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回路設計の仕事内容を徹底解説!年収・向いている人・おすすめ資格も紹介

私たちの身の回りには、スマートフォンからパソコン、家電製品まで、様々な電子機器が溢れています。これらの機器の心臓部とも言えるのが「回路設計」です。複雑な電子部品を効率的に配置し、正確に動作させる回路設計は、現代のデジタル社会を支える重要な技術の一つとなっています。
 
本記事では、回路設計の基礎から向いている人、おすすめの資格までを分かりやすく解説していきます。

目次

回路設計エンジニアとは?


回路設計エンジニアとは、電子機器の頭脳とも言える電子回路の設計・開発を担う専門技術者です。彼らは電子部品の特性を深く理解し、仕様に基づいて最適な回路構成を考案し、設計図を作成します。具体的には、電源回路やデジタル回路、アナログ回路などの設計から、シミュレーションによる動作検証、ノイズ対策、基板設計まで、幅広い業務を担当します。
 
また、回路設計エンジニアは単なる技術的なスキルだけでなく、コスト管理や量産性の考慮、規格への適合など、製品開発における様々な要素を総合的に判断する能力も求められます。
 
近年では、IoTデバイスや省エネルギー機器の普及に伴い、より高度な知識と技術が必要とされ、その重要性は一層高まっています。新しい技術や部品に関する情報収集も欠かせず、常に学び続ける姿勢が必要な職種と言えます。
 

回路設計エンジニアの仕事内容


回路設計エンジニアは、私たちの身の回りのあらゆる電子機器の「心臓部」とも呼べる回路を設計するエンジニアです。スマートフォン、パソコン、家電製品など、これらの製品の内部には、回路設計エンジニアが設計した回路が組み込まれています。
 
回路設計エンジニアの仕事は、次の2つに分けられます。
 

  • デジタル回路
  • アナログ回路

デジタル回路

デジタル回路は、0と1という二つの状態のみを用いて情報を処理する電子回路システムです。この特性により、高い信頼性とノイズに対する強さを持ち、現代のデジタル機器の基盤となっています。デジタル回路設計者は、製品の要件に基づいて論理的に回路を構築し、複雑な処理を実現する能力が求められます。
 
近年のデジタル回路設計では、純粋なデジタル技術だけでなく、アナログ回路の知識も重要になってきています。例えば、デジタル信号の品質を確保するためのノイズ対策では、アナログ回路との適切な組み合わせが必須です。
 
また、技術革新が著しい分野であるため、設計者には最新の技術動向をキャッチアップする能力も求められます。そのため、英語での技術文書の理解力や、海外の技術情報へのアクセス能力も、現代のデジタル回路設計者にとって重要なスキルとなっています。

アナログ回路

アナログ回路は、電圧や電流、音声信号などの連続的に変化する物理量を扱う電子回路です。デジタル回路が離散的な値のみを扱うのに対し、アナログ回路は無限に細かな値の変化を処理できる特徴を持っています。
 
アナログ回路設計には、高度な数学的知識、特に解析学の深い理解が不可欠です。また、理論通りに動作しない場合の原因究明や対策には、豊富な実務経験と直感的な問題解決能力が求められます。設計者は情報工学や電子工学の専門知識に加え、実際の応用機器における電気回路や制御システムについての幅広い知見も必要とされます。
 
センサーからの入力処理や、電源回路、増幅器など、現代の電子機器には依然として多くのアナログ回路が不可欠であり、その重要性は今後も続くと考えられています。
 
【あわせて読みたい!】アナログ回路設計とはどんな仕事?必要なスキルやおすすめの資格を紹介

回路設計エンジニアの平均年収


回路設計エンジニアの年収は、経験年数、専門性、企業規模、勤務地などによって大きく異なります。一般的に、大学院卒の比率が高いため、新卒入職者の初任給は比較的高めに設定されており、基本給に加えて、残業手当や各種手当が支給されます。
 
機械設計技術者全体の平均年収は約612.4万円とされていますが、実際の回路設計エンジニアの年収は、アナログ回路やデジタル回路などの専門分野、経験年数、勤務先企業の規模などによって400万円から1000万円以上まで幅広く分布しています。また、半導体業界の好不況の影響を受けることもありますが、全体的に見れば安定した収入が期待できる職種と言えます。
 
※参考:厚生労働省
 

回路設計エンジニアのやりがい


回路設計エンジニアの仕事は、電子機器の心臓部を作り上げるという重要な責任を担う一方で、大きなやりがいを感じられる職種です。自分が設計した回路が製品の中で実際に動作し、市場で活躍している様子を目にしたときには、格別の達成感と誇りを感じることができます。また、最先端の技術を駆使しながら、自分のアイデアや創造性を活かせることも、この職種の魅力の一つです。
 
一方で、開発期間の締め切りや品質維持へのプレッシャー、最新技術への継続的な学習など、常に緊張感と向き合う必要があります。時には残業や休日出勤も発生し、厳しい局面に直面することもあります。しかし、そうした困難を乗り越え、優れた回路を完成させたときの喜びは何物にも代えがたく、エンジニアとしての成長を実感できる瞬間となります。製品の根幹に関わる仕事だからこそ、その責任の重さとやりがいは比例していると言えるでしょう。
 
 

回路設計エンジニアに向いている人の特徴


回路設計エンジニアは、特徴的な資質や能力を持った人が適性を発揮しやすい職種です。まず、細部への強いこだわりと正確さが重要です。設計作業はパソコン上で行いますが、試作機の製作や動作不良の原因究明には、繊細な手作業と緻密な観察力が必要となります。
 
また、チーム作業が基本となるため、同僚やクライアントとの円滑なコミュニケーション能力は不可欠です。技術的な議論や問題解決の場面では、自分の考えを明確に伝え、他者の意見も柔軟に取り入れられる協調性が求められます。
 
さらに、技術革新の速い分野であるため、常に新しい知識や技術を積極的に吸収しようとする学習意欲も重要です。自主的に情報収集を行い、最新技術のトレンドをキャッチアップする姿勢を持った人が、この職種で成功しやすいと言えます。
 

回路設計エンジニアにおすすめの資格


回路設計エンジニアとしてキャリアを築く上で、資格を取得することは、専門性の証明となり、キャリアアップに繋がります。
ここでは、回路設計エンジニアにおすすめの資格をいくつかご紹介します。(※令和6年11月時点)
 

CAD利用技術者試験

CADとは、製品の図面を2Dないし3Dで作成するツールです。かつては図面を手書きしていましたが、現在はCADを使用しパソコン上で作成しています。CAD利用技術者試験は、CADの使用能力を証明できる資格です。CAD利用技術者試験は、回路設計時に役立つでしょう。試験は、2次元CADと3次元CADに分かれています。
 
下記に、試験の概要をまとめました。
 
【3次元CAD利用技術者試験】

2級

準1級

1級

試験日

通年(CBT方式)

前期:2024年7月21日(日)

後期:2024年12月8日(日)

受験資格

制限なし

準1級:2級有資格者

1級:2級または準1級有資格者

受験場所

全国のパソコンスクールなど

(申込時に登録した希望試験地区コードに基づき、試験センターが会場・人数等を調整のうえ、受験票にて受験者に連絡)

受験料        

7,700円(税込)

11,000円(税込)

一般受験の場合2,200円上乗せ

16,500円(税込)

※準1級/1級保持者は11,000円(税込)

合格基準

各分野5割以上、および総合7割以上の正解

合格率

2018年:42.5%

2019年:61%

2020年:63.9%

2021年:44.7%

2019年:61.0%

2020年:63.9%

2021年:53.4%

2022年前期:56.6%

2022年後期:61.4%

2019年:61.0%

2020年:63.9%

2021年:44.7%

2022年前期:57.7%

2022年後期:25.3%


※参考:CAD利用技術者試験
 
【2次元CAD利用者技術試験】

基礎

2級

1級(建築・機械・トレース)

試験日

通年(IBT方式)

通年(CBT方式)

前期:2024年6月16日(日)

後期:2024年11月10日(日)

受験資格

制限なし

過去の1級合格者もしくは、2級合格者

受験場所

全国のパソコンスクールなど

(申込時に登録した希望試験地区コードに基づき、試験センターが会場・人数等を調整のうえ、受験票にて受験者に連絡)

受験料       

4,400円(税込)

6,050円(税込)

16,500円(税込)

※過去の1級合格者は11,000円(税込)

合格基準

総合7割以上で合格

CADシステム分野・製図分野が各5割以上、および総合が7割以上で合格

実技試験・筆記試験が各5割以上、および総合が7割以上で合格

合格率

2019年:65.7%

2020年:77.0%

2021年:82.1%

2019年:49.2%

2020年:55.7%

2021年:52.3%

建築

2019年:37.5%

2020年:53.4%

2021年:32.6%

 

機械

2019年:36.6%

2020年:44.5%

2021年:46.2%

 

トレース

2019年:60.3%

2020年:60.2%

2021年:63.0%


※参考:CAD利用技術者試験
 
CAD試験は、年によって合格率が大きく変動しています。しかし、きちんと対策をすれば合格を目指せるでしょう。公式ガイドブックや、テキスト、問題集、過去問を活用し、問題傾向をつかむことが重要です。
 
特に、公式ガイドブックの巻末にあるサンプル問題と同様の問題が出題されることが多いです。勉強時間は、CAD未経験者であれば150時間程度、経験者は60時間程度必要でしょう。

情報処理技術者試験

情報処理技術試験とは、回路設計エンジニアとして身に付けておくべきITの幅広い知識を取得できる国家試験です。試験は12種類に分かれており、全社会人を対象としたITパスポート試験をはじめ、情報処理技術者向けに基本情報技術者試験、応用情報技術者試験など情報処理全般について問う試験、より専門知識が求められるエンベデッドシステムスペシャリスト試験、システムアーキテクト試験などがあります。
 
12種類の試験は4レベルに分けられており、高レベルな試験ほど、内容も専門的になってきます。以下の表では、回路設計エンジニアを目指す方にも役立つ基本情報技術者試験についてまとめています。

試験日

CBT方式により随時実施

受験資格

特になし

受験会場

全国のテストセンター(受験申込時に選択)

受験料

7,500円(税込)

合格基準

科目A、Bともに1000点満点中600点以上で合格

合格率

20%~30%


※参考:IPA
 
基本情報技術者試験は、試験範囲が広く、専門的な知識が求められるため、難易度が高い試験です。勉強時間を確保し、参考書や過去問を用いて対策をしないと、合格は難しいでしょう。情報系の勉強を全くしたことがない場合は200時間程度、勉強をしたことがある方でも50時間程度は勉強が必要と言われています。

第一級陸上無線技術士

第一級陸上無線技術士は、無線従事者が受ける国家試験の1つです。回路設計エンジニアの仕事において、テレビ局やスマートフォン・携帯電話の中継局、基地局の回路設計に携わる際などに生かせる資格です。
 
第一級陸上無線技術士の試験は、2日間にわたって行われます。下表にて試験内容をまとめました。

試験日

令和7年1月21日(火)~22日(水)

※通常、1月と7月に実施

※受験者数に応じて第1回、第2回を実施

受験資格

特になし

受験会場

東京、札幌、仙台、長野、金沢、名古屋、大阪、広島、松山、熊本、那覇の会場

受験料

16,500円(税込)

合格基準

工学の基礎、工学A、工学B:125点中75点

法規:100点中60点

合格率

25%~30%前後


※参考:日本無線協会
 
第一級陸上無線技術士の試験は、合格率が低く難易度が高い試験です。計算問題が含まれるため、過去問を使用し、事前に演習しておくことが重要です。その他の問題も過去問の類題が多く出るので、繰り返し解いておきましょう。
 
勉強時間は基礎知識の有無で大きく変わりますが、最低でも100時間程度確保できるとよいです。

EMC設計技術者資格

EMC設計技術者資格は、KEC関西電子工業振興センターとアメリカのiNARTEが共同で創設した国際的な資格です。取得することで、電気機器や電子回路などを設計する際のEMC対応設計力を証明できます。受験資格として5年以上の実務経験か学士以上の学歴が必要なため、回路設計に関する知識をより深めたい方におすすめです。
 
EMC設計技術者資格は、2段階に分かれており、「EMC設計技術者」の試験に合格し、3年の実務経験を経ると、「シニアEMC設計技術者」を受験できるようになります。下記は、EMC設計技術者の試験内容です。

試験日

2024年8月23日(金)

受験資格

学士以上、または本分野実務経験5年以上

受験会場

他者の侵入がないオンライン環境

受験料

14,300円(税込)

合格基準

70点以上

合格率

2019年:51%

2020年:62%

2021年:43%

2022年第1回:77%

2022年第2回:49%


※参考:KEC関西電子工業振興センター
 
EMC設計技術者資格の試験は、参考資料や関数電卓の持ち込みが可能な試験です。従って、試験に必要なのは暗記力ではなく、問題の理解力や処理力、判断力になってきます。KECが出版している問題集を駆使し、苦手分野は別途参考書を買い足して対応しましょう。
 

回路設計エンジニアの将来性


回路設計エンジニアは、デジタル社会の発展とともにその重要性が増し続けている職種です。IoTデバイス、自動運転車、産業用ロボット、5G関連機器など、最先端技術を活用した製品の開発が加速する中で、高度な回路設計の需要は今後も拡大し続けると予想されます。
 
特に、アナログ回路設計者は豊富な経験と専門知識が必要とされるため、熟練した技術者への需要は常に高い状態が続いています。同様に、デジタル回路設計者も、AI技術の進展やデジタルトランスフォーメーションの加速により、様々な産業分野で求められています。
 
さらに、この職種の需要はグローバルに広がっており、英語力を活かして海外企業で活躍する機会も豊富です。専門性が高く、代替が難しい職種であることから、技術者としての市場価値は今後も安定的に維持されると考えられます。
 

まとめ

回路設計エンジニアは、電子機器の心臓部となる回路の設計・開発を担う専門技術者で、デジタル回路とアナログ回路の両方の知識が求められます。年収は経験や専門性により400万円から1000万円以上と幅広く、安定した収入が期待できる職種です。仕事には製品の根幹に関わる責任とやりがいがあり、自身の設計した回路が製品として市場で活躍する姿を見られる点が特徴です。
 
IoTや自動運転などの技術革新により、需要は今後も拡大が見込まれ、グローバルな活躍の機会も豊富な将来性のある職種といえます。最先端技術の進化とともに、回路設計エンジニアの活躍の場は広がり続けるでしょう。
 
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