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治験コーディネーターはきつい仕事?5つの理由ややりがい・向いている人を解説

「治験コーディネーターはきついって本当?」「治験コーディネーターに向いている人を知りたい」このような疑問をお持ちではないでしょうか。
治験コーディネーターは、人間関係の構築や仕事の忙しさなどを理由に「きつい」と言われることがあります。しかし社会貢献度が高くやりがいを感じられる仕事です。
 
本記事では、治験コーディネーターがきついと言われる理由ややりがい、向いている人の特徴を解説します。
治験コーディネーターに興味をお持ちの方は、ぜひ最後までお読みください。

目次

治験コーディネーターとはどんな仕事?


治験コーディネーターとは、新薬等の治験が円滑に進むように準備、調整、運営を行う仕事です。
 
私たちが日常で使用している鎮痛剤や咳止めなどの薬物は、「人体に使用しても問題はないか」を必ず確認してから販売されます。治験コーディネーターは、治験を行う医師や新薬を製造する製薬会社と連携し、被験者が安全に治験を受けられるようにサポートするのが仕事です。
 
具体的には、治験前に病院や患者に配布する資料の作成や治験中の患者のサポート、終了後の報告書作成などが挙げられます。
なお治験コーディネーターは、民間の治験施設支援機関(SMO)や医療機関に就職するのが一般的です。
 
治験コーディネーターの仕事内容の詳細は、以下の記事で解説しているため、ぜひ併せてお読みください。

【あわせて読みたい!】治験コーディネーター(CRC)とはどんな仕事?年収や就職方法・向いている人の特徴

治験コーディネーターがきついと言われる理由5選


治験コーディネーターがきついと言われる理由は、主に以下の5つです。

  • 医師や看護師・患者と人間関係を構築するのが難しい
  • 治験最優先のためプライベートとの両立が難しい
  • 書類作成や管理など事務作業が多い
  • 病院・製薬会社の利益を重視しなければならない
  • 仕事の大変さ​​の割に収入が少ない

1つずつ解説します。

医師や看護師・患者と人間関係を構築するのが難しい

治験コーディネーターは、患者だけでなく治験先の病院の医師や看護師とコミュニケーションを取る必要があります。病院に直接雇用されている治験コーディネーターなら、顔見知りの医師や看護師がいればコミュニケーションを取りやすいでしょう。
 
しかし民間の治験施設支援機関(SMO)勤めの場合は、初対面の医師や看護師とコミュニケーションを取らなければならず、人間関係の構築に苦労する可能性があります。
 
また治験コーディネーターは、被験者である患者のサポートも仕事です。ときには患者と病院側の板挟みになるケースもあり、それぞれの立場に寄り添った対応が求められます。
 
治験コーディネーターは関係者の立場に応じたコミュニケーションを取る必要があるため「気を使うのが疲れる」と感じる人もいます。

治験最優先のためプライベートとの両立が難しい

治験期間は薬物によって異なりますが、1週間〜1年ほどです。期間中は治験最優先のため、イレギュラーやトラブルが起こった際は、休日や勤務時間外でも対応しなければなりません。
 
例えば休日に友人とショッピングに出かけているときに病院から緊急の電話がかかってきた場合、内容によっては予定をキャンセルして対応する必要があります。
 
治験の期間が長いほどトラブル発生の確率は高まるため、プライベートとの両立は難しいでしょう。
 
プライベートを自由に楽しめない状況が続くと「きついから辞めたい」と感じます。

書類作成や管理など事務作業が多い

治験コーディネーターは、治験の記録や病院に提出する報告書などの書類作成や管理などが多く、業務の大半がデスクワークです。
 
特に製薬会社や国に提出する書類は治験の予算や承認の可否に関わるため、細心の注意を払って作成しなければなりません。患者のサポートや医師や看護師、製薬会社との連携の合間を縫って膨大な書類作成を行うのは非常に大変です。
 
また長時間のデスクワークは腰や目などに負担がかかるため、慢性的な腰痛や肩・首こりに悩まされる人もいます。
 
事務作業に慣れていないと「想像している仕事と違った」と苦痛を感じるでしょう。

病院・製薬会社の利益を重視しなければならない

治験の最終目的は「安全でより効果の高い新薬を患者に届けること」です。新薬開発には資金が必要なため、状況によっては患者よりも病院・製薬会社の利益を重視しなければなりません。
 
例えば国に承認をもらうには、納得させるだけのデータが必要です。そのためデータ確保の目的で本来は新薬不要な患者に治験を提案したり、高価な薬物を勧めたりする場合もあります。
 
「患者を救いたい」との思いから、治験コーディネーターを目指す人もいるでしょう。
 
しかし治験コーディネーターの仕事は、あくまで「治験が円滑に進むように関係各所とコミュニケーションを取ること」です。医師のように病気を治せるわけではないため割り切りが必要ですが、患者を助けたいなどの使命感がある人は利益重視の耐性につらさを感じるでしょう。

仕事の大変さ​​の割に収入が少ない

厚生労働省のデータによると、治験コーディネーターの年収は459.3万円です。国税庁発表のデータでは日本の平均年収を461万円としているため、比較すると若干低いと見て取れます。
 
治験コーディネーターは関係各所とのコミュニケーションや膨大な書類作成、ときにはプライベートを犠牲にして仕事をしなければなりません。しかし仕事内容や大変さの割に年収が国の平均に届いていないため、きついと感じる人もいます。
 
治験コーディネーターの年収が低い理由の1つは、資格不要で就職できる点です。同じ医療関係者である医師や看護師はそれぞれ免許が必要で、国家試験に合格しないと働けません。そのため給与が高い傾向にあります。
 
治験コーディネーターとして就職する際、薬剤師や臨床検査技師などの資格があると優遇される可能性も考えられますが、必須ではないためどうしても給与に影響します。
 
参照:厚生労働省「jobatag」|治験コーディネーター
国税庁|1 平均給与
 

治験コーディネーターはきついだけでなくやりがいもある


治験コーディネーターはきついだけでなくやりがいも多い仕事です。

  • 新薬の治験に携われる
  • 新薬で患者の容態が回復すれば嬉しい
  • 一般化すれば世の中の多くの人を救えるようになるため社会貢献度が高い

治験で使用される薬物はまだ国からの認可が降りておらず、販売前のものです。そのため治験及び開発に携われる点は魅力です。治験の結果患者に回復の兆しが見られたり寛解したりすれば、大きな喜びとやりがいを得られるでしょう。
 
治験を経て安全性に問題がなければ国に申請し、認可が降りると新薬としてより多くの患者の手に渡ります。流通すれば多くの患者を救えるため、治験コーディネーターは社会貢献度の高い仕事です。
 
「新薬の治験・開発に携わりたい」「社会貢献度の高い仕事がしたい」という人は、治験コーディネーターの仕事にやりがいを持って働けるでしょう。
 

治験コーディネーターに向いている人の特徴5つ


治験コーディネーターに向いている人の特徴は、以下の5つです。

  • トラブルや想定外の事態にも臨機応変に対応できる人
  • ストレスに強い人
  • 真面目に仕事に取り組める人
  • コミュニケーション力がある人
  • パソコン作業が得意な人

理由を詳しく解説します。

トラブルや想定外の事態にも臨機応変に対応できる人

治験に使われる新薬は、人体への投与の前に動物で実験を行っているため、一定の安全性は確認されています。
 
しかし治験中は何が起こるかわかりません。治験コーディネーターには、想定外のトラブルや緊急の事案が起こった場合でも臨機応変に対応できる力が求められます。
 
「素早く状況を把握し指示を出せる」「常にトラブル時の行動をシュミレーションしておく」などの準備ができる人は、治験コーディネーターとして活躍できるでしょう。

ストレスに強い人

治験コーディネーターは患者や病院関係者、製薬会社など多くの人と関わります。しかし多くの人と関わると、トラブルの頻度も増えます。また緊急時の対応などが重なると、精神的な疲れも出るでしょう。
 
治験コーディネーターはストレス耐性が強い人、ストレスがあっても上手く発散できる人に向いている仕事です。

真面目に仕事に取り組める人

治験コーディネーターの大半は、書類作成などのデスクワークです。特に製薬会社や国に提出する書類は治験の成功や新薬の承認に大きく関わるため、ミスは許されません。
 
また被験者の様子をこまめに確認し、報告書に落とし込む必要があります。
 
治験コーディネーターは書類をミスなく作成できるかが重要なため、真面目さが求められます。

コミュニケーション力がある人

治験コーディネーターは患者や病院関係者、製薬会社など多くの人と関わります。治験を円滑に進めるには、相手への配慮や根回しが必要です。したがってコミュニケーション力が求められます。
 
コミュニケーション力があれば周囲の人も快く治験に協力してくれるため、スケジュール調整や要望にも応じてもらいやすくなるでしょう。

パソコン作業が得意な人

製薬会社に提出する報告書や被験者に配布する同意書などの書類は、基本的にパソコンで作成します。そのためWordやExcel、PowerPointなどのソフトは一通り使えなければなりません。
 
膨大な仕事を効率的に捌くには、ショートカットキーや便利ツールなどを使いこなせるかどうかも重要です。パソコン作業が得意な人は、効率よく仕事を進められます。
 

治験コーディネーターきついに関するよくある質問


「治験コーディネーターはきつい」に関するよくある質問に回答します。

治験コーディネーターの離職率は?

治験コーディネーターの離職率は10〜15%と低めです。
 
最近は福利厚生や労働環境の改善などにより離職率は低水準ですが、民間の治験施設支援機関(SMO)が合併すると、一時的にパーセンテージが上がる可能性があります。

治験コーディネーターが退職する理由は?

治験コーディネーターが退職する主な理由は、以下のとおりです。

  • 給与や福利厚生がより良い会社への転職
  • 勤務地が遠い
  • 結婚や出産

一方利益重視の体質や残業の多さなどを理由に退職する人は、少ない傾向にあります。
 

まとめ

治験コーディネーターは、人間関係の構築や膨大な量の書類作成などの面できついと感じますが、社会貢献度が高くやりがいのある仕事です。
 
治験という人の健康に関わる仕事のため、業務を正確に行う真面目さやトラブルにも冷静に対応できる臨機応変さが求められます。「世の中に役立つ仕事がしたい」と考えている人は、治験コーディネーターを目指してみてはいかがでしょうか。
 
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