関わる業務を担当する職種です。


社内SEへの転職は難しいと言われていますが、なぜでしょうか。社内SEへの転職を成功させるためには、転職が難しい理由や転職するメリット・デメリットなどをしっかりと把握することが大切です。


本記事では、社内SEへ転職を考えている方へ向けて、押さえておきたいポイントをまとめて解説します。


目次

社内SEへの転職が難しいと言われる理由



社内SEへの転職が難しいと言われている理由は、主に以下のとおりです。

  • 求人が少なく競争率が高い
  • 求められるスキルが幅広い
  • 企業ごとに仕事内容が異なる

それぞれの理由について、詳しくチェックしていきましょう。
 

求人が少なく競争率が高い

社内SEは、求人が少なく競争率が高いという特徴があります。大手転職情報サイト・dodaの「転職求人倍率レポート」によると、全体求人倍率の2.42倍と比べ、エンジニア(IT・通信系)の求人倍率は9.98倍となっており競争率が高めです。
 
SEはブリッジSE、アプリケーションエンジニア、サーバーエンジニアなどさまざまな種類がありますが、その中でも社内SEは比較的残業が少なく、ライフワークバランスが取りやすい傾向があります。
 
働きやすい環境が整っていることから離職率が低いのも、社内SEの求人が少なく、競争率が激しい理由です。人気企業の求人が出た際は、応募が殺到することもあります。応募数が多くなるほどライバルも増え、競争率が激しくなるというわけです。
 
参考:doda 転職求人倍率レポート(2023年10月)
 

求められるスキルが幅広い

社内SEは求められるスキルが幅広いという点も、転職が難しいと言われる理由の1つです。主に社内のシステム構築や保守運用を任されることになるため、何かに特化した業務というよりはさまざまな仕事に関わります。
 
システム開発から運用、マネジメント業務など幅広いスキルを求められるほか、各部署との連携も大切になるのでコミュニケーションスキルや交渉能力なども必要です。
 
つまり、「これだけ得意です!」とアピールするよりも、幅広い業務内容に対応できるノウハウをアピールしたほうが転職しやすくなります。
 

企業ごとに仕事内容が異なる

社内SEといっても、企業ごとに仕事内容が異なるのも転職が難しいと言われる理由です。
 
たとえば、中小企業は幅広い業務を1人のSEが担当することになりますが、大手企業は業務が分業化されているので数人のSEで分担するなど、大手企業と中小企業で仕事内容が異なります。
 
また、システム開発がメインの場合もあればヘルプデスクの役割が主になる場合もあったり、セキュリティ関連業務を行ったりすることもあるので、事前に仕事内容を確認しておいたほうがよいでしょう。


社内SEへ転職するメリット



それでは、社内SEへ転職するとどのようなメリットがあるのでしょうか。主なメリットは以下の3点です。

  • ワークライフバランスが取りやすい
  • 社内の人の反応を直接確認できる
  • 幅広いスキルが身につく

それぞれの項目について、詳しく説明していきます。
 

ワークライフバランスが取りやすい

前述したように、社内SEはワークライフバランスが取りやすいという点が大きなメリットです。
 
一般的に、SEは納期が設定されていますが、社内SEは自社のシステム開発・運用保守を担うので、ある程度、融通が利きます。クライアントが社内の人だからこそ、業務委託よりも納期や成果物によるプレッシャーは比較的軽いでしょう。
 
また、勤務地がコロコロと変わったり、残業が比較的少なかったりするなど、プライベートな時間がしっかりと確保できます。
 

社内の人の反応を直接確認できる

社内SEのクライアントは社員になるため、仕事の成果を直接確認できるというメリットがあります。システムの利用状況を近くで確かめられるのはもちろん、「業務効率が上がった」と社員から直接感想が聞けるのでモチベーションがアップするでしょう。
 
また、システムの利用者がすぐ近くにいると、トラブルも迅速に対処できます。“縁の下の力持ち”とも言える社内SEは、ダイレクトにやりがいを感じたい人にとってイキイキと働ける職種です。
 

幅広いスキルが身につく

社内SEは幅広い仕事内容の分だけ、さまざまなスキルを身につけることができます。
 
たとえば、社内SEにとっては重要なスキルとなるプロジェクトマネジメント(マネジメントスキル)です。システム開発・導入は大きなプロジェクトとして行われるため、進行管理や関係部署との調整などマネジメント能力が必要となります。
 
また、自社の経営課題を解消に向けてシステム開発や導入を進めることになるので、企業によっては経営などに関わる可能性もあるでしょう。社内SEは自社の経営に大きな影響を与える案件に関われるというメリットもあります。
 
上記のように、社内SEで身についた幅広いスキルは、他の職種への転職やキャリアチェンジの際も有利です。


社内SEへ転職する際の注意点



社内SEへ転職する前に、注意点もしっかりと押さえておきましょう。
 
社内SEへ転職する際の注意点は、主に以下の3点です。

  • 雑用を任される可能性がある
  • キャリアアップがしにくい
  • 社員とコミュニケーションを取る機会が多い

それでは、それぞれの内容について詳しく説明します。
 

雑用を任される可能性がある

企業によっては、雑用やヘルプデスクがメインの業務になることがあります。ヘルプデスクとは、顧客に向けて会社の製品やサービスに関連する情報とサポートを行う仕事です。
 
あくまで顧客のサポートに回ることになるので、直接システム開発や導入プロジェクトには関われない可能性があります。「こんなはずではなかったのに……」と後悔しないためにも、求人内容のチェックが必要です。
 

キャリアアップがしにくい

他のエンジニアと比べると、社内SEはキャリアアップがしにくい傾向があります。一般的に、社内SEの場合、システム開発は外部のベンダーへ依頼するケースがほとんどなので、システム開発自体に関わることはありません。システム開発の企画、ベンダーや各部署との調整、システム運用保守がメインとなります。
 
そのため、一般的なエンジニアと比べると開発に関わる機会が少なく、スキルアップがしにくいというわけです。将来的に社内SEの経験を活かしてキャリアアップを考えるなら、きちんと実績を積める会社を選んだほうがよいでしょう。
 

社員とコミュニケーションを取る機会が多い

SEは黙々とデスクで作業をするイメージがあると思いますが、社内SEは社員とコミュニケーションを取る機会が非常に多い職種です。システムに関するヒアリングから納期交渉まで、すべて社内SEが担当することになります。
 
人と話をするのが好きな方は問題ありませんが、コミュニケーションに苦手意識を持っている方はストレスを感じやすくなる恐れがあるため、注意が必要です。


社内SEの仕事内容



社内SEの主な仕事内容は、自社で使用するシステムの構築と保守運用がメインです。企業によって職種は異なりますが、システム開発の発注依頼やベンダーとの調整、社内のヘルプデスク対応、社内インフラ整備なども行います。
 
従業員や顧客の個人情報など重要な情報漏洩を防ぐために、ウイルス対策ソフトの導入といったシステムのセキュリティ強化を行い、従業員に対して情報リテラシーの教育を実施することもあるでしょう。
 
また、社内SEは技術的な仕事だけでなく、システム開発と保守運用に関する予算の作成や管理も行います。予算範囲内に収まるようにコストを管理しながらシステムを運用するのも、社内SEの手腕が問われる要素です。


社内SEの平均年収は?



厚生労働省「jobtag」によると、ヘルプデスクなどの社内SEの平均年収は534.6万円(2023年12月1日現在)です。国税庁が発表している日本の平均年収は461万となっているため、社内SEの年収は平均よりも高めといえます。
 
特に、大手企業は社内SEの年収が高い傾向なので応募数も多く、その分倍率も高くなりがちです。年収アップを目指している方は、業務内容や求められるスキル、企業規模もチェックしておきましょう。
                                                                                                    
参考:厚生労働省「jobtag」ヘルプデスク(IT)
参考:国税庁|平均給与


社内SEへの転職を成功させるポイント



社内SEへの転職を成功させるポイントは、主に以下の3点です。

  • 気になる求人は早めに応募する
  • 資格を取得する
  • 上流工程の実績を積む

転職を成功させるためにも、それぞれのポイントをしっかりと押さえておきましょう。
 

気になる求人には早めに応募する

気になる求人を見つけた際は、早めに応募することが大切です。前述したように、社内SEはライフワークバランスが取りやすく、働きやすい環境が整っているので人気があります。大手企業かつ条件がいい求人ほど、すぐに埋まってしまうため、できるだけ多くの求人に触れてください。そして、気になった求人があれば、早めに応募しましょう。
 

資格を取得する

資格を取得することも、社内SEへの転職を成功させるポイントです。社内SEになるために必要な資格はありませんが、以下の資格を取得したほうが転職しやすい傾向があります。

  • システム監査技術者試験
  • プロジェクトマネージャ試験
  • 情報処理安全確保支援士試験
  • ネットワークスペシャリスト試験
  • 基本情報技術者試験・応用情報技術者試験

上記の中で比較的取得しやすい資格は、情報処理安全確保支援士試験ですが、難易度が高い資格であるほど転職の成功率が上がります。働きたい会社があれば、そこでどのようなスキルが求められるのかを考え、取得すべき資格を選んでください。
 

上流工程の実績を積む

システム開発の企画立案やIT戦略といった上流工程の実績を積み重ねたほうが、社内SEへ転職しやすくなります。上流工程の実績を積むために社内SEを目指す方がいるため、ある程度、上流工程の実績を持っていたほうが有利になるからです。社内SEとしての経験がなくとも、クライアントからの要望を聞き入れ、その課題をシステム設計へつないでいく上流工程の経験があれば転職しやすくなります。



まとめ



社内SEへの転職が難しいと言われているのは、求人が少なく、競争率が高いからです。また、仕事内容が企業によって変わり、他のエンジニアよりも幅広いスキルを求められるという理由もあります。
 
転職が難しいと言われていても、ポイントをしっかりと押さえておけば社内SEへ転職できるでしょう。今の時点で求められるスキルに応えられるか、どのような資格を取得したほうがいいのかなどを踏まえた上で、社内SEの求人をこまめにチェックしてください。

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