半導体組立の仕事内容を徹底解説!年収や向いている人の特徴も紹介

「半導体組立ってどんな仕事?」「半導体組立に向いている人を知りたい」このような疑問をお持ちではないでしょうか。
半導体組立は半導体製造の過程の一部で、組立や最終検査などを行います。精密機器を扱うため、細かな作業や慎重さが求められる仕事です。
本記事では半導体組立の仕事内容や平均年収、向いている人の特徴を解説します。半導体組立の仕事に興味をお持ちの方は、ぜひ最後までお読みください。
【おすすめ記事】
半導体とは?定義や仕組みをわかりやすく解説!3つの役割や日常生活での使用例も紹介
半導体エンジニアとは?仕事内容や年収、将来性 、有利なスキルを解説
半導体組立とはどんな仕事?
半導体組立とは、集積回路(IC)やその他の半導体デバイスを製造する重要な工程です。具体的には、シリコンウェハー上に作られた回路をダイシングして個々のチップに分割し、リードフレームやパッケージに搭載して配線を行います。その後、樹脂で封止して外部環境から保護し、最終検査を経て完成品となります。
この作業には高度な精密性と清潔な環境が求められ、多くの工程が自動化されていますが、品質管理や装置の監視・調整には熟練した技術者の目が必要不可欠です。また、製品の小型化・高性能化に伴い、より微細な作業と高い技術力が要求される傾向にあります。
半導体の組立工程
半導体の組立工程は、約400〜600ほどあるといわれています。
今回は大まかな工程を下記にまとめました。
【マスク製造工程】
- 回路・パターン設計
- フォトマスク作成
【ウェーハ製造工程】
- シリコンインゴット切断
- ウェーハの研磨
【前工程】
- ウェーハ表面の酸化
- 薄膜形成
- フォトレジスト塗布
- 露光・現像
- エッチング
- レジスト剥離・洗浄
- イオン注入
- 平面化
- 電極形成
- ウェーハ検査
【後工程】
- ダイシング
- ワイヤーボンディング
- モールディング
- 最終検査
組立は「後工程」に分類されます。ダイシングでウェーハから半導体素子のチップを切り出したら、ワイヤーボンディングで金属枠にチップを固定して接続し、チップとリード線をつなぎます。モールディングは、チップを衝撃や傷から守るために樹脂でパッケージする工程です。その後、最終検査で問題がないかを確認し、製品として出荷されます。
半導体組立の平均年収
厚生労働省のデータによると、半導体製造の平均年収は414万円です。都道府県別の場合は地域ごとに差があり、東京都で453.1万円、大阪府で390.6万円です。
就業者の学歴は高卒、大卒が多いものの就業に必要な資格はなく、学歴に関係なく応募できます。
半導体製造は組立以外にもたくさんの工程があるため、興味のある分野に応募すると良いでしょう。
参照:厚生労働省「jobtag」
半導体組立の仕事に向いている人の特徴3つ
半導体組立の仕事に向いている人の特徴は、以下の3つです。
- 細かい作業が得意な人
- 責任感を持って作業を行える人
- シフト制で柔軟に働きたい人
なぜ向いているのかを具体的に解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
細かい作業が得意な人
半導体は非常に小さいかつ精密機器のため、細かい作業が多いです。したがって手先が器用で細かい作業が得意な人に向いています。
「半導体組立の仕事に興味があるけれど、細かい作業ができるか不安…」という人もいるでしょう。半導体の製造現場は丁寧なマニュアルがあるところが多いため、未経験者でも安心して仕事に取り組めます。
興味があれば、まずはチャレンジしてみるのがおすすめです。
責任感を持って作業を行える人
半導体はパソコンや自動車などの部品の一部として使われます。半導体組立の時点でミスがあると製品そのものに影響が出るため、責任重大です。
ミスや欠陥品を見落とさない注意深さがある人、責任を持って作業に取り組める人は、半導体組立の現場で活躍できるでしょう。
シフト制で柔軟に働きたい人
半導体工場は24時間稼働でシフト制を採用しているところが多いです。決まった休みは取りにくいですが「自由に出勤日を決めたい」「夜勤で多く稼ぎたい」という人には向いています。
例えば日中休みのシフトにすれば、平日の日中しか空いていない役所や病院に行きやすくなります。
また22時〜翌日5時に勤務した場合は、基本給+25%の給与支払いが義務付けられているため、より多く稼げる点もメリットです。
半導体組立に関するよくある質問
半導体組立に関するよくある質問に回答します。
半導体組立はきついと聞くけど本当?
半導体組立の仕事は、以下の理由からきついと感じる人もいます。
- 身だしなみに厳しい
- 単純作業で飽きやすい
- 夜勤がある
半導体は精密機器のため、傷や汚れが入ると上手く作動しなかったり壊れたりする可能性があります。異物混入を防ぐため身だしなみに厳しい工場が多いです。また単純作業で集中力が切れ、飽きてしまう人もいます。
半導体製造工場はシフト制のところが多く、夜勤を打診される場合もあります。夜勤は時給が高い点が魅力ですが、昼夜逆転生活になるためつらいと感じる人は避けたほうが良いでしょう。
「きつい」と言われる理由は以下の記事で解説していますので、ぜひ併せてお読みください。
【あわせて読みたい!】半導体工場はきつい?やめとけと言われる理由は5つ!向いている人の特徴も解説
半導体メーカーで人気があるのはどこ?
国内企業の売上高ランキングは、以下のとおりです。
順位 | 企業名 |
---|---|
1位 | ソニーG |
2位 | ルネサスエレクトロニクス |
3位 | 富士電機 |
4位 | ローム |
5位 | サンケン電気 |
人気大手半導体メーカーに勤めるのも良いですが、日本には優秀な中小企業も数多くあります。知名度や人気度で決めるのではなく「企業風土が自分に合っているか」「理想とするキャリアプランを叶えられそうか」などの視点で考えるのも大切です。
まとめ
半導体組立は、400〜600工程ある半導体製造の一部です。全工程のうちの後半である「後工程」に分類され、組立〜出荷までを担当します。
半導体は精密機器かつ小さいため、取り扱いには十分な注意が必要です。細かい作業が得意、責任感がある人なら、職場で活躍できるでしょう。
ワールドインテックのFC事業部では、半導体関連の仕事に関われます。仕事の種類も豊富なため、あなたにピッタリな職場が見つかるでしょう。
半導体製造に関わりたいとお考えの方は、ぜひ応募をご検討くだ さい。