生物学系の理系女子におすすめの職業・就職先は?理系女子の強みなどもご紹介!
生物・農学系出身の理系女子に向いているのは、製薬メーカー、食品メーカー、化粧品メーカーのようなメーカーでの
研究開発や品質管理などの仕事です。本記事では向いている理由や、他の理系学部別におすすめの職業、理系女子の強みや就職先を決めるときのポイントを解説します。理系女子におすすめの職業を知り、就職先選びの参考にしましょう。
生物・農学系の理系女子はどんな仕事に向いている?
生物・農学系の理系女子に向いている仕事は、研究開発や、品質管理、製造技術などです。大学や大学院でバイオテクノロジーに関する研究を行っていれば、新素材や新商品の研究・開発に役立てられるでしょう。研究職以外では、大学で培った知識を活かして製品を紹介し、販売する営業職に就く人もいます。
バイオテクノロジーとは
バイオテクノロジーとは、生物学を指すバイオロジーと、技術を意味するテクノロジーを合わせた言葉です。植物や動物などの生物が持っている性質・能力を活用し、人々の生活に役立てる技術を言います。バイオテクノロジーという言葉は最近になって使われるようになりましたが、技術そのものは昔から使われていました。例えば、醤油や味噌を作るときには発酵というバイオテクノロジーを使っているのです。昨今では、新しい治療方法や再生可能エネルギーの生産などにバイオテクノロジーが活用されています。
生物学系の理系女子におすすめの職業・就職先は?
生物・農学系の理系女子におすすめの職業は、バイオテクノロジーの知識を活かせる職種です。例えば、下記の3つが挙げられます。
- 医薬・医療品関連の職業
- 食品関連の職業
- 化粧品関連の職業
下記で、おすすめの理由と、どのような仕事があるかを紹介します。
医薬・医療品関連の職業
医薬・医療品関連の会社では、新薬の研究開発、生産の仕事で、大学や大学院時代に培った知識を活かせるでしょう。また、給与面でも他業界と比べて比較的高めと有利です。新型コロナウィルスのワクチンを外国企業がいち早く作り上げたように、外資系企業であれば研究費に割かれる割合が高く、さらに活躍できる幅が広がるでしょう。
具体的な職種は、研究開発職をはじめ、医療機関に自社の医薬品を紹介するMR職、薬の品質を保つ品質管理や生産管理などがあります。
食品関連の職業
食品関連の企業では、バイオテクノロジーの知識を活かしやすいです。病気に強い食物を育てたり、発展途上国の栄養不足を解消できるような食物を開発したりと、さまざまな形で生物学の技術を活かせます。実際の仕事では、バイオテクノロジーを使った食品の開発や、その臨床試験を行う仕事などがあります。
化粧品関連の職業
化粧品や美容に関する企業もおすすめです。世界の化粧品市場において、日本はトップに位置し、今後他国と差をつけるために必要とされているものの1つが、バイオテクノロジーだからです。基礎研究や、化粧品開発などの仕事が想定されます。なお、市場が国内だけではなく海外も含まれるため、語学力も必須となってくるでしょう。
【学部別】理系女子におすすめの職業
生物学系以外の理系学部では、どのような職業がおすすめなのでしょうか。下記の学部別に、理系女子におすすめの職業を紹介します。
- 理学部
- 工学部
- 建築学部
- 医学部・薬学部
理学部
理学部女子におすすめなのは、学科にマッチするメーカーです。例えば物理学科では半導体メーカー、化学科では化学メーカー、生物学科では食品や製薬メーカーが該当します。理学部で学んだ女子は、論理的思考力や分析力を身につけています。理学部生としては当たり前のスキルでも、ロジカルな思考やデータを使った分析は、苦手とする人も多いです。その強みは、メーカーにおいて研究開発や生産管理、品質管理で活かせるでしょう。
工学部
工学部出身であれば、自動車メーカー、家電メーカーのようなものづくりに関わる企業、通信系インフラ企業、電力や原子力発電などのエネルギー関連企業など、幅広い分野で活躍が期待できます。工学部女子の強みは、大学で専門知識を学んでいるため即戦力に繋がりやすいことや、数字に基づいた思考や分析ができることです。感覚ではなく、数値という客観的根拠をもとに仕事を進められる能力は、社会に出てからも役立ちます。
建築学部
建築やデザインに関する就職先がおすすめです。設計事務所や建設会社、ハウスメーカー、不動産会社、公共施設の建設に関わりたいなら官公庁もよいでしょう。ただし、大学院卒業を応募の必須条件としている企業も多いため、大学院に進む人も少なくないです。在学中に資格を取得し、インテリアコーディネーターやインテリアデザイナーを目指す人もいます。建築学部の女子の強みは、仕事に直結する専門知識を得ていることです。その他の学部生も就職する不動産会社の営業職などであれば、専門的な知識によって他の学生と差別化を図れるでしょう。
医学部・薬学部
医学部生は、医師だけではなく保健所や大学や国の研究機関、製薬会社の研究職などもおすすめです。いずれも医師免許や医師免許取得の際に学んだ知識を活かせるでしょう。薬学部生におすすめの就職先は製薬会社や医療機関のほかに、化粧品会社や調剤薬局などがあります。医学部、薬学部の女子の強みは、医療や薬剤に関する知識を有していること、こつこつと学び続けられる忍耐力や継続力があることです。
理系女子の強み
理系女子の強みは、その専門性の高さから文系よりも年収が高くなる可能性が高いことや、研究で培った能力や女性独自の目線をアピールして、就職活動を進められることです。理系の大学や就職先では、男性の在籍割合が高くなりがちです。しかし、国が女性雇用を推進していることもあり、男性の働き手がメインだった理系の職種でも女性が働きやすいように体制を整え始めています。理系女子ならではの強みを理解し、就職・転職活動をしましょう。
文系よりも年収が高くなる可能性が高い
独立行政法人経済産業研究所の発表によると、文系出身者よりも理系出身者のほうが、年収が高いことがわかっています。これは、理系出身者が就職する業界の給与の高さや、同発表で示されている理系出身者の正社員に占める役職割合が高いことが影響していると言えるでしょう。
就職で有利になりやすい
文系学生と比較すると、理系のほうが就職で有利になりやすいです。専門知識以外にも、会社で働く際に必要なスキルを大学もしくは大学院時代に培っているからです。例えば理系学部で行った研究を通して、客観的データをもとに仮説を立て、それを実証するための計画、実行、修正を行うといったPDCAサイクルを回したり、データ検証や分析を行ったりする力は、社会に出ても必ず役に立ちます。
就職先を決めるうえでのポイント
理系女子が就職先を決めるうえで、重視したいポイントは、下記の2点です。
- 福利厚生は整っているか
- 自身のスキルや視点が必要とされる可能性があるか
下記で、それぞれのポイントの詳細を確認します。
福利厚生は整っているか
理系女子にとって重要なのは、男性が多くなりがちな職場で、女性が働きやすい福利厚生が整っているかです。産休や育休以外にも、休暇明けに仕事に復帰できるのか、子どもが病気にかかったら早退しやすい状況かなど、女性へのサポートが充実しているかどうかをチェックしましょう。例えば、えるぼし認定、くるみん認定を取得している企業は、女性向けの福利厚生が整備されている指標となります。
ワールドインテックR&D事業部では、福利厚生が充実しており女性・男性問わず研究社員が働きやすい環境を整えています。産休・育休制度や復帰後の業務のリアルがわかる先輩社員のインタビュー動画もぜひチェックしてみてください。
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【R&D】WIRDの産休育休・サポート体制
自身のスキルや視点が必要とされる可能性があるか
自身が取得した専門スキルや知識を活かせる可能性があるかも、就職を選ぶときのポイントです。ただし、学んだことに関係する会社に固執してしまうと、就職先を狭めることにもなりかねません。意外な会社や業界で、自分のスキルを活かせることもあるため、丁寧に業界研究をしましょう。
よくある質問
理系女子が高収入を目指せる職業は?
製薬メーカーや化学メーカー、食品メーカーでの研究開発職や、ビッグデータを分析するデータサイエンティスト、自社薬品を医療機関に販売するMR職、金融業界のスペシャリストであるアナリスト、医師などが、高収入を目指せる職業の一例です。どの職業も専門的な知識はもとより、本人の適正もあるため、就職・転職を希望する際は自己分析を徹底し、自分に向いているかどうかを見極めましょう。
理系女子の平均年収は?
独立行政法人経済産業研究所の発表では、理系出身女子の平均年収は452万円でした。一方、求人情報・転職サイトのdodaが行った調査によれば、2022年の女性全体の平均年収は347万円であり、理系女子の平均収入は女性全体の平均収入を上回っていることがわかります。
理系と文系はどちらが高収入を目指せる?
理系のほうが高収入を目指しやすいでしょう。理系大学、大学院で学べる知識は専門的なものが多く、それを活かした職業は、高収入になりやすいからです。
まとめ
生物・農学系女子に向いているのは、研究開発や品質管理など、大学や大学院で学んだ知識が活かせる仕事です。また、これらには学生時代に培った語学力や論理的思考力、PDCAサイクルを回す力なども役立てられます。
就職先には、製薬メーカーや食品メーカー、化粧品メーカーなどがあります。理系女子は文系出身者よりも年収が高い傾向にあり、仕事で必要な専門的な知識を身につけているため、就職にも有利でしょう。ただし、自分が学んだことを活かすことに固執すると、就職の幅を狭めてしまうため、柔軟な思考で就職・転職活動をすることも大切です。自己分析や業界研究を丁寧に行い、自分の能力を活かせる就職先を見つけましょう。