研究職に向いている人の特徴5選!仕事内容やメリット・デメリットについても解説
研究職は理系学生から人気を集める仕事です。専門性の高い職種ですが、実務経験がなくても転職はできるのか、興味ある人もいるでしょう。
この記事では、研究職の仕事内容や就職先はもちろん、就職するメリット・デメリットや向いている人なども詳しく解説します。
研究職に向いている人の5つの特徴
未経験から研究職を目指す際、自分の性格が仕事に適しているかを知っておきましょう。
ここでは、研究職に向いている人の特徴を5つ紹介します。
- 探究心を持っている人
- 物事に粘り強く取り組める人
- 集中力がある人
- 失敗してもポジティブに考えられる人
- コミュニケーション力がある人
1つずつ見ていき、研究職に適性があるかを判断してみましょう。
探究心を持っている人
どんな課題に対しても理由を知りたい、理論を証明したいという気持ちを持てる人は研究職に向いています。なぜなら、研究職は、「なぜ問題なのか」「どうしたら解決できるのか」と常に疑問を持ちながら、その答えを得るために取り組む機会が多い仕事だからです。
研究職に興味のある方は、自分に強い探究心が備わっているのかを確認しておきましょう。
物事に粘り強く取り組める人
研究で成果を上げるためには、長い時間と試行錯誤を要する場面があります。年単位での研究に携わる機会もあるため、根気よく一つのことに取り組める人は研究職に向いているでしょう。
諦めることなく最後まで責任を持って物事に取り組める人は、研究職でも成果をだせる仕事ができるはずです。
集中力がある人
研究職として働いていく場合、集中力に長けていて、正確に作業を進めるスキルを求められます。業務内容が繊細な作業を必要とするため、集中して丁寧に作業を継続できる能力は常に問われます。
実験結果やデータを的確に分析するにも、長時間集中できる能力を備えておかなければいけません。長丁場な仕事環境でも継続できるスキルを既に持っていれば、研究職で活躍しやすいでしょう。
失敗してもポジティブに考えられる人
難易度の高い仕事を扱う場合、失敗や挫折を経験する機会もあるため、ポジティブであるのが求められるでしょう。1つの研究に数年、場合によっては10年単位の時間を費やすこともあります。
そのため、すぐに成果が出なくても、研究を続けられるメンタルは常に必要です。何が起こっても前向きに捉えられる人は、研究職に適しているでしょう。
コミュニケーション力がある人
研究職の業務は、「1人黙々と研究に取り組む」といったイメージを抱かれる方もいますが、仕事によっては複数人のチームで進めていきます。そのため、チームのメンバーとデータを正確に共有する機会が多くなるので、定期的に連携することが苦ではない人が向いているといえるでしょう。
異なる部署や会社の人など多くの人と関わる際は、研究結果を商品に活用する方法を考えたり、実験結果をデータとして示したりしなければいけない仕事にも携わります。
研究職であっても、常に相手の視点に立って考える力や、明るく接するスキルも問われる仕事ともいえるのです。
研究職の仕事内容は3種類
研究職の種類についてどのような業務があるのか、業務を「基礎研究」「応用研究」「開発研究」の3種類に分けて紹介します。
基礎研究
基礎研究は、新たな知識や判明していないものを開発し、発展させていく仕事です。例えば、人の体の中で起こる働きに関して研究したり、植物や動物の生態について研究したりするなど、さまざまな分析を行っていくのが特徴です。
また、生き物だけでなく、天候や物質を構成する元素などを対象とする場合もあります。批判的思考、論理的思考、データ解釈能力などのスキルが問われるため、熱意や好奇心を持って、新しいアイデアを追求できる能力を備えていく必要があります。
応用研究
応用研究は基礎研究の成果を現実の問題や課題を元に、製品やサービスへの実用化を進める方法を探す仕事です。実際に作られる製品や技術につなげられるよう、目的を定めて研究を行います。
スキルとしては、応用研究の場合、商業的な利益を出すのが求められる場合も多いため、スピードや予算を意識して取り組むことが問われます。また、商品化するための研究であるため、マーケティングスキルも問われるでしょう。
開発研究
開発研究は、最終的な商品の開発を念頭に置く仕事です。業務内容は既存の知識やアイデアを元に、実用的な製品や問題を解決する方法を設計し、試作品の開発から市場への導入までを指導していきます。
創造性、技術的なスキルだけでなく、プロジェクトを管理することやチームを統括する能力も必要なため、問題解決能力と実務経験が常に問われます。
研究職の就職先
研究職としての就職先には、3つの選択肢があります。
- 大学・大学院
- 公的機関
- 民間企業
それぞれの特徴について、確認しましょう。
大学・大学院
大学での研究は、利益を追求していない傾向にあります。ここでは、新たな知識を発展させたり、社会の課題に対処したりするための解決策を見つけていく基礎研究を基本的には行います。
大学・大学院での就職は、専門的な学位(修士号や博士号)を取得し、研究分野での深い専門知識を築くことから始まります。研究職のなかでも狭き門と言われており、大学院に進学し2年の修士課程、3年の博士課程を経て博士号を取得できます。その後、ポストドクターとして就職し、2~3年の任期期間中に研究成果を出せば助教授になれるのです。
探究心を持ち、問題解決に情熱を燃やす人に向いている職場だといえるでしょう。
公的機関
公的機関での研究職は、国や地方自治体、政府機関などで公務員として働くことになります。大学の研究室と同様に、学術的知識を参考に技術や理論を発見する基礎研究が中心です。
就職を考える際には、適切な学術的背景や専門的な知識が必要です。通常、公務員試験などを通じて採用を行いますので、該当する資格や試験の合格が必須となります。
課題解決に取り組み、社会的な影響を与える仕事に興味がある人にとって、公的機関での研究職はやりがいを見つけられる職場となるでしょう。
民間企業
民間企業の研究職は、ビジネスに関連する幅広い分野で行われ会社の利益につなげる仕事を行います。応用研究に力を入れる傾向にあり、競争力のある製品・サービスの開発に取り組みます。
就職に関しては、関連する業界知識が必要です。例えば、工学、マーケティング、データ分析、製品開発などの分野での専門知識が問われており、民間企業では以下のようなスキルが求められます。
- 実務経験
- チームでの協力
- ビジネス洞察力
- 市場分析能力 など
会社の利益となる成果に貢献し、自分と一緒に成長させていく挑戦心のある方には、向いている就職先だといえるでしょう。
研究職に就くメリット
やりがいのある職場環境が揃っている研究職ですが、就職するメリットが3つあります。
- 社会貢献ができる
- 自分の好きなことを研究できる
- 高収入が期待できる
3つのメリットを解説します。
社会貢献ができる
研究職は、自分の研究成果が商品化され、広く社会に役立つ場面での活躍が期待されるため、社会貢献を感じられる大きなメリットがあります。世の中にまだないものを流通させたりなど、成果を体感したりできるため、やりがいを感じやすいでしょう。研究者は、独自の知識や専門性を活かして、社会の課題に対処し、イノベーションを推進します。
そのため、自分の仕事がダイレクトに世の中に反映されることは、研究職に就職して得られる大きなメリットといえるでしょう。
自分の好きなことを研究できる
興味のある専門分野について学び、その知識を活かした仕事ができるのが大きなメリットといえるでしょう。自分の興味や情熱がある分野に特化して研究できるため、好きなことに没頭し、その分野で深く専門知識を積み重ねられます。
好奇心旺盛で、何かを追求したいという人にとっては、研究職は最高の環境といえるでしょう。自分の関心が高いテーマへ積極的に取り組み、より深い理解と専門性を築き上げ、研究の成果に貢献するキャリアが積めていけます。
高収入が期待できる
研究職では、博士号や修士号などの高度な学位を取り、一定の成果や実績を残し続ければ、高収入が期待できます。国税庁の「令和3年度分 民間給与実態統計調査」によると、研究職の平均給与は約449万円で、給与所得者の平均給与443万円を上回っています。
さらに昇給幅は大きく、勤続年数が長ければ年収がアップしやすくなります。特に需要の高い分野や革新的なプロジェクトに参加すれば、収入の増加が見込めます。
研究職に就くデメリット
働く側にとって大きなメリットが充実している研究職ですが、デメリットもあります。
- 成果が求められる
- 労働時間が長い
- 転職がしにくい
下記で、3つのデメリットを解説します。
成果が求められる
会社の利益を追及したり、学術研究に貢献したりと、研究職には一定の成果が期待されます。結果を出せないと、松鶴が難しくなったり、営業職への左遷を命じられたりする可能性もあるのです。
また、成果が出ない場合は、そのプロジェクトが打ち切りになる可能性もあるため、研究者は課題に対して効果的な解決策を見つけ、常に結果を達成するために取り組んでいく必要があるでしょう。
労働時間が長い
研究職は、研究プロジェクトが立て込んでいると労働時間が長くなる場合があります。特に若い研究者や実績が十分でない場合、収入が低い残業も多いため、労働時間と収入が見合わないこともあるでしょう。
研究職においては、やる気と忍耐が必要ではありますが、そもそも研究が好きで働かれる場合は気にならない点でしょう。また、就職先を選べば残業がほぼないケースもあります。
転職がしにくい
そもそも研究職に就職すること自体ハードルが高いため、転職も容易ではありません。また、専門性の高さが特徴でもあるため、研究職以外への仕事に応用できるものが少ないでしょう。
「研究職はつぶしがきかない」という言葉を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。さらに研究者の離職率は一般的に低く、研究職から転職しようとしても、求人情報が限られている場合があります。そのため、転職を考える際には戦略的なアプローチが必要であり、転機を検討する際には相当な覚悟がいるでしょう。
まとめ
研究職は探究心や粘り強さ、集中力、ポジティブな考え方、コミュニケーション力が求められる職業です。また、基礎研究、応用研究、開発研究などさまざまな仕事内容があり、大学・大学院、公的機関、民間企業での就職が目指せます。研究職になるメリットとして、社会貢献や自分の興味を追求できる点が魅力的ですが、成果が求められ、労働時間が長いといった点も覚えておきましょう。
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