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セキュリティエンジニアに必要なスキルは?おすすめの資格も紹介

デジタル社会の進展に伴い、サイバーセキュリティの重要性が日々高まっています。そんな中、セキュリティエンジニアという職業が注目を集めています。セキュリティエンジニアは、組織のデジタル資産を守る最前線で活躍する専門家です。しかし、この職業に就くためには、どのようなスキルが必要なのでしょうか。
 
本記事では、セキュリティエンジニアの仕事内容を詳しく解説するとともに、求められるスキルセットを明らかにします。さらに、キャリア形成に役立つおすすめの資格情報もご紹介します。セキュリティエンジニアを目指す方はもちろん、IT業界でのキャリアアップを考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

セキュリティエンジニアの仕事内容



セキュリティエンジニアの仕事は、組織の情報資産を守るという重要な使命を担っています。
 
情報セキュリティに特化したシステムのエンジニア職ですが業務は多岐にわたり、日々進化するサイバー脅威に対応するため、常に最新の技術と知識が求められます。
 
ここでは、セキュリティエンジニアの主な仕事内容を、プロジェクトの流れに沿って詳しく見ていきましょう。
 

  • 企画          
  • 設計          
  • 実装          
  • テスト         
  • 運用・保守   

 

企画

セキュリティ対策の第一歩は、適切な企画立案からです。
 
企画段階では、まず組織の現状分析を行います。既存のシステムやネットワーク構成、データの取り扱い方法などを詳細に調査し、潜在的な脆弱性を洗い出すのです。
 
また、業界標準や法規制に準拠しているかどうかも確認し、分析結果をもとにセキュリティ対策の全体像を設計します。
 
これらの対策を総合的に検討し、組織の規模やビジネスモデル、予算に応じた最適なセキュリティ計画を立案します。
 

設計

企画段階で立案した全体計画をもとに、具体的なセキュリティシステムの設計に入ります。この段階では、技術的な知識と創造力が必要です。
 
設計段階では、まず詳細なセキュリティ要件を定義します。これらの要件を満たすために、具体的な技術や製品の選定を行います。例えば、ファイアウォールの種類や設定、侵入検知システム(IDS)の導入、暗号化アルゴリズムの選択などの決定です。
 
また、セキュリティ監視体制の設計も重要です。24時間365日のモニタリングが必要か、あるいは業務時間内の監視で十分かなど、組織のニーズに合わせて適切な体制を構築します。
 
さらに、災害復旧(DR)や事業継続計画(BCP)の観点からも設計を行います。バックアップサイトの構築やデータ復旧手順の策定なども、セキュリティエンジニアの重要な仕事です。
 

実装

設計段階で決定したセキュリティ対策を実際のシステムに落とし込むのが実装段階です。ここでは、高度な技術力と細心の注意が要求されます。
 
実装段階では、まず物理的なセキュリティ対策から始めます。サーバールームのアクセス制御システムの設置や、監視カメラの配置などを行います。
 
アプリケーションレベルでのセキュリティ対策も重要です。Webアプリケーションファイアウォール(WAF)の導入や、アプリケーションのセキュアコーディングなどを実施します。
 
また、ログ管理システムの構築も重要な作業です。各種セキュリティデバイスやサーバーからのログを一元管理し、異常を検知できる体制を整えます。
 
さらに、バックアップシステムの構築や、災害復旧サイトの設定なども、この段階で行います。
 

テスト

実装が完了したら、セキュリティシステムが正しく機能しているかを確認するためのテストを行います。この段階では、様々な角度からシステムの堅牢性を検証します。
 
テスト段階では、まず各セキュリティコンポーネントが設計通りに動作しているかを確認します。
 
次に実践するのが脆弱性診断です。特にペネトレーションテストでは、実際の攻撃者の視点に立って、システムの弱点を探ります。外部からの侵入テスト、内部者による不正アクセスのシミュレーションなど、様々なシナリオを想定してテストを行います。
 
また、セキュリティ機能だけでなく、パフォーマンスへの影響も検証します。セキュリティ対策が過度に厳しすぎると、業務効率が低下する可能性があるためです。
 
さらに、災害復旧テストも重要です。バックアップからの復旧が正常に行えるか、どの程度の時間で復旧できるかなどを実際に確認します。
 

運用・保守

セキュリティシステムの構築が完了し、本番環境での運用が始まったら、セキュリティエンジニアの仕事は監視と保守のフェーズに移ります。ここでは、日々変化するサイバー脅威に対応し、システムを常に最適な状態に保つことが求められます。
 
運用・保守段階では、まず日常的な監視業務が中心となります。また、定期的なメンテナンス作業も重要です。
 
さらに、セキュリティポリシーの遵守状況を監査することも重要な業務です。従業員のセキュリティ意識向上のための教育プログラムの実施なども、セキュリティエンジニアの役割に含まれます。


セキュリティエンジニアを目指すのに必要なスキル



セキュリティエンジニアを目指すにあたって、以下のようなスキルがあると望ましいです。
 

  • コミュニケーションスキル
  • モラル
  • プログラミングスキル

 

コミュニケーションスキル

セキュリティエンジニアは、技術的な問題を非技術的な人々に、わかりやすく説明する必要があります。
 
リスクや脆弱性についての報告、セキュリティポリシーの策定、トレーニングの実施などです。効果的なコミュニケーションは、チーム全体のセキュリティ意識を高め、迅速な対応を可能にします。
 

モラル

セキュリティエンジニアは、機密情報や個人データを扱うため、高い倫理観が求められます。不正アクセスやデータ漏洩を防ぐために、常に正しい行動を取ることが重要です。
 
また、法令遵守や企業のセキュリティポリシーに従うことも不可欠です。
 

プログラミングスキル

セキュリティエンジニアは、脆弱性の発見や修正、セキュリティツールの開発においてプログラミングスキルが必要です。
 
特に、Python、C、C++、JavaScriptなどの言語がおすすめです。これらのスキルは、セキュリティテストの自動化や、セキュリティインシデントの分析にも役立ちます。
 
関連記事:JavaScriptは将来性が高い!理由や5つのできることを徹底解説


セキュリティエンジニアを目指すためにおすすめの資格 



セキュリティエンジニアを目指すうえでは、以下のような資格を取得するのもおすすめです。就職活動やキャリアアップを図るにあたって有利になることがあります。
 

  • 情報処理安全確保支援士試験 
  • シスコ技術者認定      
  • CompTIA認定資格  
  • 公認情報セキュリティマネージャー(CISM)
  • 情報セキュリティマネジメント試験  
  • SPREAD情報セキュリティサポーター能力検定         

 

情報処理安全確保支援士試験

情報処理安全確保支援士試験は、サイバーセキュリティの専門家を目指すための国家資格です。試験は年に2回(春期と秋期)実施され、合格者は「情報処理安全確保支援士」として登録できます。
 
試験内容は、セキュリティリスクの分析・評価、セキュリティ対策の提案・実施などです。

実施方式・実施時期

筆記により春期(4月)、秋期(10月)の年2回実施予定

合格率

20.1%(令和3年10月実施)

参考:情報処理安全確保支援士試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
 

シスコ技術者認定

シスコ技術者認定は、ネットワーク技術に関するスキルを証明する資格で、シスコシステムズが提供しています。代表的な資格には、CCNA(Cisco Certified Network Associate)やCCNP(Cisco Certified Network Professional)などがあります。

実施方式・実施時期

テストセンターにて実施/随時

合格率

-

参考:シスコ認定試験|CISCO
 

CompTIA認定資格

CompTIA認定資格は、IT業界で広く認知されているベンダーニュートラルな資格です。代表的な資格には、CompTIA A+(ITサポート)、CompTIA Network+(ネットワーク技術)、CompTIA Security+(セキュリティ)などがあります。

実施方式・実施時期

ピアソンVUEの認定試験センター/オンライン試験で毎日実施

合格率

-

参考:認定資格の種類と概要 | 資格の種類/概要|CompTIA JAPAN (コンプティア 日本支局)
 

公認情報セキュリティマネージャー(CISM)

公認情報セキュリティマネージャー(CISM)は、情報セキュリティマネジメントの知識と経験を認定する国際資格です。ISACAが提供しており、情報セキュリティガバナンス、リスク管理、セキュリティプログラムの開発と管理、インシデント管理などの分野での専門知識を評価します。

実施方式・実施時期

PSI試験会場/自宅のパソコンにて実施

合格率

-

参考:ISACA東京支部/公認情報セキュリティマネージャー (CISM: Certified Information Security Manager)
 

情報セキュリティマネジメント試験

情報セキュリティマネジメント試験は、情報セキュリティの基本的なスキルを認定する国家試験です。試験はCBT方式で年間を通じて随時実施され、合格者は情報セキュリティマネジメント人材として認定されます。試験内容は、情報セキュリティの基本概念、リスク管理、セキュリティ対策などです。

実施方式・実施時期

CBT(Computer Based Testing)方式により、年間を通じて随時実施

合格率

75.4%(令和6年6月実施)

参考: 情報セキュリティマネジメント試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
情報処理技術者試験統計資料 令和6年6月分情報セキュリティマネジメント試験
 

SPREAD情報セキュリティサポーター能力検定

SPREAD情報セキュリティサポーター能力検定は、一般財団法人草の根サイバーセキュリティ推進協議会(Grafsec)が提供する資格です。情報セキュリティ、情報モラル、情報リテラシーに関する能力を評価し、合格者は「情報セキュリティサポーター」として認定されます。

実施方式・実施時期

オンライン実施/年2回

合格率

-

参考:SPREAD情報セキュリティサポーター/マイスター能力検定(Grafsec) (nisc.go.jp)
 

セキュリティエンジニアになるためには?



セキュリティエンジニアになるには、一般的には以下の2つの方法があります。
 

  • スクールに通う
  • 未経験可の求人に応募する

 

スクールに通う

セキュリティエンジニアになるためには、プログラミングスクールへ通うのもひとつの手です。
 
スクールでは、カリキュラムが体系的に組まれているため、基礎から応用まで一貫して学ぶことができます。多くのスクールでは、実際のセキュリティインシデントをシミュレーションした演習やプロジェクトが含まれており、実践的なスキルを身につけることが可能です。なかには、転職先やフリーランスの支援をしてくれるスクールもあります。
 
ただし、スクールへ通うには費用がかかります。またフルタイムで働いている場合、スクールに通う時間を確保するのが難しいかもしれません。さらに、スクールだけでは実務経験を補えないことがあります。
 

未経験可の求人に応募する

新たにセキュリティエンジニアの道を志す場合、未経験可の求人に応募してみると良いでしょう。セキュリティエンジニアは昨今のサイバー脅威の進化に伴い需要が高まっているので、未経験者の採用や育成に力を入れている企業もあります。
 
ただし、未経験可の求人は多くの応募者が集まるため競争が激しくなることがあり、自分をアピールするための工夫が必要です。

また、未経験からスタートするため、最初は実務経験が不足していることが課題となるでしょう。積極的にプロジェクトに参加し、経験を積むことが重要です。
 

まとめ



セキュリティエンジニアは、組織のデジタル資産を守る専門家です。主な業務は企画、設計、実装、テスト、運用・保守の各段階で行われます。セキュリティエンジニアを目指すには、プログラミングスクールに通うか、未経験可の求人に応募するのが一般的な方法です。セキュリティエンジニアの職は、デジタル社会の進展に伴い需要が高まっています。
 
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